こんにちは。ボードゲーム愛好歴20年のシグルンです。
今回ご紹介するのは1対他の非対象対戦ゲームの『凶星のデストラップ』です。
ゲームの世界観
~時は25世紀、人類が地球を飛び出してから長い年月が経った。
しかし、はるか遠い銀河を長年にわたり踏査したにも関わらず、他の知的生物の活動の兆候を発見するには至らなかった。
しかしあなたは、地球の古い記録を調査しているうちに、奇妙なものを発見した。
アルテミアと呼ばれる惑星に関するすべての情報は、公式の記録と航海図から消去されているようなのだ。
興味がそそられたあなたは、調査のための遠征隊を組織することにした。
惑星アルテミアへの事前調査では動植物が広い範囲に広がり、人間の生命活動を維持することが出来る「クラスM」の惑星であることが示唆されていた。
しかし、あなたの調査船は、アルテミアの大気圏に突入した直後に強力な磁気パルスに襲われ、システムがシャットダウンしてしまったのだ。
調査船は地表に向かって真っ逆さまに墜落していった。
短いSOS信号のあと、船長はあなたや他の乗組員たちに脱出を命じた。
墜落の後、意識を取り戻したあなたは幸いにも無傷だった。
そして痛みで叫ぶ声をあげている船長に気付き、彼を探し始めた。
そしてほどなく、あなたは遠くからあなたがたを見つけているシルエットに気が付いた。
アルテミアにはあなたがたの他にも何者かがいたのだ…。~
ゲームの概要・ジャンル
舞台はSFで、正体公開型の人狼…と言うとイメージが掴みやすいでしょう。
1人のプレイヤーがエイリアン役となり、他のプレイヤーは未知の惑星に不時着した人間となります。
エイリアン役のプレイヤーは惑星に遭難した人間を狩り、彼等を惑星の生態系に同化させて滅ぼすことを目的とします。
未知の惑星に遭難した人間達は、惑星を探索しながら宇宙船から発信されたSOSを受信した救援船が到着するまで生き残るのを目的とします。
ゲームの準備と遊び方
地図、移動を表すカード、プレイヤー、エイリアンそれぞれの行動を示すカードをプレイする上でマーカーやカウンターを連動させて攻防を競うゲームです。
エイリアンと探索者側の進捗を示すボード、惑星アルテミアの地図等をテーブルに展開します。
内容物と使い方
- 地形カード…10種類の地形が描かれいる不時着した惑星アルテミアを構成する地形を表します。
手札の地形カードは、場に並べた地図を表すカード上を移動するのに使用します。
更にそこに移動した探索者が使用できる特殊能力が記されています。
最初は手札として持っている1~5番までの場所にしか移動出来ません。ですがゲーム中に6番以降の地形カードが獲得でき、その地形に進むことが出来るようになります。
- 充電マーカー…4番の地形カード「海岸」使用することで充電したり「救援マーカー」を1マス前進させることが出来ます。
- 救援マーカー…1ラウンド終了ごとに前進します。
「勝利マス(★)」に置かれたら救援船が来たということでゲーム終了になります。
- 同化マーカー…探索者を襲撃したり、ギブアップさせることで前進します。
「勝利マス(★)」に置かれたら惑星の生態系に飲まれ、探索者が全滅したということでゲーム終了になります。
- ゲームボード…救援が来るまでの時間や、探索者が生きる力を奪われていく様が分かる進捗ボード。
- 意志カウンター…エイリアンに捕まらないよう抵抗するために使用(削って)いきます。
各自3個持ち、3個目を使用した場合はゲームボード上の「同化マーカー」を1マス前進させます。
- サバイバルカード…探索者が救助を待つ手助けとなるカード。手札には加えず、プレイするまで自分の前に伏せて置いておきます。
襲撃カードに特に明記されてない場合は、1ラウンド中には1枚のサバイバルカードしかプレイ出来ません。
カードはプレイされると捨て札になります。
- 襲撃マーカー…ターゲット、アルテミア、エイリアンの3種類。
「惑星の地図」のいずれか1枚の地形カードの上に配置してカードやマーカー自体の効果を発動させます。
Ⓐターゲットマーカー…地形カードの上に配置することで同じマークが描かれた襲撃カードを使用出来ます。
Ⓑアルテミアマーカー…地形カードの上に配置することで同じマークが描かれた襲撃カードを使用出来ます。
Ⓒエイリアンマーカー…必ず配置可能。プレイヤーを捕らえます。
- 襲撃カード…エイリアンが探索者を攻撃するためにプレイするカード。
カードに指示されているフェイズ中なら任意のタイミングで使用できます。
襲撃カードに特に明記されてない場合は、1ラウンド中には1枚の襲撃カードしかプレイ出来ません。
カードはプレイされると捨て札になります。
