ホラー映画で恐怖の対象になる定番といえば「幽霊」や「呪い」といったオカルト的なものですが、なかには「人間の恐怖」を描いたホラー映画もたくさんありますよね。
人間の欲や狂気が露わになったサイコなホラー描写は、現実にも起こりそうで、時には幽霊系のホラー映画よりも怖く感じてしまいます。
今回は、そんな「人間の恐怖」を描いたホラー映画を厳選して紹介します!
ソウ
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世界的に大ヒットして日本でも人気になったソリッドシチュエーションスリラー「ソウ」シリーズ。
物語のキーとなるのは、連続殺人鬼「ジグソウ」という一人の老人です。
彼は末期がんと診断されたとき「生きることは何よりも尊いのに、人生を悪事で無駄に過ごしている人間が多すぎる」と考えました。
そして、ジグソウは「人間を限界まで追いつめることで、生の素晴らしさを思い出させる」という信念のもと、多くの人を拉致しては生きるか死ぬかギリギリの凄惨な「ゲーム」にかけていきます。
ジグソウの狂気的な暴走や残酷で痛々しいゲームの数々、そしてそんなジグソウに共感した人々が彼の弟子になっていく展開など、人間の残酷さ、愚かさを突きつけられる名作ホラーシリーズです。
見ているうちに、ジグソウにも一理あると思ってしまったり、彼をダークヒーローのように見てしまう自分に気づいて、ゾッとさせられます。
ミザリー
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ホラー小説の帝王スティーブン・キングの作品を映画化した「ミザリー」。
主人公は売れっ子小説家の男ポール。
彼はある冬の日、雪道を車で走っていたら事故に遭ってしまいます。
そして目が覚めると、ポールはアニーという中年女性に助けられ、彼女の家で手当てを受けていました。
最初はアニーの親切に感謝するポールでしたが、彼の小説の大ファンだと語るアニーは、ポールが逃げられないよう自宅に監禁して次第に狂気をむき出しにしていきます。
この作品でアカデミー賞主演女優賞を受賞したキャシー・ベイツが演じるアニーのキャラがとにかく印象的で、一見気のいい女性なのに、一瞬で狂気に火がつくシーンはゾワッと鳥肌が立ちます。
もし自分がこんな状況になってしまったら……と、想像して怖くなってしまうような一作です。
ファニーゲーム
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別荘で楽しい休暇を過ごすはずだった一家が、突然訪問してきた2人組の男によって凄惨な暴行を受けていく「ファニーゲーム」は、「世界一後味の悪い映画」と言われることもあるサイコホラーです。
男たちの「君たちが朝まで生きていられるかゲームをしよう」という提案からはじまる地獄の戦いは、見ていて胸がムカムカします。何の罪もない3人家族が、子どもも含めてひたすら理不尽な暴力にさらされていって、思わず映画の中に飛び込んで助け出したくなるようなフラストレーションが溜まります。
さらに、映画としては禁じ手ともいえる描写まであったりして、「そんな……!!」とものすごい憤りを感じること間違いなしです。
屋敷女
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夜に一人で自宅にいた妊婦の女性が、お腹の子を狙った女殺人鬼の襲撃を受ける「屋敷女」。
襲撃者の女の得体の知れない雰囲気に恐怖と不快感を感じる、狂気のサイコホラーです。
とにかく心臓に悪い描写の連続で、終盤には思わず目を背けたくなるような描写もあって、終始気の休まらない作品です。
さらに、主人公になる妊婦の女性には「出産直前になって事故で夫を失ったばかり」という事情もあるので、彼女の不幸な境遇や心細い心境に感情移入して、「あんまりだ!」と思ってしまう展開の連続です。
クライマックスの展開はホラー映画史に残る狂気の名シーンとして知られていて、トラウマになること間違いなしです。
グロテスクな映画が苦手な人、そして特に「妊婦さん」は、絶対に見てはいけません。
エスター
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「エスター」は、養子に引き取ったミステリアスな少女・エスターが巻き起こす恐怖を描くホラーサスペンスです。
最初はちょっと変わってるけど可愛らしい女の子に見えたエスターが、自分を引き取った家族を少しずつ壊していく展開は、エスターの見た目とのギャップもあって、ゾッとしてしまいます。
決定的な証拠を残さず、うまく「可哀想な少女」を演じたままじわじわと一家を崩壊させていくストーリーは、怖いだけでなく、見ていてムカムカするようなフラストレーションも感じられます。
そして、終盤で明らかになるエスターの驚きの正体や彼女の目的は、鳥肌ものの衝撃的な内容です。
最初から最後までの彼女の言動が思い出されて、ショックを受けること間違いなしです。
まとめ
以上、人間の恐怖を描いたホラー映画の傑作を厳選して紹介してきました。
どの作品も人間が内に秘めた狂気や欲望、残虐性をむき出しに描いたものばかりで、「幽霊よりも人間の方がよっぽど怖い……」と思わずにはいられません。
どれもホラー映画としてスリルがあって面白いものばかりですが、トラウマになるようなショッキングな描写や、グロテスクな描写がある作品も多いので、鑑賞には要注意です……
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