週刊少年ジャンプで連載中の人気マンガをアニメ化した「僕のヒーローアカデミア」
その第2期第2クールのオープニングを務めたことで今話題沸騰中なのが、謎に包まれたバンド「Amazarashi」です。
彼らは一体何者なのか。どんな音楽を奏でているのか。その活動の道すじを辿ります。
Amazarashiとは?
- 秋田ひろむを中心に活動するロックバンド
「Amazarashi」は、青森県を拠点に活動する2人組ロックバンドです。
メンバーは作詞や作曲を担当するギターボーカルの秋田ひろむと、キーボードの豊川真奈美の2人で構成され、ライブではサポートメンバーを加えたバンド編成で演奏する、という形式をとっています。
バンドの中心人物である秋田ひろむの哲学や価値観が色濃く反映された、まるで詩を聞いているようなメッセージ性の強い音楽が最大の特徴です。
歌詞には命や生き方、心の影について問うようなシリアスな内容が多く、人生に悩んでいる人、劣等感に苛まれている人の共感を呼んで大きな支持を集め続けています。
Amazarashiの音楽に心を救われた、という人も多いのではないでしょうか?
メンバーが公の場に姿を表すことはなく、ライブでもその素顔ははっきりと見えないようになっています。
また、ライブ主体の活動よりも、インターネットに主軸をおいた珍しい活動形態をとっています。
てるてる坊主を模したマスコット的な不気味なキャラクター、世界観の繋がったMVやアート色の強いCDジャケットイラストなど、統一されたひとつの物語を生み出しているような作品作りで熱烈なファンを獲得しています。
Amazarashiの活動遍歴
日本の音楽シーンでも特に異彩を放つAmazarashi
ここからは、その主な活動遍歴を振り返ってみます。
「爆弾の作り方」で見せた鮮烈なメジャーデビュー
Amazarashiは2010年6月、ミニアルバム「爆弾の作り方」でメジャーデビューを果たしました。
そして、その衝撃的なタイトルや、リード曲「夏を待っていました」の記憶に残るビジュアルのMVで一躍注目の新人アーティストとして話題になりました。
心臓を直接わしづかみにしてくるような強いメッセージ性、1stミニアルバムの時点で既に確立された世界観など、注目を集める鮮烈なデビューを飾った作品です。
「千年幸福論」での飛躍
2011年11月には初のフルアルバム「千年幸福論」がリリースされました。
オリコン週間チャートでは12位を記録するなど、それまで50位〜100位で落ち着いていたAmazarashiが商業的にも成功をおさめたアルバムです。
リード曲「古いSF映画」のMVは「夏を待っていました」のときから繋がっていた物語の世界観が完結するような内容になっていて、それまでAmazarashiを追っていたファンにとっては印象強い一作になりました。
変化を見せた「あんたへ」
2013年11月に発売された8枚目のミニアルバムの表題曲「あんたへ」は、Amazarashiの作風に変化が見られた曲としてファンの注目を集めました。
その歌詞では、辛い中でも生き続ける人々の心をすくいあげてさりげなく背中を押してくれるようなメッセージが描かれます。
「あんたへ」という呼びかけのようなタイトルからも、この曲が悩みを抱える人たちへ直接的に向けられたものだと分かります。
苦しいノンフィクションの心情を吐き出すように歌う曲が印象的だったAmazarashiがポジティブなメッセージを歌った、というファンにとっては衝撃的な内容に、賛否両論の様々な反応が見られました。
初のシングル「季節は次々死んでいく」の衝撃
2015年2月には、Amazarashi初のシングルとなる「季節は次々死んでいく」がリリースされました。
アニメ「東京喰種 トーキョーグール√A」の主題歌として注目されたこの曲は、衝撃的な内容のMVが大きな話題になりました。
その内容は、「歌詞の文字の形に切り取られた生肉を綺麗な女性がひたすら食べ続ける」というもの。
グロテスクながらどこか艶やかで、曲の壮大な雰囲気も合わさって美しさやかっこよさに満ちています。
一大ブームを巻き起こしたゲーム主題歌「命にふさわしい」
2017年2月に発売された3枚目のシングル「命にふさわしい」は、ゲーム「NieR:Automata」の主題歌として書き下ろされた曲です。
ゲームの世界観・ストーリーを描いた歌詞は、実際にゲームをプレイした人にとってはより心に響くものとなりました。
また、「人形がひたすら破壊されていく」というショッキングなMVも話題になりました。
無機質な世界が映し出される中にも観る人へ訴えかけてくるような映像は必見です。
最新作「空に歌えば」
そして2017年9月6日には、最新シングル「空に歌えば」がリリースされました。
人気アニメ「僕のヒーローアカデミア」のオープニングテーマとなったこの曲は、疾走感溢れるロックナンバーです。
アニメ主題歌としての爽やかさとAmazarashiらしい真に迫るシリアスさを兼ね備えたこの曲には、聴いているだけで気持ちを掻き立てられて前に走り出したくなるような力が込められています。
これまでライブ以外ではほとんど目にすることができなかったメンバーの姿が、顔は分からないもののはっきりと映されているMVも要チェックです。
まとめ
こうしてAmazarashiの活動を振り返ると、その音楽性や世界観はぶれないひとつの軸を持った上で、その中で少しずつ変化を見せていることが分かりますね。
そんな彼らが見せた新しい世界観、秋田ひろむのリアルな「今」が描かれた最新作の「空に歌えば」は、必聴の名曲です。
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