こんにちは。ボードゲーム愛好歴20年のシグルンです。
今回ご紹介するのは『アズール』です。
このボードゲーム『アズール』は、2017年に行われたエッセンシュピールのスカウトアクションで3位にランクインし、非常に注目を集めたゲームです。
作者はウォルフガング・クラマーと組んで『ティカル』『トーレス』とドイツ年間ゲーム大賞を連続受賞したことがあるミヒャエル・キースリングです。
『アズール』ゲームの世界観
”~ポルトガル国王マヌエル1世は、スペイン南部のアルハンブラ宮殿を訪れた際に、ムーアの装飾タイルの衝撃的な美しさ美しさに魅了されました。
アルハンブラの美しい内装に心を打たれた王は、すぐにポルトガルの自らの宮殿の壁を、同様のタイルで装飾するよう命じました。~”
『アズール』ゲームの概要・ジャンル
『アズール』はプレイヤーがタイル・アーティストとなり、マヌエル1世の住まうエヴォラ宮殿の壁を装飾するゲームです。
ベースはパズル&タイルプレイスメントゲームですが、ドラフト要素もありジレンマたっぷりの美しい戦略ゲームです。
中東やペルシアで生まれ、14世紀頃にポルトガルやスペインに持ち込まれた白と青(コバルト釉)の装飾タイル「アズレージョ」がモチーフとなっています。
『アズール』のゲームの準備と遊び方
基本的な流れとしては場の中央に公開される装飾タイルを獲得し、各自のボードに配置していきます。
タイルの獲得にも配置にも一定のルールがあるため、思うようにできないもどかしさもあり、また自分の得点につながるタイルを取るか、相手に点を与えないためのタイル取りをするかで大いに悩むゲームです。
内容物と使い方
- プレイヤーボード…得点トラック、パターンライン、壁エリア、フロアライン、ボーナスリファレンスに分かれる。
- タイル…5種類のタイル。
- 工房展示ボード…円形のボードで、このボード毎に同色のタイルを獲得。
ゲームの準備
- 各自「プレイヤーボード」を受け取る。
- 「得点マーカー」を受け取り、「プレイヤーボード」上部の得点トラックの「0」位置に置く。
- プレイエリア中央に、プレイ人数に応じた枚数の「工房展示ボード」を円状に並べる。
- 袋にタイルを入れる。
- スタートプレイヤーを決め、スタートプレイヤーマーカーを受け取る。
- スタートプレイヤーは袋からランダムに取り出したタイルを4枚ずつ各「工房展示ボード」に配置。
ゲームの進め方
1.工房の提示
Ⓐ、Ⓑいずれかの方法でタイルを獲得します。
Ⓐ:いずれか1枚の「工房展示ボード」から”同じ色のタイル全て”を取得し、残りのタイルをテーブル中央に除けます。
Ⓑ:テーブル中央に除けられたタイルの中から”同じ色のタイル全て”を取得します。
このラウンドに中央に除けられたタイルから取得する最初のプレイヤーは、スタートプレイヤーマーカーを受け取り、マーカーを自分のプレイヤーボードの「フロアライン」の一番左のスペースに置きます。
2.パターンラインへの配置
プレイヤーボードにある5段まで描かれた「パターンライン」スペースの任意の1段に、右詰めで獲得したタイルを配置します。
- 既にタイルが配置されている段には、同じ色のタイルしか加えられません。
- 1つの段の「パターンライン」のスペース全てにタイルが配置されたら、その段は完成となります。
余剰のタイルが出た場合、「フロアライン」に左詰めで配置します。(マイナス点になります) - 「工房展示ボード」とテーブル中央から全てのタイルが無くなるまで繰り返し行います。
- 2ラウンド目以降は、「壁エリア」に配置したタイルと同じ種類のタイルは、「パターンライン」の同段に配置出来ません。※「壁エリア」へのタイルの配置については次項参照
3.壁エリアへのタイル施工
- 「パターンライン」への配置で、完成されられた段にあるタイル各1枚を、「壁エリア」に配置します。
- 「壁エリア」に配置が出来た段の、残りのタイルはプレイヤーボードから取り除き、一時的に箱の蓋に入れておきます。
- 「パターンライン」の未完成の段にあるタイルはそのまま残ります。
- 壁エリアにタイルが配置出来るとすぐに得点を獲得出来ます。
- 同時に「フロアエリア」に置かれたタイルのマイナス処理し、「フロアエリア」に置かれたスタートプレイヤーマーカー以外のタイルは箱の蓋に入れます。
- スタートプレイヤーマーカーは「フロアエリア」から除き、自分の手前に置きます。
4.次ラウンドの準備
スタートプレイヤーマーカーを持つプレイヤーは、袋からランダムに取り出したタイルを4枚ずつ各「工房展示ボード」に補充します。
袋が空になったら、箱の蓋に入れたタイルを袋に戻して使用します。
ゲームの終了
いずれかのプレイヤーがプレイヤーボードの「壁エリア」に横一列にタイル5枚を配置出来たら終了です。
プレイヤーボードの「ボーナスリファレンス」の条件を満たしていれば追加の得点を加え、勝利点が最も多いプレイヤーの勝利となります。
まとめ
ルールはシンプルで遊びやすく、考え処や悩み処は多い非常によく出来たゲームです。
序盤は「パターンライン」を埋めることに専念しますが、中盤以降は他プレイヤーが狙っているタイルが見えてくるので、その辺を加味してタイルを取る事も出来、タイルドラフトのジレンマや駆け引きを楽しめるおススメのボードゲームです。
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:30~45分
状況:発売中
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