Ⓐターゲットアイコン付きの襲撃カード…「惑星の地図」のいずれか1枚にターゲットマーカーを配置することで襲撃カードの効果を発動します。
Ⓑアルテミアアイコン付きの襲撃カード…「惑星の地図」のいずれか1枚にアルテミアマーカーを配置することで襲撃カードの効果を発動します。
ゲームの準備
- エイリアン役を適当に決め、エイリアン役がゲームボードの面のどちらを使用するか決める。
- 地形カードの左上に書かれた数字ごとに1枚ずつ取り、エイリアン役のプレイヤーの前に2段×5枚の形に数字順に並べる。
これは惑星アルテミアの地図になります。
これらのカードのまとまりを「惑星の地図」とします。 - 「救援マーカー」と「同化マーカー」を、ゲームボードのプレイ人数に対応するマスの上に配置。
- 地形カードの4番の海岸カードの脇に充電マーカーを置く。
- 残った地形カードのうち、6~10番までのものはプレイヤー人数に応じた枚数ずつ用意し、番号別に山にして更に、テーブル脇に縦にスプレッドする。
これらのカードの山を「地形の山」と呼びます。 - 襲撃カードをひとまとめにしてよく切り、裏向きの山にしてエイリアン役の近くに配置する。
これらのカードの山を「襲撃の山」と呼びます。 - サバイバルカードをひとまとめにしてよく切り、裏向きの山にする。
これらのカードの山を「サバイバルの山」と呼びます。 - エイリアン役のプレイヤーは「襲撃の山」から3枚引いて初期の手札とする。
また3個の襲撃マーカーも受け取り、自分の前に置く。 - 探索者役の各プレイヤーは1~5番の地形カードをそれぞれ1枚ずつ受け取り初期の手札とする。
また意思力カウンターを3個ずつ受け取り自分の前に置く。 - 探索者役の各プレイヤーは「サバイバルの山」から1枚ずつ引いて手札に加える。
ゲームの進め方
4つのフェイズに分かれています。
探索者は手札をプレイするにあたり、互いに意思疏通が取れます。
その場合は全員に聞こえるように大きなはっきりとした声で話す必要があります。
話す内容は自由で、実際に自分が話した内容に従ってカードをプレイする必要はありません。
(嘘をついても良いのです。)
1.探索フェイズ
各探索者は手札から「地形カード」を1枚選んで自分の前に出します。
手札を場に出す前に、以下の2つのアクションのどちらか、もしくは両方を実行することが出来ます。
- 抵抗…1~2個の「意思力カウンター」を失って、自分の捨て山から2枚あるいは1枚の「地形カード」を選んで手札に戻す。
- ギブアップ…意思力カウンターをすべて失っている場合に実行可能。
全ての「意思力カウンター」と自分の捨て山にある全ての「地形カード」を手札に戻す。
同化マーカーを、1マス前進させる。
2.狩猟フェイズ
エイリアン役のプレイヤーは手札にある「襲撃カード」を1枚プレイすることが出来ます。
探索者を待ち伏せするために各種襲撃マーカーを使用するカードに従い「惑星の地図」に配置することがl出来ます。
3.偵察フェイズ
各探索者は場に伏せておいた地形カードを表向きにし、公開します。
- 襲撃マーカーが置かれていない地形カード…その地形カードの能力を使用するか、自分の捨て山にある地形カードを1枚選んで手札に戻すか実行。
- ターゲットマーカーが置かれた地形カード…襲撃カードの効果を受ける。
その後その地形カードの能力を使用するか、自分の捨て山にある地形カードを1枚選んで手札に戻すか実行。 - アルテミアマーカーが置かれた地形カード…手札から地形カードを1枚捨てる。
- エイリアンマーカーが置かれた地形カード…意思力カウンターを各プレイヤー1個ずつ失う。
同化マーカーを、1マス前進させる。
4.終了フェイズ
各探索者は公開した地形カードを各自の「捨て札置き場」に、地形カードの数字が見える程度に一部重ねて横一列に並べます。
エイリアン役のプレイヤーは各襲撃マーカーを手元に戻し、手札が3枚になるように襲撃カードの山から引いて補充します。
ゲームボードの救護マーカーを1マス前進させます。
ゲームの終了
「同化マーカー」が先に勝利マス(★)に辿り着いた場合はエイリアン側の勝利、「救援マーカー」が先に勝利マス(★)に辿り着いた場合は探索者側の勝利となります。
まとめ
探索者側は話し合って戦略を練ることが出来るのですが、内容は全てエイリアン側も聞いているため、なかなか思うように作戦会議を進める事が出来ません。
話し合った結果探索者がどこに向かうのか、エイリアンはどこで待ち伏せするかの駆け引きがこのゲームのカギとなる、心理戦満載のおススメのボードゲームです。
プレイ人数:2~7人
プレイ時間:30~45分
状況:発売中
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