『心温まる絵本』思わず笑みがこぼれる、ぬくもりのある絵本5選







多くの大人が絵本に求めている根本的なものは、「ぬくもり」ではないでしょうか。

心温まるような素敵な物語が、紙から直接伝わってくる感じ。それはまさに、絵本ならではの読後感といえるかもしれません。

 

優しい色使いで描かれたかわいい絵本は、眺めているだけでも、なんだかほっとします。

それに素敵なストーリーがついていたなら、尚更です。

そこで今回は、かわいいだけではない、ストーリー性のしっかりした「心温まる絵本」を紹介していきます。

子供はもちろん、大人の方にもおすすめです。

 

『しましまかしてください』 林なつこ (著)

しましまかしてください

ある日、ゾウがハチに言います。

「その しましま、ぼくに かしてくれませんか」

「いいけど、ちゃんと かえしてね」

ハチは快く貸してくれますが、体の大きなゾウには、まだまだ全然足りません。長い鼻先に、ほんのちょっぴり、しましまがついただけです。

そこでゾウは、サルやトラにも声をかけていきます。

「その しましま、ぼくに かしてくれませんか……」

 

なぜゾウは、そんなに“しましま”を欲しがるのでしょうか。その理由はとってもシンプル!

実に微笑ましい、心温まる素敵なお話です。かわいすぎて、身もだえしてしまうかもしれません。本当の友達とはなんなのか、じんわりと伝わってきます。

 

絵も非常に魅力的。のびのびとした力強さと遊び心があり、動物たちの愛嬌ある姿が、生き生きと描かれています。

 

『レモンちゃん』 さとう めぐみ (著)

レモンちゃん (PHPにこにこえほん)

レモンちゃんは、レモンの女の子。

一緒に遊ぶお友達を探そうと、「おいしい森」を歩いています。

早速、りんごちゃん、ももちゃん、バナナくんをみつけますが、「すっぱいヤツは仲間じゃない!」と言われ、遊んでもらえません。

 

自分はくだものの仲間だと思っていたのに、拒絶されがっかりです。

今度は野菜たちに声をかけますが、「ご飯のおかずで見たことがない!」と、ここでも冷たい返事が返ってくるばかり……。

 

非常にかわいらしい絵柄なので、一見、ふんわりしたお話のように思うかもしれませんが、 実は道徳的テーマがしっかりと組み込まれた、内容の濃い絵本です。

「仲間はずれ」の本質がユーモアを交えてわかりやすく描かれ、「個性」を尊重することの大切さが、嫌味なくストレートに伝わってきます。

 

お話の舞台となっているのが「おいしい森」ということで、イチゴやパプリカの草花、キウイのちょうちょなど、絵に遊び心があり、描写もとっても丁寧です。

戦隊ヒーロー的なお話の構成になっているところも見事! 子供から大人まで、世代を問わず楽しめます。

 

『こぐまになったピーナ』 PEIACO (著)

こぐまになったピーナ

くまが大好きなピーナ。

おかあさんからとっておきのプレゼントをもらいます。それはなんと、くまの着ぐるみ! さっそく着てみると、毛むくじゃらでまるで本物のこぐまのようです。

「これなら、くまとおともだちになれそう!」

そう思ったピーナは、おかあさんに内緒で家の裏の森へと入っていきます。

 

すっかり森の奥までやってきました。そこで出会ったのが、迷子になっている本物のこぐまです。

着ぐるみのピーナがドキドキしながら一緒にママを探してあげていると、あらまあびっくり! たくさんのくまたちが、みんなでお茶会をしているではありませんか……!

 

「着ぐるみのくま」と「本物のくま」の姿が、それぞれきちんと描き分けられています。

ピーナが扮するくまは「着ぐるみ」なので表情が変わりませんが、それとは対照的に、本物のくまたちはとっても表情豊か。

たくさんのくまたちが、みんなで一斉にびっくり仰天している姿は、思わず笑ってしまうほどかわいいです。

 

『わすれもの』 豊福まきこ (著)

わすれもの

「ひつじ」の小さなぬいぐるみが、公園のベンチでポツンとしています。

ずっとずっと大切にされていたのに、どうやら「わすれもの」になってしまったようなのです。

 

ひつじはカラスにつつかれ、ベンチから転げ落ちてしまいます。

ノラ猫の親子に助けてもらい、ほっとしたのもつかの間、「あんた、捨てられたのかい?」 ママ猫に突然そう聞かれ、ひつじは思わずびっくり!

必死で弁明するひつじの言葉は微笑ましくもあり、ママ猫の身の上を思うと、ちょっと切なく感じられる部分かもしれません。

 

迎えが来てくれるのを、ベンチの上でじっと待っている「ひつじ」のぬいぐるみ。

まさに絵本ならではの温かな世界観です。

優しい絵のタッチと見事な構図で、「わすれもの」になってしまったひつじの心情が、非常に丁寧に描かれています。

 

『とりこしふくろう』 滑川 まい (著)

とりこしふくろう (MOEのえほん)

雨降る夜のこと。ふくろうのおじいちゃんが、迷子のひよこをみつけます。

自分の家へとつれて帰ってきたものの、このおじいちゃん、実はとってもとっても心配性。

 

ひよこはやがて「にわとり」になる。「にわとり」はとっても早起きだ。

朝の苦手な自分にちゃんと世話ができるだろうか。こまった こまった たいへんだ!

心配でたまらなくなったおじいちゃん。それならば夜のうちに準備しておこうと、慌しく動きまわりますが……。

 

短めの文章が、転げるように続いていきます。

心配性のおじいちゃんを表現するには、ぴったりの言葉のリズムです。

洋服やおもちゃ、おやつなど、さまざまなモチーフが、優しい色合いで丁寧に描かれています。

絵の雰囲気通りの微笑ましい結末に、思わずにっこりしてしまうことでしょう。

 

【まとめ】

心温まる絵本かどうかは、画風による第一印象も大きく影響します。

あらすじをあまり調べたりせずに、表紙の絵だけを見て、直感的に選んでみるのもおすすめです。

お気に入りとなる1冊は、そうやって出会うことのほうが多いかもしれません。










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