山登りのエネルギー補給、食事に手抜きはNG 山登り初心者が気を付けることVol.10







山での食事は楽しいものです。

苦労して辿り着いた見晴らしのいい山頂で、仲間と談笑しながら食べるお弁当の味は格別です。

お弁当は手作りでも買ったものでも、またカップラーメンでもお腹が空いたときの食事は楽しく、山をひとつ征服したという満足感も手伝ってついつい心は弾みます。

 

このように、食事は山登りのメインイベントのひとつです。

特に、日帰り山行の昼食はその傾向が強いといえます。しかし、山には特有のルールがあります。

それは食事に関しても同様です。それを無視すると楽しいはずの食事が楽しくなくります。

そんな例を紹介しましょう。

 

山ではしっかりと食べましょう

 

山登りでは相当なエネルギーを消耗します。

一説によると1時間で500キロカロリーともいわれており、平地では100キロカロリー前後ですから実に5倍ものエネルギーを消費することになります。

それを補うのは食事しかありませんから、いつもよりしっかり食べる必要があります。

 

いうまでもなく、山へ行くときは朝食を食べておかなくてはなりません。いつもは食べない習慣があるとしても、山へ行くときだけは軽くてもいいから朝食を食べてください。

 

昼食も量・質とも十分補給したいところです。しかし、疲れると体は食物を受け付けなくなります。

時間をかけてよく噛み、ゆっくり食べることを心がけましょう。そうすれば消化もよくなります。

 

夏と冬、山登りでの食事の注意点

食料はエネルギーの源となる炭水化物が中心です。

汁が洩れたりせずに持ち運びができ、リュックの中で少々斜めになっても美味しく食べることができるのなら大好きなものを持っていきましょう。

 

しかし、夏と冬はそういうわけにはいきません。夏は気温が上がり(特に低山は)、食べものは傷む可能性があります。

レタスやキャベツ、トマトなどの生野菜は水分が多いため控えます(丸ごとのプチトマトなら可)。

かまぼこ、ちくわ、ウインナー、ソーセージは火を通しておきます。

ポテトサラダ、マカロニサラダ、それにカボチャや筑前煮といった煮物も避けます。

チャーハンや五目飯なども危険です。

 

冬はおにぎりが冷えて喉の通りが悪くなります。

食べることによって体温が下がるのもマイナス要素です。

寒い時期は冷たくない食べ物(パンなど)、温かいカップラーメンやみそ汁がなんといってもご馳走です。

あればガスストーブとクッカーをぜひ持参したいところです。サーモス(テルモス=保温水筒)で熱湯を持ち込めばいろいろな用途に使えます。

 

冬期は体を冷やさないように

冬には注意してほしいことがあります。それは体を冷やさないことです。

山を登ってくると運動量が増えて体温は上がっています。しかし、体を動かさずにいるとどんどん下がってきます。

腰を下ろしてお弁当を食べている間も同様です。そのため、他の時期のような食べ方をするのは禁物です。次に解説する「行動食」だけですませることをお勧めします。

 

体だけではなく指先も冷えやすいので注意が必要です。

ダウンジャケットなどを着れば体を動かさなくても体温はそれほど下がりません。

しかし、食事のためグローブを外すと指先はどんどん冷えていきます。そして、冷えきった指先はなかなか温まりません。体の末端まではなかなか体温が伝わらないのです。

腰を下ろしてゆっくり食事を取りたいときは面倒でもグローブをしたままにした方が賢明です(薄手でも十分です)。

 

通常の三食以外に行動食が必要

 

山登りでは行動食という独特の食事方法を採用します。「行動の途中の食事」という意味です。

前述したように、山では相当量のエネルギーを消費します。朝昼晩という通常の三食では到底補えない量です。

登山用語では「シャリバテ」といいます。

シャリとは白米のことで、体内の血糖値が低くなると起こる疲れです。

一旦シャリバテを起こすとなかなか回復しません。

そこで、そうなる前に、5〜10分という短い休憩の間に食べるものを準備します。

 

体力を消耗すると食べものを受け付けなくなりますから、食べやすく、それでいてカロリーの高いチョコレート(夏は溶けるのでNGです)やチーズ、サラミ、ナッツ、ドライフルーツなどがよく食べられています。

バナナや魚肉ソーセージ、ゼリー状のサプリメントもいいでしょう。

夏場の塩分補給を兼ねて梅干しや塩飴を食べる人もいます。

甘いものもすぐエネルギーになります。好きであればアンパンなどの菓子パンもよく、冬期はそれらだけで食事代わりにしても問題ありません。

 

これらの行動食は余分に用意し、いざというときのための非常食として用います。

いざというときとはビバークを指し、非常食としては乾パンなどがよく知られています。ただ、実際に非常食として役立てるケースはめったにありません。

そのため、準備された非常食はほとんどが賞味期限を過ぎてしまいます。したがって、非常食として準備するのではなく、行動食を余分に持っていくという考え方をした方が賢明です。これは水も同様です。

 

まとめ

 

冒頭で触れたように、山での食事は楽しい時間帯です。

同行者が多ければお互いさまざまな食べものを持ち寄り、一緒に食べるという大きな楽しみもあります。

疲れたときはよく噛み、時間をかけて少しずつゆっくり食べるのが原則です。

ただ、行動食も含めて全体の荷物が増えすぎないように注意してください。リュックが重いと疲れる原因にもなりますので適度な食糧を持っていくようにしましょう。












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