戦国最新兵器「火縄銃」の性能を大公開!火縄銃の性能はどのくらい?







戦国時代に南蛮地方(ヨーロッパ諸国)から我が国日本に伝来したと伝えられている戦国最新兵器「火縄銃」

かつて織田信長が歴史上で初めて戦に導入し、戦国最強の騎馬隊武田赤揃えを撃退した当時の「火縄銃」の性能についてご説明しましょう。

 

火縄銃の性能を知る前に、火縄銃の仕組みを知ろう

火縄銃の性能を知る前に、みなさんには予備知識として火縄銃が弾丸を発射する仕組みを知ってほしいと思います。

火縄銃は銃口から火薬と弾丸を装填し、カルカと呼ばれる棒で弾丸と火薬を押し込みました。

火縄銃には火蓋(ひぶた)と呼ばれる安全装置が取り付けられていて、火蓋の中には着火用の火薬を詰めました。

火縄銃の引き金は火種となる火縄を挟む装置と連動していて、引き金を手前に引くことで火縄が火蓋の中に落ち、火薬に着火、火薬が爆発したときのエネルギーで弾丸が発射される仕組みとなっていました。

 

伝来した当初の鉄砲の性能はショボイ

 

鉄砲は西暦1400年代後半に種子島(たねがしま)に不時着したポルトガルの難破船によって伝わったとされています。

当初の鉄砲の威力は弱く、それに伴って飛距離も15m程度であったそうです。

そのため、当時の鉄砲の威力では金属でできた鎧を貫くことができず、あまり実践向けな武器ではありませんでした。

 

しかし、新しい者好きの織田信長だけは

「非力な者でも一定の飛距離が出せるし、弓矢と違って習熟度(訓練の経験)が低くても真っ直ぐに飛ばすことができる。鉄砲は改良に成功することができればきっと有効な武器になるだろう」

と考えました。

 

そして織田信長は、もともと刀鍛冶の職人集団だった根来衆(ねごろしゅう)に鉄砲の開発と製造を任せます。

これが功を奏し、鉄砲の性能を飛躍的に向上させ、かつ鉄砲の大量生産に成功させます。

それに伴って製造コストも大幅に下がりました。

 

性能アップ後の火縄銃の性能

銃の性能と一口に言ってもいろいろな見方ができます。

たとえば弾丸をいかに真っ直ぐに飛ばせるかという観点での精度、弾丸の飛距離、威力、射程などです。

 

平成の世になって創業当初から学生向けの文献を多く出版する学研が鉄砲の性能を調べる実験をしました。

その実験の結果を以下に記載します。

参考にした書籍は学研が出版した「図説 日本武器集成」です。

 

性能を調査するための実験に使用した火縄銃

 

こちらの実験で使用されたは火縄式先込銃、織田信長や上杉謙信などが製造を命令したとされている日本で開発&改善された火縄銃です。

当時の火縄銃に関する記述や江戸幕府初期に大成された砲術家(鉄砲を使う武術)が残した記録をもとにして復元されました。

 

銃口の直径は約8㎜。

使用する弾丸は直径7ミリメートルでパチンコ玉ほどの重さの鉛玉を使用しました。

 

火縄銃の性能 その精度は?

 

先ほどの鉄砲を用いて30m先の地点に人型の的(約160㎝)を狙撃する実験を行いました。

30mは弓道の近的競技で的が設置される距離に相当します。

その実験では5発中全弾が人型の的の胸部に命中しました。

 

さらに50mに距離を延長して実験を続行しました。

50mはアーチェリーの公式競技で的が設置される距離です。

その実験では、5発中4発が命中しました。

さすがに50mともなれば着弾点のブレが生じましたが、それでも直径約30㎝の範囲内におさまるという精度の高さを証明しました。

 

実際の戦場では標的となる敵兵も動いているし、射手が立っている地面の起伏や射手個人の射撃技術などいろいろな差があるので一概には言えないのですが、火縄銃が優れた狙撃性能を持っていたことは間違いないでしょう。

 

火縄銃の性能 その射程距離は?

 

次は標的を狙わずにどれだけ弾丸が飛ばすことができるのかを調査する実験の結果です。

火縄銃を射撃する際に角度をつけた状態で射撃をしました。

つけられた角度は、物体が放物線運動で最も長い距離を移動することができると言われている上方42.7度です。

 

前の章で使用した同じ鉄砲と同じ弾丸を使用すると、500m~700mの飛距離を叩きだしました。

なぜ200mも差が生じたのかと言いますと、風などの天候に起因するものと弾丸に欠けられる回転を一定にすることができなかったからではないかと考えられています。

最大飛距離は700mでしたが、実際に標的に的中させることのできる有効射程距離は50m~100m程度という結果でした。

 

火縄銃の性能 その威力は?

 

銃口の直径が約9㎜、火薬量3g、標的を狙う距離は30mという設定で貫通力を調査する実験が行われました。

この実験では狙う標的の材料や厚さを変更して変化をみました。

 

最初に使用した標的は厚さ24㎜の檜(ひのき)合板です。

この標的の場合は、いとも簡単に貫通しました。

 

次は厚さ1㎜の鉄板を使用しました。

この状態でも標的を貫通し、距離を50mの変更しても同じ厚さの鉄板を貫通しました。

 

次に厚さ1㎜の鉄板を2枚に重ね、50mの距離を狙ってみたところ、貫通するには至りませんでした。

しかしながら、着弾時の衝撃で2枚目の鉄板が円形にめくれるほどの威力はあったようです。

 

火縄銃の性能 弾丸を発射するスピードは?

 

次は標的を狙わず、野球の練習などに使用されるスピード計を用いて火縄銃が発射する弾丸の速度を計測しました。

その結果、初速は秒速480mもありました。

このスピードは現在の日本警察が使用している拳銃よりも速く、十分に殺傷能力があることがわかります。

 

まとめ

以上に示した火縄銃の性能を調べる実験により、当時使用された火縄銃の性能は敵を十分に引き付けた状態で射撃すれば甲冑をも貫く性能があります。

 

ただ火縄式先込銃、いわゆる火縄銃は単発銃で次弾を装填してから発射するまでに熟練者でも最低20秒はかかったようです。

20秒もあれば全力疾走で確実に100mを走り切れるので、弾丸を撃ち損じた場合はそれなりのリスクがあったでしょう。

 

それでは最後に当時の火縄銃の性能をまとめましょう。

 

【火縄銃の性能】

最大射程距離
500m~700m

有効射程距離
50m~100m

威力
厚さ24㎜の木板、1㎜の鉄板であれば50m地点からでも貫通できる

精度
30m地点では命中率100%
50mでは命中率80%で誤差は直径30㎝の範囲内

最大初速
秒速480m

連射機能
なし

次弾発射までの時間
最低20秒以上










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