背中が痛い原因は?大きな病気のサイン?ストレス?







背中が痛い、張る、凝る、重たいなどの症状の主な原因は、何なのでしょう。

筋肉や神経の痛み以外に、病気やケガが原因の場合もあるでしょう。

また、ストレスが関係しているかもしれませんね。

今回は、しつこい背中の痛みの原因を探り、症状や治療なども紹介していきます。

 

骨や神経などの病気やケガで背中が痛む

ます背中が痛む時に考えられる病気やケガについて解説します。

 

胸椎椎間板ヘルニア

急な背中や胸の痛みに伴い、足がしびれる、力が入らない、足がもつれたり、階段が降りづらいなどの症状があらわれます。

椎間板(骨の間のクッション軟骨)の外側が加齢などにより傷み、内部の髄核が脊髄神経を圧迫して、おこります。

 

首や腰のヘルニアに比べ、まれですが、MRI検査で診断が確定します。

歩行困難の場合、進行性のケースが多いので、保存療法は無効で、手術が必要になるでしょう。

 

脊椎椎体骨折(圧迫骨折)

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の高齢者に多く、軽くしりもちをつくなど弱い外力でも、骨折する場合があります。

骨が弱っての骨折は、背中と腰の境目におきやすく、受傷直後は痛みが強く、寝返りや立ち上がり、歩行などが困難になります。

痛みが弱い場合もありますが、経験したことのないような痛みを感じたら、整形外科を受診しましょう。

 

X線やCT、MRIなどの検査で診断、骨粗鬆症の骨折は、コルセット固定などの保存療法で治療します。

軽い骨折なら、1~2週間で痛みが和らぎ、3~4週間で治りますが、症状によっては、骨セメントや人工の骨(カルシウムペースト)を使った手術が必要になることがあります。

 

骨量の検査は簡単に計れるので、特に中年以降の女性は、早めに検査を受けて、予防に努めましょう。

安静時にも痛みが強いときは腫瘍の転移が疑われます、また、強い外力によるケガで、足が麻痺したときは脊髄損傷が疑われますので、迷わず病院へ行くようにして下さい。

 

後縦靱帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)、黄色靱帯骨化症

背骨には、脊髄の前側に後縦靱帯、後側には黄色靱帯という靭帯があり、骨と骨をつないでいます。

後縦靱帯は頚椎で、黄色靱帯は胸椎で、厚く骨のように硬くなりやすく、脊髄(背骨を通る神経の束)を圧迫し発症します。

 

中年以降に多く、体が強張って、背中に痛みやこりを感じるようになります。

手足のしびれや脱力、細かい作業が上手くできない(箸やボタンかけなど)、つまづいたり階段昇降や歩行困難、膀胱直腸障害(尿や大便の異常)などがみられるでしょう。

X線やCT、MRIなどの検査で診断、日常生活に支障があれば、手術が検討されます。



脊髄腫瘍(せきずいしゅよう)

脊髄にできる良性の腫瘍や、硬膜(脊髄を包む膜)の外にできる転移性の腫瘍が、脊髄を圧迫して発症します。

背中の痛みから始まり、しびれや筋力低下、歩行障害や膀胱直腸障害が生じるようになります。

X線やCT、MRIや造影MRIなどの検査で診断、摘出手術や放射線治療、化学療法が検討されるでしょう。

 

脊椎腫瘍(せきついしゅよう)

背骨にできた腫瘍や、他の部位から骨に転移した腫瘍が、背中の痛みや麻痺を生じさせます。

転移性は中高年に多く、肺がん、乳がん、前立腺がん、甲状腺がん、腎細胞がんなどの転移が多いでしょう。

 

癌細胞により骨が破壊されると、骨折して背中の痛みが強くなります。

腫瘍が脊髄を圧迫すると、しびれや筋力低下、歩行障害などがあらわれます。

 

X線やCT、MRIや骨シンチグラム、PET-CTや病理組織検査で診断。

化学療法やホルモン療法、放射線照射で治療、手術(脊椎固定術)が必要な場合もあります。

 

脊髄損傷

交通事故やスポーツのケガ、転落や転倒などにより、脊髄(背骨のトンネルを通る神経の束)が傷つき、麻痺などがおきます。

麻痺の程度は、歩行可能から車椅子、完全麻痺までさまざま、膀胱直腸障害や背中などが痛む患者さんもいるそうです。

 

