会議に参加する以上は、何か有益な発言をして、会議に貢献しなければなりません。
ただ黙って聞いているだけでは、参加する意義や資格がないとみなされてしまいます。
しかし、頭ではそうわかっていても、いざ会議の場になって発言しようとすると、なかなか勇気が出なくて発言できない、発言するのが苦手、という人も多いでしょう。
発言する気自体はあるだけに、自分でももどかしく思うはずです。
そこで、会議で発言したいのに、勇気が出ず発言できないで困っている人に向けて、会議で積極的に発言するための3つの方法をご紹介します。
会議前にひと手間かけ、会議に臨む際の意識を少し変えるだけで、発言しやすくなるので、ぜひ試してみてください。
1.事前準備を入念に行って、自信をもって会議に臨む
会議があると聞いて、何も準備をしないまま、ただ言われた日時に出席したとします。
そのような状態で迎えた会議で何か言えと言われても、自分の中に疑問や意見などないので、当然何も発言できず、発言する勇気も出てこないでしょう。
そうした事態を避けるためにも、会議前の準備をしっかり行っておく必要があります。
まず、「次回の会議は、来期の新商品開発について、大きな方向性を決めることだ」というように、議題とゴールを頭に入れておきます。
そのうえで、最近の市場動向、顧客のニーズ、商品に関する問題点などについて、一通り調べて整理しておきます。
その結果「最近の商品は顧客の~という意向が反映されていないのでは?」などの疑問点が浮かんでくるでしょう。
そうすると、「自分としては~という方向性で商品を開発すべきだと思う」という意見も出てくるはずです。
その根拠も、調べたことの中から説得力のあるデータや資料を用意できます。
このように、会議前に議題とゴールを頭に入れ、それに関する調査をし、疑問点や意見、根拠などを整理しておきましょう。
そうすれば、自信をもって会議に臨めて、発言できないなどの事態も回避できます。
2.発言はあくまで自分の納得と合意形成の手段にすぎないと捉える
ビジネスの現場では「会議で発言しない者はいないも同然だ」などと言われます。
しかしそうなると、「何が何でも発言しなければ!」とプレッシャーがかかり、かえって発言できない事態に陥ります。
そこで、考え方を見直す必要があります。
会議で大事なのは、議題について参加者が納得し、その末に結論を出すことです。
つまり、その目的達成が大事なのであり、発言すること自体が大事なのではありません。
よって、発言すること自体を過剰に重視するのはやめましょう。
前述の例なら、「来季の新商品開発について、参加者が納得したうえで方向性を決める」ことが大事なのです。
まず、この目的に意識を集中して、とにかくそれを達成することを重視しましょう。
そのうえで、事前に調べて出てきた商品の疑問点や意見について、データなどの根拠をもとに述べます。
この時、自分の意識は「発言が大事だから発言する」ではなく、「納得して方向性を決めたいから発言する」になっているはずです。
このように、会議の目的を大事にして、発言はその手段にすぎないというように、いい意味で軽く捉えましょう。
そうすれば、目的に意識が行き、手段の発言を過剰に重視せずに済むので、気が楽になり発言できない事態を回避できます。
3.発言の”完璧さ”、”わかりやすさ”にこだわりすぎない
発言することに過剰反応しないにしても、会議である以上発言自体はしなければなりません。
その際、完璧主義や律儀な人は、発言の完璧さやわかりやすさにこだわります。
その結果、失敗や批判を恐れて発言できない恐れがあります。
そこで、ここでも意識を変えましょう。
そもそも完璧な人間はおらず、経験豊富な上司でもわからないことは多々あります。
だからこそ、大勢でいろいろ意見を出し合って、出来る限り望ましい結論に達しようとするのです。
それを理解できれば、「完璧でなくてもいいんだ。一定の根拠さえ示せば発言していいし、聞いてもらえるんだ」と思えて気楽になり、会議で発言できない事態も防げるでしょう。
また、発言の際には「結論→根拠」「概要→詳細」などのようにわかりやすく話すのがベストではあります。
しかし、会議が白熱してくれば、話が込み入ったり整理されなかったりして、わかりにくくなることもあります。
それでも、熱意をもって根本的に大事なことさえ伝えれば、相手も多少わかりにくくても聞きたくなりますし、理解しようと歩み寄ってくれます。
よって、過剰に”わかりやすさ”にもこだわりすぎないことが大切です。
入念な準備で自信を持ち、気持ちも楽にすることで、発言しやすくする
会議で勇気が出なくて発言できないのは、準備不足で自信を持てないことが大きな原因です。
議題とゴールを念頭に置き、それについて一通り調べ、疑問点や意見などを洗い出しておいて、自信をもって会議に臨みましょう。
また、会議の目的は「各自が納得したうえで議題の結論を出すこと」であり、発言することはその手段にすぎません。
いい意味で「所詮手段だ」と割り切れれば、過剰なプレッシャーを感じずに済み、発言することへの心理的ハードルも下がります。
さらに、すべて完璧にわかりやすく話そうと思うと、またプレッシャーがかかってなかなか発言できないでしょう。
「多少わかりにくくても、熱意と言いたいことが伝われば十分だ」ぐらいの気持ちでいれば、気楽に発言しやすくなります。
このように、慎重な準備と楽観的な態度の双方があれば、自信をもってリラックスして会議に臨めて、自然に発言できるようになるはずです。
その結果、会議も活性化して、生産的な議論ができるでしょう。
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