クロールは、ほかの種目と違って、距離にバリエーションがあります。
50mと400m、1500mでは泳ぎ方が違うのはふつうに考えれば当たり前のことでしょう。
今回は、長距離の方の泳ぎ方のコツについて、説明していきたいと思います。
短距離のときとはまた違った視点で、速く泳ぐことについてアプローチしていきます。
短距離クロールについての記事はこちら
クロール長距離を泳ぐときに気を付けるべきポイントは?
長距離を泳ぐ際に気を付けなければならないことは、一定のペースで泳ぎ続けることです。
大会は、主に50mプールで行われますが、1往復した100mのラップタイムがそろっていればそれだけ体に負担がかからず、ラストスパートもかけられるようになるというものです。
そのために必要なのは、リラックスして泳ぐことです。力んでしまうと、そこで無駄に体力が消耗してしまい、疲れてしまうことになります。
それでは、ここからは、リラックスして速く泳ぐことについて、説明していきたいと思います。
クロール長距離ポイント!泳ぎのイメージを作る
クロール長距離で、いい泳ぎを見せてくれるのは、日本選手では江原騎士選手だと思います。
体が小さいながらも、かなり大きな、のびやかな泳ぎをしています。力も程よく抜けていて、疲れにくい泳ぎのいい例です。
また、注目すべきは、キックです。
短距離の選手と比べてみると分かりますが、ある一定のタイミングのときだけ打っていることが見て取れると思います。これも、クロール長距離を泳ぐ上では重要なことです。
足の筋肉は、大きいため、大きなパワーを生み出すことができますが、その分、乳酸がたまりやすく、疲れとして表れやすくなっています。
主に腕を使って泳ぐことによって、後半までキックが持つようにしているのです。
細かいところではありますが、江原選手はターンの技術もとても高いので、そこも注目してみてください。
クロール長距離では大きく泳ぐことが必要
さてここからは、実際にどういった練習をすればいいのかを見ていきたいと思います。
まずは、肩を大きく動かすことからです。肩を大きく動かすことによって、自然と遠くの水がつかめるようになり、大きく泳ぐことができるのです。
キャッチアップというドリルがおすすめです。
普通クロールは、片手が入水すると同時に逆の手でキャッチをし始めますがキャッチアップでは、入水してもしばらくはかき始めません。入水とキャッチを別々の動作として行うことによって、大きく泳ぐということをより意識しやすくなります。
コツとしては、入水してから2~3回キックを打って、かき始めることです。そうすることによって、ストロークによってぶれた体を立て直してから次の動作に移ることができます。
クロールを速く泳ぐ為には、タイミングを合わせることが重要!
次は、のびやかな泳ぎをするためには、どういう練習をすればいいのか、見ていきましょう。
まず、クロールの泳ぎ方に立ち返ってみます。クロールは、腕をまわし、バタ足を打つという上下別々の動きをすることによって、推進力を得ています。
突然ですが、腕を回すことによって得られる推進力を1、バタ足によって得られる推進力を1とします。
合計で、推進力はいくつになると思いますか?
単純に2であると思った方は多いと思います。
これは、半分あっていて、半分間違っています。
どういうことか。
上下が、本当にバラバラな動きをしている場合は、推進力は単純な足し算にしかならないでしょう。しかし、腕で水をかくときに最も推進力が生まれる部分である、キャッチの部分とキックのタイミングを合わせたらどうでしょうか。
これは、3にも4にもなってしまうのです。
キャッチとキックのタイミングを合わせたときの水泳の推進力は単なる足し算ではなくなるのです。
具体的には、キャッチする手と同じ側のキックを同時に打つようにするのです。
こうすることによって推進力が大きくなるうえに、水をかくという動作によって生まれるねじれの力が打ち消され、よい姿勢を保ったまま泳ぎ続けることができます。
まずは、ツービートキックに合わせて打つことが上達へのコツです。慣れてきたらフォービート、シックスビートにも合わせていき、実戦で使えるようにしましょう。
クロール長距離を速く泳ぐ為に一番重要なこと
上にも書きましたが、長距離はラップタイムをそろえて泳ぐことが重要です。
そのためにはやはり、練習でタイムを刻む練習をしましょう。
50mまたは100mで、試合で泳ぐ距離を割ります。400mの選手であれば、50mを8本です。
楽に回れるサイクル(50秒くらい)に設定します。目標タイムを本数で割ります。
4分30秒が目標であれば、33秒8ぐらいです。
このタイムを目指して、8本すべてが同じタイムになるように泳ぎ、このタイムが体に染みつくようにします。
これができれば、練習で目標タイムを出したことになるので、本番では必ず目標タイムが出るということです。
始めは、とても難しいです。1本目に飛ばしすぎてしまったり、逆に遅すぎたり。微調整を繰り返して、タイムを刻めるようにしてください。
最後に
いかがでしたか。
短距離と異なり、どれだけ最後まで同じペースで泳ぎ続けるかが勝負である長距離ですが、自分の思い通りに泳げた時はとても気持ちがいいです。
たくさん練習を積んで、どんどん速くなってください!
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