受傷直後は、頭から背骨を固定して病院に搬送し、X線やMRIで診断します。

治療は背骨の固定と、脊髄圧迫の除去手術が検討されるでよう。

 

麻痺が残るケースでは、専門家チームによる、リハビリテーションの継続が重要です。

近年は、脊髄損傷に応用可能なお薬や、細胞を移植する治療などの研究が進み、臨床治験も始まったそうです。



側弯症

原因不明の側弯症が6~7割、他は先天性や神経、筋肉の異常によりおこります。

背骨が弯曲したり捻じれて、肩や腰の高さが左右で違い、さまざまな変形がみられます。

成長期には進行が速く、背中などの痛みや心肺機能の低下がみられるでしょう。

 

小児期から思春期の女性に多い疾患で、X線やMRIで診断します。

治療は運動療法や装具療法、変形が強く進行性では、手術が必要なこともあります。

 

※中高年者に多い、化膿性・結核性脊椎炎や透析性脊椎症なども、背中の痛みの原因になります。

 

背中の部位別に、原因となる内臓の病気と症状を紹介

背中は、内臓の異常でおきる関連痛(痛みの原因から離れた部位に、痛みが生じる)が、表れやすいといわれています。

ここでは背中の痛みの部位別に原因となる内臓の病気と症状を紹介します。

 

<背中の上部・左側の痛み>

狭心症

急な動悸や息切れがみられ、左側の胸を圧迫される痛みが、数分から数十分続くといわれています。

左肩から左腕にかけて、痛みがでることもあるでしょう。

 

心筋梗塞

胸の真ん中の激痛が、30分以上続くこともあります。

吐き気や冷や汗、呼吸困難がみられ、声のかすれや咳が前兆とされています。

左肩から左腕、肩甲骨の間に痛みがでるでしょう。

 

<背中の上部・右側の痛み>

十二指腸潰瘍

右上腹部に鈍痛や圧迫感があり、進行すれば激痛になることも。

 

肝炎

倦怠感や発熱など風邪のような症状がみられることもあります。

 

肝臓がん

右上腹部の痛みや黄疸、倦怠感や食欲減退などの症状がみられます。



胆石症

脂肪の多い食事や過食をした夜半の発作(みぞおちの激痛)が特徴です。

中年女性に多い疾患で、右上腹部痛や発熱、吐き気や黄疸などの症状もみられます。

右肩や背中の下部が痛むことが多いでしょう。

 

胆のう炎

急性は、右上腹部の鋭く差し込むような痛みや吐き気、発熱や寒気がみられます。

右肩や背中の下部に、激しい痛みが生じるでしょう。

慢性は、右上腹部や背中下部の鈍痛、食欲不振などがあらわれますが、無症状の場合もあります。

 

<背中の中央部の痛み>

急性胃炎

みぞおちの急な痛みが特徴で、背中の左側から中央部にかけて痛みます。

胸やけや吐き気、食欲不振や胃もたれなどの症状も。

 

胃潰瘍

食後1時間ほどで、みぞおちの鈍痛や焼けるような痛みを感じます。

吐き気や胸焼け、食欲不振による体重減少や背中の痛みがでるでしょう。

悪化して吐血すると、ひどい腹痛や冷や汗、血圧の低下がおこります。

 

大動脈解離

胸や背中に突然、突き刺すような激痛がおこり、しだいに痛みが下部に移動するのが特徴です。

意識消失や麻痺がみられ、心筋梗塞や脳梗塞などを合併することもある、命にかかわる疾患です。

 

<背中の下部の痛み>

急性膵炎(きゅうせいすいえん)

背中とみぞおちの下に、刺し込むような激痛が走り、数時間続くこともあります。

体を反らすと痛いので、前かがみの姿勢をとるようになるでしょう。

発熱や吐き気、嘔吐などの症状もあらわれます。

重症例では、呼吸困難やショック状態などがみられます。

 

慢性膵炎

へその上から背中にかけて、抜けるような痛みが慢性的に起こり、鈍痛が3日ほど続く場合もあります。

下痢により体重が減少したり、糖尿病を合併するケースも。

 

膵臓がん

背中と上腹部の重苦しさや持続する痛み、下痢や体重減少、吐き気や黄疸がみられます。

初期症状がでにくく、発見が遅れる場合が多いので、注意が必要ですね。

 

