こんにちは。ボードゲーム愛好歴20年のシグルンです。
今回ご紹介するのは『おススメの競りボードゲーム10選 1985年~2017年版』です。
競りゲームとは、オークションや築地でお馴染み、バイヤーが値段をつけ合って、一番高い値をつけた人が購入権を持てるゲームで、遊び方は容易に想像がつくものの初心者には少し敷居の高いゲームです。
競りゲームというジャンル
競りゲームというゲームジャンルは、ルール自体は難しくないのですが、全くのゲーム初心者の方には少し敷居が高いかもしれません。
《どれくらいの値段を付けたら良いのか》という”相場観”を身につけていくと段々と競りゲームの面白さがわかってきますので、手ごろな競りゲームを何度か遊んでみるのがおススメです。
代表作は、競りと取引で同種類の家畜を4頭ずつ集める『クーハンデル(1985年)』です。
手軽なカードゲームで、限られたお金を残すか家畜を取るかのジレンマと、競りに出た家畜に対して他プレイヤーと掛け合いながら競り値をつけていく名作です。
モダンアート
1993年ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート。
1993年ドイツゲーム大賞1位。
『モダンアート』はライナー・クニツィア三大競りゲーの一つです。
プレイヤーは画商となり、現代アートを競り落とします。
5人の画家の絵がありますが全てが評価されるわけではなく、市場に最も出回った作品から高値がついていき、5人中2人は評価されない状態になってしまいます。
各自手札の絵を場に出し競りにかけ、場にいずれかの画家の絵の5枚目が出たら上位3名の絵の価値をつけていきます。
最初は相場観が分からなくとも次第に人気画家と売れない画家が出てくると流れが飲み込めてきます。
考える事や目を配る箇所が多いという点で初心者向きではないかもしれませんが名作の競りゲームです。
発売年:1992年
プレイ人数:3~5人
プレイ時間:45分
メディチ
1995年ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート。
1995年ドイツゲーム大賞5位。
こちらの『メディチ』もライナー・クニツィア三大競りゲーの一つ。
プレイヤーは手番に商品カードを1~3枚めくり、隣から順に競り値をつけていき、競り落としたカードの数字や種類毎に、多く獲得したプレイヤーに報酬が入ります。
お金を使って、その結果お金を貰えるのでどの商品をどれくらいの価値で競るかが効いてくる、緊張感のある競りゲームの古典です。
一巡で終わるため、値段の付け方が難しく中~上級者向けになるゲームです。
発売年:1995年
プレイ人数:2~6人
プレイ時間:60分
ハイソサエティ
1995年アラカルト・カードゲーム賞3位。
上流階級の贅沢品を競り落としていくゲームです。
金額が決まっている小切手カードを持って競りに参加するのですが、この小切手カードは両替や釣り銭が出来ません。
その為、この『ハイソサエティ』では綿密な資金管理が必要になってきます。
『ラー』が発売されるまではライナー・クニツィア三大競りゲーの一つに入っていました。
純粋に競りが楽しめる初心者にもおススメ出来るゲームです。
発売年:1995年
プレイ人数:3~5人
プレイ時間:15~30分
ラー(Ra)
1999年ドイツゲーム大賞2位。
こちらの『ラー』がライナー・クニツィア三大競りゲー最後の一つです。
モニュメントや文明などが描かれたタイルを競り落として役を作る、セットコレクションを含む競りゲームです。
プレイ人数に応じて2~13までのチップをバランスよく配られ、例えばプレイヤーAは「2」「5」「8」「13」のチップのうち1つを使用して競り値をつけます。
値段チップは公開情報で入札回数も固定なので、どれを出せば勝てるか等が分かり易い、取っつき易い競りゲームです。
発売年:1999年
プレイ人数:2~5人
プレイ時間:45~60分
【セットコレクション】
ゲシェンク
2005年ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート。
このゲームでは、山札からめくったカードの数札は失点扱いです。
カードの引き取りを避けるためにチップを支払っていきます。
数札を引き取る場合、数札につけられたチップも一緒に引き取っていき、最も数札の合計が少ないプレイヤーの勝利です。
