部下の中には、「出来ます!大丈夫です!」と言って、仕事を安請け合いする者がいます。
一見やる気があって素晴らしいと思われますが、本当に出来るのかわかりません。
仮に期限内に終わらなければ、その尻拭いを周囲がする羽目になり、周りの人間に迷惑がかかり、余計な仕事が増えて業務が停滞します。
また、そういう状態を招いた本人の評価も下がってしまいます。
こうした事態を避けるためにも、部下が仕事を安請け合いして困っている上司に対して、この記事では、それを改善させて仕事を円滑に進めるための4つの方法をご紹介します。
上司の自分が適切に指導することで、部下の意識や行動を変えられるので、ぜひ実践してみて下さい。
1.自分の現状を把握させながら計画的に仕事をさせる
仕事を安請け合いしてしまう部下は、やる気がある一方で、いい加減なところがあります。
自分や周りのこともよくわからないまま、とりあえず次々と仕事を引き受けてしまうのです。
そうならないように、まずは部下に自分の現状を把握させましょう。
今どういう仕事をどのくらい抱えているのか、リストアップさせて、稼働状況を目に見える形で認識させます。
そのうえで、あとどのくらいなら仕事を引き受けられるかを把握させ、ある程度余裕を持って引き受けさせます。
さらに、引き受けた仕事については、どの順番でどう仕事をしていくか、計画的にさせることも大切です。
こうして部下に現状認識と計画的な作業を徹底させれば、仕事を安請け合いしてパンクする事態も解消できます。
2.自分の能力を見極めさせ、それに見合った仕事をさせる
部下が仕事を安請け合いする場合、自分の能力を把握できていないことも考えられます。
特に経験の浅い若手の場合、ベテランの上司から見ると知識やスキルが不十分なのに、成長したいがために無理して引き受けるケースがあります。
成長意欲が強いのは評価できますが、無理して引き受けた結果、どれも中途半端で終わってしまっては意味がありません。
そこで、現状の能力を見極めさせ、その能力ではどこまで引き受けるのが限界なのか、教えてやるべきです。
そうして本人に納得させたうえで、それに見合った仕事だけを与えましょう。
まずは一つ一つの仕事を着実にこなしていく方が、結果的に成長も早くなることをわからせるべきです。
安請け合いして何も出来ず身に付かないよりも、着実に実績を積み重ねる方が大事だと、部下に認識させましょう。
3.人に好かれるよりも、仕事を全う方が大事だと認識させる
仕事を安請け合いする部下の中には、相手の顔色をうかがうタイプもいます。
相手の機嫌を損ねたくない、冷酷な人だと思われたくない、気前のいい人だと思われたいなどと考え、ノーと言えずに引き受けてしまうのです。
それを続けていると、「この人なら無理してでもやってくれる」と周囲から思われ、どんどん仕事を押し付けられます。
その結果、どの仕事も完結できなくなり、かえって周囲から批判されてしまいます。
こういう部下には、相手の顔色を気にして安請け合いするより、出来ないものは出来ないとはっきり断ることが大事だと伝えましょう。
そのうえで、引き受けた仕事に全力で取り組む方が、周囲から信頼されることをわからせるべきです。
無理して人に好かれる必要はなく、仕事で信用を得ていくことの大切さを伝えて、部下の意識を変えさせましょう。
4.無理して有能に見せなくても、きちんと評価していることを伝える
部下の中には、自分を大きく見せようとして、仕事を安請け合いする者もいます。
自分はこんなに大量に一度に仕事がこなせるのだと、周囲にアピールしようとするのです。
しかし、本当に有能な人は、そうしたアピールをしなくても、周りがよくわかっています。
自分に自信のない人ほど、周りにわからせるために、仕事を抱え込んでアピールしようとするのです。
このような部下には、「君に○○という能力があることはよくわかっているから」などと言葉にして伝えましょう。
無理して有能に見せなくても、上司はきちんと有能さを評価していることを伝えるのです。
そうすれば、部下も自己肯定感を持てて安心し、無理して安請け合いする必要はないと思えるでしょう。
現状や能力を見極めさせて仕事を全うさせ、虚勢を張るのをやめさせる
部下が仕事を安請け合いすると、すべての仕事が中途半端になって、かえって周りに迷惑がかかり、本人の評価も下がってしまいます。
それを避けるためにも、まず自分の現状を把握させ、余裕を持って計画的に仕事をさせましょう。
また、自分の能力を見極め、それに見合った仕事を着実にこなしていく方が成長も早まることを、部下にわからせることも大切です。
さらに、相手の顔色を気にせず、出来ないことは断わり、引き受けた仕事で結果を出す方が、信用も得られることを理解させましょう。
自信がなくて有能さをアピールしようとし安請け合いしている部下には、そうしなくてもきちんと評価していることを伝えましょう。
このようして、部下に適切な内容と量の仕事を任せれば、部下も余裕を持って仕事に臨め、しっかりと結果を出せるようになります。
それにより周囲の評価も高まり、業務も円滑に進んでいくでしょう。
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