腎孟腎炎

背中や腰、わき腹の痛み、寒気や高熱などの症状があらわれます。

膀胱炎と同様に、尿量の少ない頻尿や排尿時痛、残尿感や白濁尿もみられるでしょう。

 

腎結石、尿管結石

中年以降の男性に起こりやすく、背中や腰に激しい痛みが生じます。

わき腹や下腹部まで痛み、嘔吐や発汗、頻尿や血尿がみられることも。

 

筋肉の緊張による背中の痛み

長い時間座りっぱなしで、パソコンやスマートフォンの操作などを続けると生じる、背中の痛み。

首から肩、背中まで張ってきて、強い凝りを感じることでしょう。

これは、僧帽筋などの筋肉の緊張が原因です。

ときには、頭痛や吐き気、めまいなどを伴うかもしれません。

 

悪い姿勢を続けたり、繰り返しの動作、立ちっぱなしや中腰作業、冷えや精神的な緊張などでも背中の痛みは生じます。

筋肉が長時間緊張を続けると、疲労して血行が悪くなり、筋肉が凝って炎症をおこしたり、神経が締め付けられて痛みを感じるのです。

また、激しい運動や急な動作で、筋肉の繊維が傷つくと、筋肉痛や肉離れがおきるでしょう。

運動不足や加齢で筋肉が弱くなっていると、少しの運動でも発症するので、注意が必要です。

 

負担を減らして、筋肉を強くすることが予防になりますが、原因となっている姿勢や運動などの環境改善も重要です。

疲労を貯めないことが大切なので、入浴や軽い運動、マッサージなどは有効とされています。

 

背中の凝りにおすすめの筋膜リリース法

 

筋肉を包む筋膜の縮みを改善し、背中の痛みを和らげます。

竹井仁先生考案の筋膜リリース法を、3つ紹介します。

リリース法①

  1. 肩幅に足を開き、テーブルに向かい、両手をついて、ゆっくりと手を前に滑らせましょう。
  2. 膝は伸ばして、股関節を90度に曲げるようにしてください。
  3. 息を止めないように気を付け、背中が伸びるのを感じながら30秒間保ちます。

※1日 3回を目安に続けてみましょう。

 

リリース法②

  1. 背筋を伸ばしてイスに腰掛け、交差させた両手で、反対側の肘をつかみましょう。
  2. 両腕を斜め下に、伸ばすように突き出し、10秒間保ちます。
  3. 次に両腕を斜め上方向に引き寄せ、10秒間保ちます。
  4. 両腕を90度まで(床と平行)上げて、突き出しと引き寄せを、10秒間ずつ行います。
  5. 両腕を斜め上に挙げて、突き出しと引き寄せを、10秒間ずつ行います。

※1日3セットを目安にして下さい。

 

リリース法③

  1. 床に膝をついて、四つん這いになります。
  2. 両肘から小指までつけて、手のひらを上にして、床に腕をつけましょう。
  3. そのまま、腰を丸めながらお尻を後ろに引いていき、胸を床に近づけてください。

※1回30秒を 1日3回目安で行って下さい。

 

ストレスやその他の原因は?

近年、検査でも異常がみられない、あるいは所見と痛みが一致しない、原因不明の慢性腰痛に、心の問題が関与していることが認知されてきました。

これは「心因性腰痛」と呼ばれ、ストレスや心の病が、痛みに大きな影響を与えることが、解ってきたのです。

 

ストレスを受けると、自律神経の交感神経が興奮して、筋肉の緊張と血行不良がおこります。

また、痛みを和らげる脳内物質ドーパミンは、慢性的なストレスで分泌量が減少し、結果痛みをより強く感じるようになります。

絶望や怒り、不安などの感情は、痛みに過敏になるだけではなく、疲労や不眠、運動不足なども引き起こして、ますます痛みが強くなるそうです。

 

背中も、この心因性腰痛と同様のメカニズムで、ストレスにより痛みが生じると考えてよいでしょう。

また、天候や湿度などの影響を受ける天気痛や肋間神経痛、帯状疱疹なども背中の痛みの原因といわれています。

 

最近はパソコンやスマホなどの普及に伴い、肩こりと同様に、背中の痛みでお悩みの人が増えていますね。

仕事や家事、ストレスが原因の場合は、なかなか改善が困難ですが、なるべく姿勢に気を付けたり、軽い運動や入浴などで対処してみてください。












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