こんにちは。ボードゲーム愛好歴20年のシグルンです。
今回ご紹介するのは緑の化粧箱でお馴染みフリードマン・フリーゼ作の『フルーツジュース』です。
この『フルーツジュース』は2017年ドイツ年間ゲーム大賞の推薦リストに入った作品です。
動物たちを回って果物を集めジュースを作るという20~30分程度で終わる軽めのゲームなのですが、全ての動物を回るのに20ゲーム以上プレイする計算になります。
そしてこの『フルーツジュース』の面白い特徴として、使い終わったカードを袋に入れ、次回は続き(残りのカード)から遊べるようになっています。
ゲームデザイナーのフリーゼはこれを「後戻り出来るレガシーシステム」と称しています。
まだこれだけでは上手く伝わらないと思いますのでどんなゲームなのか、ご紹介していきます。
ゲームの世界観
――昔々あるところに、果物でいっぱいのステキな森がありました。
その果物ときたら、色も様々で甘い香りもしています。
そして何よりその果物を絞って混ぜると素晴らしく美味しいジュースが出来るのです。
さて、あなたはこの森に棲む動物になって一番美味しいジュースを見つけ出して下さい。
森の住人たちも色々手助けしてくれます。
手助けしてくれる方法は、様々なフルーツをくれたり、フルーツを別のものと交換してくれたりなど様々です。
ある場所にやってきた動物は、その後に来た動物たちからフルーツを1枚もらえます。
最初にジュースをたくさん飲み切れるのは誰になるでしょうか。――
ゲームの概要・ジャンル
『フルーツジュース』は、カードとコマを使用したワーカープレイスメント+セットコレクションです。
カードとコマを使用するものとしては、比較的手軽に遊べる『グリムリーパー』や『ハーバー』、『デモンワーカー』そしてコマはありませんが『ナショナルエコノミー』などがあります。
どのゲームもカードの枚数だけ異なる効果があり、1回のプレイだけでは遊びきれないのでリプレイ性が高いです。
しかし更に『フルーツジュース』は遊ぶ回数を重ね、新たなカードが登場するとごとにゲームの雰囲気が変わると言いますか、ゲーム自体が進化すると言いますか…新たなコマやカードを使うルールが増えていき場の変化に順応した戦術を考えるようになります。
ルールも場もどんどん変化していくゲームになっているのです。
ゲームの準備と遊び方
カードの順番などは購入した時点でセットされている状態になっていますので、カードをシャッフルする作業は発生しません。
一部のカードの番号を合わせ供給の場に並べるだけです。
プレイ自体も
- コマを他の場に並んだカードの上に移動
- 場に並んだカードの効果を得るか、カードをフルーツジュースとして購入する
とシンプルなので取っつき易いゲームになっています。
ゲームの準備
- カードの準備
様々な動物が描かれている方のカードを全て表向きにします。
動物カードの左上に書かれた数字が「1」のカードを一番上に、「59」が書かれたカードが一番底になるよう一つの山にします。 - 「1」~「6」のカードを一旦山から取り除き、番号別に6つの小さな山に分けて場の中央に並べます。
この場に並んだ6つの小山は”ロケーションカード”と呼ばれます。 - フルーツが描かれたカードを全てシャッフルし、各プレイヤーに2枚ずつ配ります。
残りは伏せて山札として動物カードの山の隣に置きます。 - 各プレイヤーは好きな動物コマを一つ取り、同じ動物柄のタイルを取ります。
初めてのプレイですと、準備はここまでです。
他のタイルやカードは何回かプレイすると使用法が分かるようになり、次第に歯応えのあるルールとプレイ感が楽しめるようになるゲームシステムを取っています。
ゲームの進め方
- 自分の動物コマを場に並べた「1」~「6」までの動物カードに移動。
・今までとは異なる番号の動物カードに移動させます。
・すでに他の動物コマが一つ以上ある場合は、それぞれのプレイヤーに自分が持っているフルーツカードを裏向きにして1枚ずつ渡します。 - 「1」~「6」までの動物カードのアクションを使用
・コマを置いたカードに描かれたアクションを実行します。
・アクションを使用する代わりに動物カードをフルーツジュースとして購入することも出来ます。
支払うコスト(フルーツ)はカードに描かれており、該当する手札のフルーツカードを捨て札にします。 - フルーツジュースを購入する毎に、動物カードの山から1枚を場に並んでいる小さな山に追加
・カードが減った箇所に山札のカードを乗せます。
・購入したフルーツジュースは自分の手前の場に裏向きに置きます。
勝利条件
いずれかのプレイヤーが、プレイヤー人数によって決まっている規定の数以上のフルーツジュースを手に入れた時点でゲーム終了です。
まとめ
カードにアクション内容が書かれているので言語依存度は高いですが、サマリーを見ながら皆で確認出来るため、それほど不便さはありません。
次第に絵柄から判断出来るようになると思います。
ただ、2017年9月現在アークライトが日本語化を手掛けているので、日本語版も買った方がスムーズに遊べるでしょう。
プレイしたい人は日本語版の発売を待ってみるのも良いでしょう。
ワーカープレイスメントの入門にも、平日にも遊べるような手軽で奥深いシステムを楽しみたい中級者以上にもおススメのボードゲームです。
プレイ人数:2~5人
プレイ時間:20~30分
状況:発売中。日本語化進行中
ドイツゲーム賞2017 7位
イノシュピール2017候補
2017/11/26追記:日本語版が発売となりました!!
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