発達障害とは、生まれつきの脳の発達の違いで現れる症状です。
うちの子供は皆と比べて少し変かな?とか、育てにくいなど悩んでいる家庭もあるかと思います。
今回は子供の発達障害について、なるべくスムーズな日々の暮らしになれる様に、発達障害という障害の理解と、周囲のサポートや心がけで穏やかな生活が出来る様に願います。
子供の発達障害を病気と呼ぶのは間違いです
日本での発達障害の定義があります。
平成16年に「発達障害者支援法」によって
世界保健機関(WHO)の『ICD-10』の基準に準拠しています。
発達障害の定義
自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう。
とされています。
さらに同法の施行について文部科学省から発せられた文書では「てんかんなどの中枢神経の疾患、脳外傷や脳血管障害の後遺症が、上記の障害を伴うものである場合においても、法の対象とするものである。」ともされています。
発達障害の症状の表れ方
- 不注意
集中力が散りやすく落ち着きがない。
忘れものや物をなくす事が多い。
行動が他の子供達より遅れる。
不器用で片付けられない。
- 多動性
じっとしてる事が出来ず、席を立ったりする。
体を動かしたり揺らしたりが止やめられない。
些細なことで暴力を振るってしまう。
大声を出しやすい。
- 衝動性
思いついたままの行動を考える前に実行してしまう。
順番やルールが守れない。
など、おおまかな症状として現れますが
個性や度合いのあらわれかたは人によって違うので全てがこのままという訳でもありません。
発達障害を治療をすることの意味
学校や家庭の中で困難な悪循環を改善する事により、発達障害の症状を自分らしい「個性」として、社会生活を改善しスムーズな暮らしになるようにする為。
大切なのはお子さんの生活や行動の中の困難や苦しみを理解してあげた上で、改善していくことです。
朝起きてから、夜眠るまでの間には様々な悩みが発生しています。その積み重ねは他のメンタル面の障害などに繋がったり、自尊心を無くしていくことにもなりかねないので、常に1人の子供、人間としてあたたかい目で支えてあげて欲しいと思います。
周囲の適切なサポートや心がけ、根気強い治療によって不自由なお子さんの心情を穏やかにしてあげられることでしょう。
発達障害の治療と対応は様々です
基本的には現在のお子さんの状況、小さな頃からのこと、覚えていること全てを詳しく医師に伝えて下さい。
その初診の評価や診断はとても大切です。今後の治療方針全ての基本ともなりますので、保護者の方も苦しいでしょうが、全てを素直に伝えて下さい。
治療が開始したら、そのお子さんの特性と環境のバランスを改善することを目標にしながら、少しずつ周囲への理解も進めていきます。
まずは心理的社会的支援からの治療スタートがこのましいです。
薬の開始は心理社的にみてもなかなか改善しない場合や、周囲や家庭の状況により、必要だと判断されれば処方されることもあります。
本人に自信がついてくることが大切なので、日々の暮らしの中での症状が、お子さんの個性として馴染み、周囲とスムーズに折り合いがついた時点で一旦治療は終了します。
再び治療が必要になることもありますが、焦らずにあたたかい目で見守り、必要なことには支援しながら再治療しましょう。
今後の治療の必要性や重要性を再検討しつつ、困っている問題や困難な行動を好転させ、十分な時間を維持できるようになれば…の繰り返しとはなりますが、病院との信頼関係を築きあまり過敏になり過ぎないように何でも医師やカウンセラーに相談して下さいね。
投薬をしている場合には、減薬や断薬のタイミングはとても重要なので、勝手に処方を守らずに過ごしていく事は、決してしてはいけません。
必ず医師との投薬の約束を守るようにして下さい。
まとめ
治療や家庭での支援、学校や社会での理解や対応によってさまざまな事が改善される事を実感することで、お子様本人だけではなく、保護者やもちろん周囲の安定にも繋がります。
しかし、それも本人が自分と周囲のために頑張り続けた結果でもあります。
優しく抱きしめて、褒めてあげて下さい。
地域によってはサポートセンターなとがグループで活動していたりもしていますので、積極的に社会生活に馴染むよう、活用してみるのもひとつだと思います。発達障害のお子さんを持つ保護者の会での交流もお悩みの解決や、希望をもつ事へのきっかけになるかもしれません。
周囲がお子さんにある困難や苦しみ、悩みを正しく理解し、決して全てをお子さんのせいにせず適切に情報を共有することは、とても大切ですのでひとりで抱え込まないでくださいね。
障害児通所支援、障害児総合支援法に規定されている自立支援給付を受けることも可能です。
周囲にとっては戸惑うことも多く、精神的な負担にもなりかねない状況が続く場合もあると思います。
たくさん、褒められ自信がつき、愛情を注がれることで他の二次的な症状までよくなると言われていますので、社会支援施設の利用や病院、学校ともしっかりと連携をもち、保護者の方もお子さんの「個性」にほほえむ時が来ることを自信をもって生活していって欲しいと願います。
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