中学生になると、ほとんどの学校では部活動があって、子供は何らかの部に所属します。
子供にとって部活は楽しくもあるけれど、悩みの種になることもしばしば。
子供は子供なりに悩み、頑張り、毎日葛藤しています。
ある日、子供が部活を辞めたいと言ってきたら、親としてはどんな言葉をかけるのがよいのでしょうか。
本記事では”中学生の子供が部活を辞めたいと言ってきた”場合に親ができるアドバイスや、知っておくとよいことをいくつかお話します。
まずは部活が辞めたい理由を尋ねる
当然のことですが、まずなぜ辞めたいのか、理由を尋ねましょう。
「私だけ下手だから」「練習してもうまくならないから」など技術的なことが原因なら、「下手だからこそ練習するんだよ」「もっと努力してから言いなさい」と発破をかけてやるしかありません。
しかし、子供が部活を辞めたいと言い出す時は、人間関係が原因であることがほとんどです。
「顧問の先生が自分にだけ辛く当たる」「部活内でいじめられている」など、子供が自分の口で言える場合はまだいいのですが、本当の理由を言わない場合もあります。
そして悩みが深刻であればあるほど、本当の理由を言わない傾向にあります。
もしもいじめ等が存在するのであれば、それはまた別の問題として対処する必要があります。
まずは子供が部活を辞めたがっている本当の理由を見つけ出してください。
解決の糸口はそこから見つかることがほとんどです。
部活をやっている理由を考えさせる
お子さんが現在部活をやっている理由は何でしょうか?
根から好きで、やりたいからやっているでしょうか?
それとも、
- 部活に入っている人がほとんどだから
- 親が入れと言ったから
- 友達に誘われて入ったから
- 辞めたら人から何か言われそうだから
などの理由ですか?
お子さんに、こう尋ねてください。
「なぜ部活をはじめたの?その部活は本当にやりたい事?」と。
本当に自分がやりたいことなら、練習がきつくても頑張れるはずです。
先輩から嫌われていても頑張れるはずです。
そうではなく、何らかのしがらみで仕方なくやっているというのであれば、おそらくこの先も頑張れないでしょう。
部活をやめることによるメリット、デメリットを書き出させよう
ノートに部活を辞めた場合のメリットとデメリットを箇条書きにして書き出すようアドバイスしてみましょう。
例えば、次のような感じです。
【メリット】
- 時間に余裕ができる
- 勉強に力を入れることができる
- 煩わしい人間関係から解放される
【デメリット】
- 辞めた後で、先輩から睨まれたり目をつけられたりしないか心配になる
- 学校の成績に響くんじゃないかと心配
- この先いやなことがあったらすぐに逃げるのではないかと不安になる
- 友達が減ってしまうのではないか不安
などなどです。
箇条書きにさせることで、問題を自分の頭の中で整理させます。
そして、部活をやめることによって起こるであろう未来を想像させてみます。
そして、そこに対してもアドバイスができるようならアドバイスしてあげましょう。
部活を辞めたら内申点が下がる?
これは、部活を辞めるかどうかで悩んでいる人が気になるところだと思います。
「部活をやめたら内申点が下がる」という噂がまことしやかに流れています。
本当に部活をやめたら内申点が下がるのでしょうか。
内申点とは、各自治体によって算出方法は異なる場合がありますが、基本的には評定の合計点のことです。
つまり、9教科がオール5だったら、内申点は45点、オール1だったら9点ということになります。
こうして事務的に付けられる評定の合計に、部活うんぬんは入り込む余地がないことがわかるでしょう。
ただ、中学校は、高校受験の際に、生徒の学業成績、学校生活の様子を記載した文書を高校に提出します。
それは「調査書」と言われ、多くの人が俗に「内申書」と呼んでいるものです。
部活を続けていれば、「〇〇部で活躍した」と書いてもらうことができます。
その事実をどれだけ参考にするかは高校次第です。
辞めた場合は、記載がないだけで、「〇〇部を退部」と書かれることはまずありませんので心配ありません。
悩むくらいなら辞めないほうがいい
もうほとんど心は決まっていて、後はどう辞めるか、どのタイミングで辞めるかを考えている段階なら話は別ですが、五分五分で迷っている段階なら、何とか続ける方向で励ましましょう。
特に、好きで今まで続けてきた場合は、後悔する可能性が高くなります。
好きだったものをある日突然失くすと、心にぽっかり穴が空いたような気持ちになって、他の人たちが楽しそうな生活を送っているように見えたり、自分はだめ人間だと思うようになったりします。
部活を辞めたらしようと思っていた勉強も手に付かなくなって、ゲームをやっていても何か空しい。
辞めたら辞めたで、そんな気持ちに苛まれます。
子供が特に深刻な理由もなく、部活を辞めようか悩んでいる場合は続けられるように励まし、アドバイスを送るようにしましょう。
退部させるなら中学2年生までにした方が良い
子供の決心が強く、辞める方向で話が進んだら、今度はタイミングも大事です。
3年生になってからの退部は、引退も近く、今までの積み重ねが無になり、勿体無いです。
緊急な問題がある場合を除いて、退部させるなら中学2年生までに退部させた方が良いでしょう。
3年生になっているとしたら、卒業まではできるだけ続けられるように励ましましょう。
まとめ
以上、子供が部活を続けることに悩んだ時のアドバイスの仕方についてお話ししました。
「なぜ辞めたいの?」「その部活は本当にあなたがやりたいこと?」など、親は子供に問いかけるのがポイントです。
そして考えを整理するよう導き、最終的な決断は本人に任せます。
たかが部活、されど部活です。
子供が問題に真剣に向き合えるよう、手を貸してあげてください。
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