あまり数札を取らないようにチップを支払っているとやがてチップが尽きるので、ほどほどの所でカードを引き取ることになります。
カードの数値が連続すると失点を軽減できるルールがあるため、次のカードに対する駆け引きなどが生じる手軽な、降り時を見極めるゲームです。
発売年:2004年
プレイ人数:3~7人
プレイ時間:20~30分
コンテナ
2017年に10周年記念版が出ました。
工場で作った製品をコンテナに積んで出航し、島へ納品する時に競りによって入札します。
コンテナを運んだプレイヤーがオークショナーで他者が全員で入札して、入札者が自分の色の区画にコンテナを置いていきます。
プレイヤー毎にコンテナの色の価値が秘密裏に決められており、これが勝利点となります。
シンプルルールながらどのコンテナを確保し、どの工場を建てるかお金の流れを考えるのが難しく、またその産業的流通を読むのが面白い秀作ゲームです。
発売年:2007年
プレイ人数:3~5人
プレイ時間:90分
【拡大再生産】
【ピック&デリバリー】
袋の中の猫フィロー
2018年に日本語版が出ました。
各自-8~15までの価値の書かれた「袋の中は…」的なカードを全員1セット持ちます。
各自1枚ずつ場に伏せて出して、1枚ずつ表向きに公開していく中で全取りの競りを行います。
最後まで降りずに残ったプレイヤーが競り値を支払い、場に出た数札を獲得します。
降りたプレイヤーは、降りる過程で少量のチップを獲得出来ます。
これを手札の枚数分繰り返し、数札の合計値とチップの枚数で勝利点を出します。
得点がこの後伸びるか?特殊カードが出て損しないか?といった駆け引きや、手元のチップも勝利点になることからそれほど高額な競りには参加したくないといった悩ましさなどが手軽に遊ぶ事が出来るゲームです。
発売年:2007年
プレイ人数:3~5人
プレイ時間:20分
倉庫の街
ハンブルグの倉庫街を舞台に、運河から入ってくる商品を安く仕入れ高く売ることを目指します。
競りの方法は、港に入ってきた商品ごとに自分のコマを置いていくという独特な方法です。
そして購入権があるのは商品列の一番前に置いたコマのプレイヤーとなり、価格はコマが並んだ分だけです。
しかし商品列の一番前に置いたコマのプレイヤーが購入を降りる場合、コマ(価値)が1つ減り、2番手に購入権が移ります。
こんな感じで視覚的に分かり易く進む、初心者にもおススメな競りゲームです。
発売年:2010年
プレイ人数:2~5人
プレイ時間:45分
リアルト橋
水の都ヴェネツィアを舞台に、プレイヤーは有力者となり橋を架けたり、ゴンドラを配置したりしていくゲーム。
手札7枚をプレイして橋を架けたり、建物を確保したりといったアクションを進める一見陣取りゲームなのですが、根底に競り要素があり、駆け引きやジレンマ、建物効果などが絡み合うじっくり楽しめるゲームです。
見た目やプレイルールに明らかに”競り”をするような行為はないので、競りゲームに抵抗がある方はこのゲームから遊んでみると良いでしょう。
発売年:2013年
プレイ人数:2~5人
プレイ時間:45分
【陣取り/エリアマジョリティ】
【ドラフト】
アイルオブスカイ
2016年ドイツ年間エキスパートゲーム大賞受賞。
プレイヤーは各部族の族長となり、スコットランド北西部にあるスカイ島を発展させて王となることを目指します。
手番が来たら袋に入れた地形タイルを引いて、売り値を設定し競りに賭けます。
他プレイヤーに売却できればお金を得、売れ残りは自分のタイルとして付け値を銀行に支払って自分の場に配置し島を作っていきます。
ルールはシンプルで、競り値も所持金内で設定するため、抵抗なく競りゲームに入れます。
シンプルですが考え処は多く、1時間掛からないゲームながら厚みのあるプレイが楽しめます。
発売年:2015年
プレイ人数:2~5人
プレイ時間:30~50分
【タイルプレイスメント】
【セットコレクション】
まとめ
いかがでしたか?
初めての競りゲームで値付けの感覚が難しいようなら『ラー』や『アイルオブスカイ』がおススメです。
慣れてきたら『モダンアート』などの中級者向けの競りゲームにチャレンジしてみて下さい。
シンプルなルールなのに駆け引きが熱く、とても面白いボードゲームです。
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