端午節とは?台湾の端午節で台湾人が家庭で行う風習について







2018年6月18日は、旧暦で言うと5月5日。

そしてこの日は台湾で「端午節(ドワンウージエ)」という節句でもありました。

 

端午節を祝う風習として、各地で「龍船(ロンゾウ)=ドラゴンボート」の競争をしたり、「粽子(ゾンズ)=ちまき」を食べます。

その他にも、多くの家庭ではご先祖様にお祈りを捧げる習慣があります。

 

最近は昔と違い、家庭でお祈りを捧げる人が少なくなったと言われていますが、我が家では毎年行っている行事の1つなので、皆さんにご紹介したいと思います。

 

ドラゴンボートとちまきが有名な台湾の端午節とは?

まず、どうして端午節にドラゴンボートの競争が行われ、人々がちまきを食べるようになったのかを簡単にお話しします。

 

その昔、中国に屈原という名前のとても愛国心が強い詩人がいました。

そして彼は、その当時の政府が滅びていく様子を目の当たりにしては大変心を痛め、5月5日に河へ身を投げて自殺してしまいました。

 

この時、彼を救うために多くのドラゴンボートが河に現れ、また、人々は彼が水中の魚に食べられないようにするため、ちまきを河の中に投げ入れたとのことです。

 

これが発端となって、今でも屈原の魂を慰めるために「ドラゴンボート競走」と「ちまきを食べること」の2つが端午節の風習となり受け継がれています。

 

台湾の家庭では端午節にご先祖様にお祈りをする

信仰深い台湾人は、1年に何度もご先祖様や神様にお祈りを捧げます。

そして、そのうちの1つが今回ご紹介する端午節です。

 

今年、我が家でお祈りをした際には、だいたい午前9時ごろにお供え物の準備を始めました。

そして11時ごろには準備を終えて、日本で言う仏壇のところにあるテーブルにお供え物を並べました。

 

お供え物の内容は、野菜ソーセージスープ果物ちまきご飯。少なくとも10~12個の食べ物を用意するようにしています。

 

ソーセージ

もちろん台湾の「甘い」ソーセージです。

以前、別の記事でご紹介しましたが、屋台で売られているだけではなく、このように、台湾人は普通に家庭でも「甘い」ソーセージを食べています。

 

また今年は黒いソーセージもお供えをしました。

こちらは香港スタイルらしいのですが、食べてみると同様に甘くて、さらに紹興酒の香りがします。

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スープ

今回1椀しか準備しませんでしたが、例えば量を多めに作って2椀に分けた場合は、それだけでお供え物を2個に数えることができます。

その他の食べ物に関しても同様なので、手を抜こうと思えば(?)、こんなにたくさんの種類を作る必要はないと義母から聞いています。

 

果物

今の時期はちょうどライチが出回っているので、毎年ライチを準備しています。

ライチをなかなか食べることができない日本人からすると、今回準備した物の中で1番食べたいお供え物かも知れません。

 

ちまき

日本人の私たちが「ちまき」と聞くと、写真左のような中華風おこわのような物を思い浮かべることが多いですが、実は写真右のように、ゼリーのようにプルプルとした食感の物や、中に小豆や胡麻が入った甘いデザートのような物まで色々とあります。

 

ちなみに、家庭によっては、お祈りはするけどお供え物を準備すること自体が大変という場合には、外でお惣菜を買ってくることもあります。

私も忙しい時などは、パン屋さんでパンを買ってきて、お供え物の1個として数えることもあります。

 

台湾の端午節に家庭でお祈りをする時に発見したこと

台湾にお嫁に来た日本人の私が、初めて家庭でご先祖様や神様にお祈りをする習慣を見た時に、興味深いと思ったことがあります。

 

例えば、写真にもありますが、

  • ご飯にしゃもじを付けること
  • お茶碗12個やお箸12膳も準備すること
  • お箸と同様に魚(まるごと1匹準備した場合)は頭を神棚に向けること

などです。

「色々と決まりがあるんだなぁ」と感心しました。

 

また、お供え物の中には紙でできたお金もあります。

こちらについては、以前「市場」に関する記事の中でご紹介しましたが、お祈りをする相手がご先祖様、もしくは、神様によって、使うお金の種類が異なります。

 

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そして、台湾の家庭でお祈りをする際に使用するお線香の数は、1つの香炉につき3本です。

日本のお線香のように長さが手のひらサイズではなく、その2倍くらいあるので初めて見た時は「長い!」と思いました。

 

台湾の端午節に家庭でお祈りをした後は、お供え物で食事をする

 

お祈りを終えて、お線香がもうすぐ下まで燃えて消えるという頃を見計らって、お供えしてある紙のお金を燃やします。

今回は準備したものは1種類だけだったのですが、何種類かある時は、大きいものから順番に燃やしていきます。

それが終わると、今度はお供えしていた物を食卓に並べて、あとはいつも通りに家族で食事をします。

 

結局はお供え物を食べることになるので、私はいつも「食事の準備をいつもより早い時間にして、種類を多く作った」と思うようにしています。

 

まとめ

 

今回は、台湾で端午節を祝う際に、家庭で行うご先祖様へのお祈りについてご紹介しました。

お供え物で必要な食べ物の数や数え方、そして、お線香の他にも紙でできたお金を準備することなど、日本とは違うことばかりです。

 

特に、多くのお供え物を準備することは決して楽ではありませんが、このような風習が代々受け継がれて行くのは、やはり良い事だと思います。










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