身近な人がうつ病に!?身近なうつ病患者との接し方について。







あまり素直に愚痴も言わずに

穏やかに過ごしていると思っていた存在。

いつもはしゃいでハキハキしていた存在。

 

そんな表向きに元気な姿をしている周囲の人達が突然「うつ病」を発病する事があります。

うつ病はストレスにより、脳の働きが低下してしまう病気であり、気分の浮き沈みや無気力は勿論のこと、身体的な頭痛、便秘、体重減少、不眠、倦怠感など多様な辛さの中で苦しんで解決法もわからずに、その辛さを抱えて苦しむ程悪化してしまいます。

 

そんな時に家族やパートナーはどういったサポートをするべきなのでしょうか。

自信を無くしてしまって、無価値観に襲われている患者さんに、少しでも良くなって貰いたい…。

どのように接する事が必要なのかについてのお話になります。

 

 

腫れ物に触る態度をとらない

家族やパートナーに気を遣わせてしまっているなぁ。と感じてしまい、余計に自分の存在価値を否定してしまう原因にもなりかねません。

しかし、大切なのは思いやりや温かさ、癒しや安心感を感じてもらうこと。

そんな時こそ変わらぬ笑顔で変わらぬ温度を与えてあげて下さい。

 

辛そうな姿を見ているのは、周囲にとっても重たい時間となってしまいますが、「普段通りの距離」が1番の安心に繋がると思います。

もし、仕事や学校に通えている状態ならば「おかえり〜」や、「お疲れ様〜」など、なるべく最後の語尾を伸ばした言葉をかけてあげて下さい。

離れていて逢えない場合でも、電話やメールなどで〈決して忘れていない、大切な存在なんだよ〉という事を伝える様にしてあげてください。

 

今日も1日辛かっただろうけれど、帰宅してくれて、連絡をくれて有難う。

という心で向かってあげることで、自分はまだ居場所を失っていないんだ!という気持ちになってもらう事が最も大切です。

 

決断や選択をさせない

うつ病にかかってしまった時は思考力や記憶力の低下も重なります。

「どうするの?」

「どっちにする?」

「どうしたらいいの?」

「〇〇して」

など、患者本人の意思を質問という形で選択させること、命令口調で指示を出すことは患者本人にとって、それらを決められない状態に絶望感や自責の苦しさを与えることになってしまいます。

 

例えばお風呂に入りたがらない場合でも、入ることを強制せずに、本人のタイミングに任せてあげてください。

どうしてもお風呂に入る気力も出ない日もあります。

入って欲しいと思うのは周囲が望むことであって、本人の望むことではありません。

なるべく清潔な体でいられる様にできればいいのですが、それさえ必要なのかどうなのかと、どうでもよくなってしまう…。

それがうつ病なのです。

 

 

静かにいつもよりもよく観察する

もしも、元気が無いだけではなく、思い詰めた雰囲気の場合は、調べるような行動や質問ばかりするのをやめた方が賢明です。

うつ病の初期症状として、今まで好きだった趣味に全く興味を示さない。

なんだかボーッとしてみえる。

食事の量が減った、又は急激に増えた。

睡眠のサイクルが今までと変わり、寝付けなさそう、夜中に何度も起きる、朝が辛そう、口数が減る、うつ向くときが多くなったなど、周囲にとって直ぐに分かるような変化があります。

 

しかし、現代のうつ病は表向きに見える姿だけでは判断できない体の痛みや、微熱など、本人にとっても原因のわからない不調に悩みながらも、気付かれないように変わらず頑張り続けることで、倒れてしまう。

というパターンもあります。

もし、そんな時は本人を穏やかに説得して病院に同行して下さい。

 

本人にとっては気が付いていない変化も、周囲から患者を見ての変化として思うこと、感じることを医師に伝える必要があります。

決して良く思われる様にと誤魔化しや隠しごとをしてはいけません。

 

精神科、心療内科の医師は家庭や現在の状況を踏まえた上で、正確な判断や薬を選ぶこと、さらには生活の指導、重度であれば休職しての療養や入院治療の方針を決めていきますので、いつもそばで見ている存在として、そのままの現状をきちんと説明しなければいけません。

病院へ行くことは勿論、仕事を休む、学校を休むことは患者本人にとっては、とても考えられない生活の変化です。

何故かと言えば、いつも頑張って責任感や向上心が強いからこそ、なりやすい病気なので、医師や周囲の「休みましょう」の言葉を受け入れるには、相当の悔しさ、情けなさを覚えることでしょう。

そこからが周囲が特に注意して観察しながら安心できる環境を与えてあげることが重要となりますので、疲れてしまうこともあると思いますが、患者のことばかりを気にせず、自分のペースや気を抜くことも忘れずにいてくださいね。

 

 

まとめ

皆で支えること、本人の意思、投薬、休養などによって必ず良くなることを信じて

今だけだ!という気持ちで、

絶望的にならずにどうか、そばで笑顔をみせてあげて下さい。

 

病院によっては、支える家族やパートナーへのアドバイス、セミナーを行っている所もあります。

悩んで自身まで辛くならないようにすることは、患者にとってもとても有難いことなんです。

大切な存在同士が共倒れにならぬよう、自分が何とかしなくては!という姿勢に必死にならないことも必要不可欠です。

 

良くなって欲しいと期待するのは患者本人への負担となるので、きっと大丈夫。

という位の気持ちで日々思いやりを忘れずに過ごして下さい。

 

そうすることで穏やかな時間を感じ、少しずつ心の温度を取り戻して行くことでしょう。










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