部下にもいろいろなタイプがいますが、その中でも頑固な部下もいるでしょう。
自分の信念を強く持っているという点では評価できますが、一方で自分の方法に固執して融通が利かないという問題点もあります。
そういう部下を相手にしていると、上司としては指示通りに動いてくれず、仕事が停滞して効率が悪くなります。
それだけでなく、ストレスも溜まり、お互いの関係や職場全体の空気も悪化してしまいます。
それを避けるためにも、頑固な部下への対処に悩む上司に向けて、この記事では、頑固な部下の頭を柔らかくするための4つの方法をご説明します。
部下の頑固さを少しずつでもいいので変えてやり、お互いに仕事がスムーズに進むように心がけましょう。
1.出来るだけ多くの人に会わせ、様々な考え方に触れさせる
部下が頑固になる原因の一つに、固定観念にとらわれて思考停止してしまっていることがあります。
例えば、自分の個人的な成功体験が忘れられず、その方法が正しいと信じて疑っていない場合などです。
しかし、人間が生きているうちに体験出来ることなど限られています。
その限られた体験だけで判断していては、他によい方法があっても、頑固さが邪魔をして気づかないまま終わりかねません。
そこで、出来るだけ多くの人に会わせて、様々な考え方に触れさせましょう。
例えば、他部署の職員と会わせ、仕事の違いによる考え方の違いを感じさせます。
また、役員にも会わせられれば、豊富な経験による柔軟な発想も体感させられるはずです。
こうして視野を広げさせれば、部下も凝り固まった価値観から解放され、柔軟な方法で仕事が出来るようになるでしょう。
2.身近な所から少しずつ新たな経験をさせる
新しいことや変化が嫌いな頑固な人は、今までの同じ方法にこだわろうとします。
部下がそういうタイプの場合も、自分の今の方法に固執し、変わろうとしません。
しかし、時代や環境は常に変化しており、それに順応していかなければ取り残されてしまいます。
より効率的なツールや方法があっても、それを取り入れなければ、いつまでも非効率なままになってしまいます。
そこで、部下に新たな経験を積ませる必要があります。
ただし、頑固な部下を急変させるのは難しいので、身近な所から徐々に新しいことをさせていきましょう。
例えば、従来の定型的な事務処理に加え、新たなサービスを考える仕事にも参加させるなどです。
そうして経験の範囲を広げさせていけば、部下も新しさへの抵抗が薄れ、変化を受容できるようになるでしょう。
3.物事を多面的に考える訓練をさせる
部下が頑固になってしまう原因としては、物事を一面的にしか見られないこともあります。
例えば、社内では営業部の側からしか考えない、社外との関係でも自社の利益しか頭にない、といった場合です。
そのように、片方の側だけに立って一つの方法に頑固にこだわると、相手と衝突してトラブルが発生し、その処理に無駄な時間と労力を費やしてしまいます。
それを避けるためにも、物事を多面的に考える訓練をさせるべきです。
上記の例なら、自分たち営業部だけでなく商品開発部の立場にも立ち、開発にかかる予算や時間、方法にも配慮します。
また自社の目先の利益だけでなく、顧客の意向も尊重し、長期的な信頼関係の構築に努めます。
こうして相手の立場も含めて様々な角度から考えさせることで、部下は視野が広がり柔軟な姿勢を身に付けられます。
4.単純な二元論では割り切れない問題を与えてみる
世の中には、何でもゼロかイチか、AかBかというように、単純な二元論で割り切ろうとする人がいます。
仕事でも、目標を100%達成できなければ失格だとして、同僚の方法を全否定する部下もいるでしょう。
しかし、目標を100%達成できなくても、80%達成していればその分は確実に利益になっています。
また、その過程で能力も向上していれば、次期に目標を100%達成できる確率も高まります。
そのように、何事にも中間があることをわからせるために、頑固な部下に単純には割り切れない問題を与えてみるのも一つの方法です。
例えば、ある取引先と長年の信頼関係があるものの、徐々に自社への業績貢献度が低下してきている場合、どう対処すべきか、といったケースです。
多方面に配慮せざるを得ない場合を考えさせれば、頑固さを捨ててバランスを取る方法も習得させられるでしょう。
柔軟に考える方が仕事の質もスピードも上がることを部下にわからせる
部下が固定観念に縛られて思考停止している場合、多くの人に会わせて様々な考え方があることを知らせ、頑固さを解消させましょう。
また、身近な所から徐々に新たな経験をさせて、新しい方法への抵抗をなくし、変化を受容できるように仕向けるべきです。
さらに、相手の立場に立つなどして、物事を多面的に考える訓練をさせることも大切です。
そして、何でもゼロかイチかで割り切るのではなく、その中間もあるのだとわからせる必要もあります。
これらを通じて、頑固な部下の頭を柔らかくさせられれば、その視野も広がりより適切な方法を身に付けられ、効率的に仕事をこなせるようになります。そのように、柔軟に考える方が仕事の質もスピードも上がることを、部下に認識させましょう。
コメントを残す