突然ですが皆さん、「アドリブ力」には自信がありますか?
社会に出れば勿論のことですが、TRPGや、時にはボードゲームにおいてもアドリブ力が試される時があります。
今回はそんなアドリブ力を鍛えられる2つのゲーム「キャット&チョコレート」と「ペチャリブレ」をご紹介します。
キャット&チョコレート
まず紹介するのは『トラブルを解決する』ゲーム「キャット&チョコレート」です。
アドリブがメイン要素となっている分、ゲームのルールは極めてシンプル。
セットの内容は「チーム分け用のカード」、「イベントカード」、「アイテムカード」、「ENDカード」の4種類です。
イベントカードは、裏面に1~3の数字が書かれています。
「キャット&チョコレート」ゲームの準備、流れ
ゲーム準備
- チーム分け用のカードを全員に1枚ずつ裏向きで配ります。
- イベントカード、アイテムカードをそれぞれ山札として置きます。
- イベントカードの山札の適当な場所にENDカードを差し込みます。
- アイテムカードの山札から全員に3枚ずつ配ります。
※ゲームが終了するまではチーム分け用のカードは自分を含め誰も見る事ができません。ゲーム終了時にチームが判明します。
ゲームの流れ
手番のプレイヤーはイベントカードの山札からカードを1枚引きます。
そして、イベント山札の一番上のカードの裏面に書かれた数だけ手札にあるアイテムカードを使い、そのイベントに対処しなければいけません。(イベントに対する対処方法をアドリブ、即興で考えて発表する)
アイテムカードは、指定が3ならば3枚使わなければならず、2枚だけで切り抜ける、というようなことは出来ません。
イベントカードの内容としては、「トイレットペーパーがない」「寝癖がひどすぎる」など他愛のない物から、「宇宙人が表れた」という突拍子もないものまであります。
アイテムカードは「けん玉」「おかん」など身近なものから「三億円」「仏像」といったとんでもない物まで存在します。
勝敗
手番以外のプレイヤーはそのイベントを切り抜ける方法に対して「セーフ」or「アウト」で判定し、半数以上がセーフと判定すればイベント対処成功です。
対処に成功したプレイヤーは、そのイベントカードを獲得することができます。
使用したアイテムカードは捨て場に捨て、アイテムカードの山札から再び手札が3枚になるように補充して、次のプレイヤーの手番に移ります。
ENDカードを引いた時点でゲームが終了し、最もイベントカードを獲得していた「チーム」が勝利です。
チームが最後までわからないので、誰かを贔屓して判定しても、後で不利になる可能性があり、殆ど純粋な「アドリブ力」と「運」で戦うゲームになっています。
このゲームは派生作品が多く、「日常編」「幽霊屋敷編」「ビジネス編」など、様々なシチュエーションでのトラブル対処シミュレーションが出来ます。
大人数でやればやるほど盛り上がるゲームでしょう。
ペチャリブレ
次に紹介する「ペチャリブレ」は『論戦で強さを決める』ゲームです。
このゲームは1対1で戦うゲームですが、プレイするにはそれ以上の人数が必要です。
ルールは「キャット&チョコレート」よりも格段にシンプルで、ゲームのセット内容もキャラクターカードとアイテム/特徴カードの2種類しかありません。
「ペチャリブレ」ゲームの流れ
- 各プレイヤーは始めにキャラクターカード1枚、アイテム/特徴カード2枚を引きます。
- 全てのカードを公開し、先攻、後攻をじゃんけんなどの適当な手段で決めます。
- 先攻のプレイヤーから順に、引いたアイテム/特徴カードに書かれた通りのアイテム、特徴を持った自分の引いたキャラクターが、同様にアイテム、特徴を持った相手の引いたキャラクターよりも強い理由を簡潔に話します(時間を1分程度などという風に決めておくと良いでしょう)。
- これを2ターン行った上で、その他のプレイヤーは「どちらのプレイヤーが勝利したか」を多数決で判定します。
ペチャリブレのキャラクターカードは職業が書かれていることが多く、「youtuber」や「野菜ソムリエ」、「社長」などがありますが、中には「チワワ」や「鳩」といった動物もいます。
アイテム/特徴カードは「目からビームが出る」「体が鋼鉄の」といった強力そうなものもあれば、「キノコ」や「子連れの」という役に立たなそうなものもあります。
ペチャリブレは基本的に1対1で行いますが、トーナメントや総当たり形式にすれば、複数人でやる場合でも皆がプレイヤーとして遊べます。
一応、ルールブックには複数人で行う時の進行手順のようなものが書かれていますが、実際に遊ぶ時は自由に決めたルールの中で順番に遊んでいくのが良いと思います。
かなり自由に手軽に遊べるゲームなので、判定員がいない場合でも、ただ2人でディスカッションしてみても面白いですね。
大喜利的な面白さのあるゲーム性
「アドリブ力を鍛える」というとかなりシビアなイメージがあるかもしれませんが、実際のところゲーム性としてはどちらも「大喜利」に近い面白さがあります。
実際、遊んでみるとキャット&チョコレートでも奇想天外な回答があると、イベントが解決できるかどうかを度外視して思わず「セーフ」判定を出してしまったり、ペチャリブレでも「目からビームが出せる」「チワワ」などが出たときにはその絵面を想像するだけでも面白く、そちらに軍配を上げたくなってしまいます。
大人数で遊ぶ時には特に、1人くらいは常にボケていたり、真面目な場面でもふざけてしまうような人がいがちですが、そういった「おふざけプレイヤー」の本領が最大限に発揮できる場所がつくれるのではないでしょうか。
まとめ
「ペチャリブレ」「キャット&チョコレート」はどちらもルールが他のボードゲームとは一線を画しており、シンプルで緩いルールの上で楽しむゲームとなっています。
重いルールのボードゲームを好む方には向かないかもしれませんが、特にコミュニケーションツールとしてボードゲームを使いたい!という場合にはどちらもオススメです。
どちらも運の要素が強いゲームですが、アドリブ系ゲームが初めてならば、「処理しなければいけないイベント」を示してくれる分「キャット&チョコレート」の方がやりやすいと思います。
こういったゲームは「喋る」ことそのものがゲームになっているので、普段はあまり喋らない人が思わぬ面白さを発揮してくれるかもしれませんね。
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