組織で仕事をする以上、上司や部下、同僚や顧客など、多くの人とコミュニケーションを取っていかなければなりません。
しかし、言いたいことがうまく伝わらず、誤解を招くこともしばしばあります。
その結果、訂正や仕切り直しなど、無駄な仕事が増えて業務が非効率になってしまいます。
それが「塵も積もれば山となる」で、ずっと続くと業績の低迷にもつながりかねません。
そうならないようにこの記事では、コミュニケーションが上手く行かずに誤解を招いている人に向けて、それによる仕事の無駄をなくすための4つのポイントをご紹介します。
自分の話し方や行動に少し注意するだけで、かなり誤解をなくすことができますので、ぜひ実践してみて下さい。
1.抽象的で曖昧な表現は避けて、具体的で明確な表現を使う
例えば、相手に資料作成を頼む時、「簡単でいいから」「すぐに宜しく」などと伝えたとします。
しかしこれでは、相手は「簡単でいいと言われても、どのくらいのレベル?」「すぐって、いつまでに?」などと疑問に思うでしょう。
その結果、相手が予想以上に詳しく作って完成が遅れ、期限に間に合わなくなりかねません。
そうならないように、抽象的で曖昧な表現は避け、具体的で明確な表現を用いて、誤解をなくすことが大切です。
上記の例では、「プロジェクトの概要がわかるレベルでいいから」「明日の15時までに提出してもらえるように宜しく」などと、アウトプットのレベルや期限を具体的にはっきりと伝えましょう。
こう伝えれば、コミュニケーションも上手く行って誤解をなくすことができ、相手も安心して仕事に取り組めて、やり直しなどの無駄も防げます。
2.相手の知識やスキルのレベルに合わせて、表現の仕方を変える
仕事を依頼する時、相手がベテランで知識やスキルが豊富なら、詳しく説明しなくても伝わるでしょう。
しかし、キャリアが浅くて知識やスキルが足りない場合、説明不足だと誤解されてしまう恐れがあります。
そこで、コミュニケーションを適切に行うためにも、相手の知識やスキルを把握し、そのレベルに合わせて表現することが大切です。
ベテランには必要最小限のことを伝えるだけで十分ですし、それにより時間短縮にもつながります。
しかし新人などには、仕事の背景や目的なども含め、丁寧に説明して誤解をなくすようにしましょう。
また、相手からの質問も出来る限り受け付けて、疑問点をしっかり解消してもらうことも必要です。
このように、相手の立場に立って臨機応変にコミュニケーションを取り、誤解をなくすことが大切になります。
3.口頭よりも文面や図にして、目に見える形で伝える
普段から一緒に仕事をしていてお互いのことがよくわかっている場合や、定型的で簡単な仕事を頼む場合などは、依頼内容を口頭で伝えるだけでも済み、コミュニケーション上の問題も生じないでしょう。
しかし、人柄や能力をよくわかっていない相手や、複雑な仕事を頼む場合などは、口頭で伝えるだけでは「本当にわかってもらえただろうか」と不安になります。
実際誤解を招いて、依頼内容に合わない仕事をされかねません。
特に後者のような場合は、文面や図を用いて、目に見える形にして伝える方が、誤解をなくすことができます。
依頼内容を簡潔に文章にまとめ、仕事の流れをチャート形式にし、それを用いつつ説明してみましょう。
もちろん、それを相手に渡しておき、後で見直せるようにしてもらいます。
こうすれば、相手もわからなくなった時でも、それを再確認しながらできるので、誤解をなくすのに役立ちます。
4.本当に理解してもらえたのか、相手の様子から確認する
自分ではわかりやすく伝えたつもりで、相手も「わかりました」と頷いて答えているのを見ると、コミュニケーションが上手く行き理解してもらえたと思うでしょう。
しかし、相手はよくわからないまま生返事をしていただけで、実は誤解していたという恐れもあります。
それでは単なる自己満足に終わり、双方向のコミュニケーションは実現しません。
そこで、相手に理解してもらえたか、その様子から確認することが大切です。
黙り込んでいる、表情が険しい、返事が曖昧だなどの場合は、よくわからず誤解している恐れがあります。
一方で、大きく頷き、身振り手振りを交えつつ自分の言葉で言い直していれば、真に理解していると考えられます。
よって、相手の表情や態度、発言に気を使い、その理解度を確認して、誤解をなくすように心がけましょう。
相手の立場に立って、相手が本当に理解しているかどうかを見極める
相手に仕事を頼む時は、「すぐに頼む」などの抽象的で曖昧な表現は避けて、「明日の15時までに頼む」などと具体的で明確な表現を用いるべきです。
また、相手がベテランなら簡略な説明でも通じるでしょうが、新人などには丁寧な説明を心がけましょう。
さらに、簡単な仕事を頼む場合などは口頭でも足りますが、複雑な仕事を依頼する場合などは図なども用いて説明し、誤解をなくすように心がけましょう。
また、その説明で本当に理解してもらえたのか、相手の様子から確認することも必要です。
このようにして、伝えたつもりで済まさずに、真に理解してもらえたというレベルにすることが大切です。
そうすれば、適切にコミュニケーションが取れて誤解をなくすことができ、無駄な手戻りなどもなくなり、効率的に業務をこなせるでしょう。
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