仕事をしていると、営業や人事など様々な場面で交渉をすることが多々あります。
その際、いつも相手にうまく言いくるめられて、不利な条件を飲まされてしまう人もいるでしょう。
不利な結果を押し付けられては、上司から怒られたり、自分の評価も下がったりしてしまいます。
対顧客との関係で交渉に失敗すれば、自社にも損害を与えかねません。
自分や自社にとってのマイナスを回避するためにも、交渉で不利な立場に立たされてしまう人に対し、主張をうまく通し交渉を有利に進めるための3つの方法をご紹介します。
事前準備をきちんとするだけで、自信をもって有利に交渉に臨めますので、ぜひ試してみてください。
1.絶対に譲れない条件を決めておき、他は柔軟に対処する
交渉は、様々な状況のもとで様々な相手と行う可能性があります。
仮に、自分の中で判断軸が定まっていないと、直面する状況や相手に影響されてぶれてしまい、気づけば不利な条件を飲まされていた、という事態になりかねません。
交渉を有利に進めるには、自分の中で予め条件を整理しておくことが重要です。
数ある条件の中で、絶対に譲れない条件を絞り込み、他は柔軟に対処する、という方針を立てて交渉に臨むべきです。
例えば、営業担当者がある得意先と取引するにあたって、今回はライバル企業A社よりもシェアを上回ることを絶対条件にするとします。
一方で、価格や納期などは得意先の要望をある程度飲むとしましょう。
このように方針を立てておけば、いざ得意先との交渉に臨むにしても、絶対条件がはっきりしているので、そこで譲歩して不利になる恐れはありません。
逆に、他の条件をうまく譲歩していくことで、こちらの絶対条件も飲んでもらえるように仕向けられるので、交渉を有利に進めることも可能になります。
2.データとロジックを万全にしておき、主張に説得力を持たせる
条件にメリハリをつけておけば、交渉を有利に進めることが容易になります。
しかし、実際のやり取りの場面で、根拠もあいまいなまま熱意だけで押し切ろうとしても、説得力が出ません。
交渉を有利に進める為には準備の段階で、データとロジックを万全にしておき、主張に説得力を持たせることが大切です。
上記の例でいうと、得意先に対しシェアアップを求める場合、相手に納得させなければなりません。
そこで、以前他の得意先に対しシェアアップした後で、その得意先の業績向上にさらに貢献できたデータがあれば、準備しておきます。
また、シェアアップと業績向上の因果関係も明らかにしておきます。
こうしてデータとロジックを明確にしておけば、得意先に対し自信をもって説得できます。
また、相手も納得してくれる可能性が高まり、絶対条件を死守することが出来るでしょう。
同じ熱意をアピールする際にも、単に「お願いします!」「そこを何とか!」などと言うのではなく、データとロジックを武器にしながら訴えれば、より迫力を感じてもらえ、交渉を有利に進めることが出来ます。
3.相手の性格や置かれた状況を把握し、それに合わせた対応をする
交渉相手も人間ですから、一人ひとり性格が違います。
また、相手の社内で置かれている状況なども様々でしょう。
にもかかわらず、相手の性格や状況を無視して交渉に臨んでも空回りし、有利に進めることは出来ません。
予め出来る限り情報を入手し、相手の性格を分析しておき、性格に合わせて上手く交渉しましょう。
例えば、損得勘定で動く人だと判明すれば、とにかく相手にとってのメリットを強調しましょう。
あるいは、相手が信念や正義感の強い人だとわかっていれば、自分も信念や正義感に基づいて交渉に臨んでいるのだという姿勢をアピールすると効果的です。
また、相手が社内でどういう状況に置かれているかも分析し、十分配慮して交渉に臨む必要もあります。
例えば、相手が社内で昇進がかかっていて失敗できない状況なら、いつも以上に慎重に交渉を進めてあげましょう。
他にも、相手が新任者なら引継ぎが不十分な場合があります。
そこをうまくついて「前任者とはこういう話になっていまして」などと言って、自分に有利に進める方法をとりましょう。
当然嘘はいけませんが、許される範囲内で交渉をうまく進めましょう。
事前準備を万全にしておくことで、心理的に優位に立てる
交渉は不確実な要素が多いため、判断軸が定まっていないと態度がぶれてしまいます。
絶対に譲れない条件を明確にしつつ、他は譲歩するようにして、方針をはっきりさせておきましょう。
なお、交渉にあたって熱意だけで押し切ろうとしても説得力に欠けます。
交渉を有利に進めるためにも、予めデータとロジックを万全にしておき、自信をもって臨めるようにすべきです。
また、交渉する相手について、性格や置かれた状況も把握しておかないと、臨機応変に対処できません。
相手のことを十分研究しておくことで、柔軟に対応し、交渉を有利に進めていきましょう。
とにかく、手ぶらでいきなり交渉に臨んでも流れに飲み込まれ、いいようにあしらわれて、気づけば不利な立場に立たされていたということになりかねません。
事前準備を万全にしておくことで、心理的に優位に立つことが、交渉を有利に進める大事なポイントです。
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