便潜血検査で陽性だったら大腸がん確定?陰性でも安心できない理由とは?







健康診断で便をとってきてくださいと言われる便潜血検査。

この便潜血検査は大腸がんの検査として広く実施されています。

しかし、実は便潜血検査は陽性でも陰性でも素直に結果を受け取ってはいけない検査です。

 

陽性だからといって必ず大腸がんがあるわけでもないですし、陰性だからと言って大腸がんを否定できるわけではありません。

今回は便潜血検査で何が分かるのか、そして結果の解釈についてご紹介します。

 

便潜血検査では何を調べる?

便潜血検査は、その名の通り「便の中に血が潜んでいるか」を調べる検査です。

便の中に血液が混ざっていると陽性(+)となります。

陽性の場合は「消化管のどこかで出血している」ということを示しています。

特に下部消化管という、お尻に近い部位の消化管の出血を反映していることが多いです。

(口に近い部位の出血は、お腹の中で消化されて血液が変性してしまうことがあるため。)

 

大腸にがんやポリープなどの病変があると、便は大腸を通過するときに、この病変の上をこすりながら通過していきます。

病変と便がこすれるときに出血して、便潜血検査は陽性となります。

そのため、便潜血検査は大腸がんの早期発見のために、安価で簡単な検査として広く実施されています。

 

大腸がんってどんな病気?

大腸がんは元々欧米人に多い病気でした。

しかし近年日本でも患者さんが急速に増加しています。

その理由が、食生活の欧米化だといわれています。

現在ではがんによる死因のうち、大腸がんは女性では第1位、男性では第3位となっています。

がんの中では比較的進行が遅く、早期発見できれば完治の確率も上昇する病気です。

ですから、早く見つけて早く治療を開始することが重要です。

 

便潜血検査で陽性だとしても大腸がん確定ではない

便に血液が混じるのは大腸がんの時だけではありません。

女性の場合、生理中は経血が便についてしまうことがあります。

男女とも痔がある場合には、便潜血検査は陽性となってしまいます。

 

また、大腸以外の場所からの出血がある場合にも陽性となります。

つまり便潜血検査陽性の場合、必ず大腸がんがあるというわけではありません。

ですが、大腸がんの可能性はありますので、大腸カメラで精密検査をして大腸がんの有無を確認する必要があります。

 

大腸カメラではお尻から内視鏡を入れて、大腸の内部を撮影します。

撮影した映像を見て、

  1. 実際に病変があるのかを観察
  2. 病変が疑われる場合はその部位の細胞を採取

という流れで検査を実施します。

採取した細胞は病理検査を行い、がんかどうか確定することが出来ます。

 

便潜血検査は、「大腸カメラをうけるきっかけ」のための検査ととらえるといいかもしれませんね。

 

便潜血検査で陰性だとしても大腸がんが完全に否定できるというわけではない

便潜血検査で陰性の場合は一安心してしまいますが、手放しで安心できるわけではありません。

なぜなら、病変の上を便が通過するときに毎回出血するとは限らないからです。

 

そのため、便潜血検査は2回検査を実施することが多いです。

2回検査することで、出血の検出率は10~15%上昇するといわれています。

この2回の検査は「別なタイミングの便で2回検査を行う」ということが非常に重要となります。

同じタイミングの便で2回分検査を実施しても、同じ結果しか得られませんからね。

 

また、出血は便の内部ではなく、便の表面に付着することが多いです。

ですから、便の内部よりも表面をなでるように採取すると、より信頼性のある検査をすることが出来ます。

もちろん検査を2回やった時でも出血しないということもありえます。

 

大腸がんがある場合には以下のような症状が出るといわれています。

日々の生活の中でこのような症状が現れていないか、セルフチェックしてみましょう。

  • 血や粘液が混じった便が出る
  • 腹痛が続く
  • お腹が張る
  • おう吐
  • 便が出にくい
  • 便が出ても残便感を感じる
  • 下痢が続く
  • 下痢と便秘を繰り返す
  • 便が細くなる
  • お腹にしこりを感じる

 

まとめ

便潜血検査が、意外にあいまいな検査だということは驚きでしたね。

ですが、曖昧だからと言って検査を受けなければ、見つかる病気も見つからなくなってしまいます。

検査結果に一喜一憂することなく、日々のセルフチェックで、大腸がんの早期発見に努めましょう。

便潜血検査まとめ
  1. 便潜血検査では、便に血液が潜んでいるかを検査する。
  2. 便潜血検査陽性(+)の場合、消化管のどこかで出血している可能性がある。
  3. 大腸がんでは、便が大腸を通過するときに病変の上をこすることによって出血することがある。便潜血検査ではこの出血を検出することを目的にしている。
  4. 大腸がんは元々欧米人に多かったが、近年日本人でも増加しており、女性ではがんによる死因の第1位、男性では第3位となっている。
  5. 便潜血検査は他の部位の出血が混じっても陽性となるため、陽性=大腸がんではない。
  6. また、病変から毎回出血するとは限らないので、便潜血検査陰性だからと言って大腸がんを否定できるわけではない。
  7. 大腸がんを見逃さないためにも、日々のセルフチェックが重要である。









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