上司が部下に仕事を指示しても、部下がその内容をきちんと理解して動いてくれるとは限りません。
理解が不十分なままで部下が仕事をして、期限に間に合わなかったり、大幅な修正を迫られたりする恐れもあります。
これでは、無駄な作業が増えて業務が非効率になってしまいます。
また、お互いにストレスも溜まり、部下との関係を含めて職場の雰囲気も悪化しかねません。
そこで、この記事では部下が指示通りに動いてくれずに困っている上司に対して、部下への仕事の伝え方を見直して、部下に指示を理解し動いてもらうための4つの方法をご紹介します。
上司自身の意識や態度を少し改めることで、部下の理解度もだいぶ変わってきますので、ぜひ実践してみて下さい。
1.曖昧な指示を避けて、具体的に指示する
上司が部下に指示をする場合、忙しかったり、伝え方に関する意識が足りなかったりして、つい曖昧に指示してしまうケースがあります。
例えば「この会議資料、出来るだけわかりやすく作っておいて」などの指示の仕方です。
これでは、どの程度わかりやすくすればいいのか迷ってしまいます。
特に新人や配属されたばかりの部下なら、なお困るでしょう。
そこで「この会議資料、特に〇〇の部分に重点を置いて、利点と問題点、問題点の解決策を一覧表にまとめておいて」などと具体的に指示しましょう。
そうすれば、部下も何をどこまですべきなのか、よく理解できます。
部下の習熟度により、あえて部下自身に考えさせる為に曖昧な指示を出すこともあるかと思います。
しかし上記は例外として、基本的に部下への指示は具体的に行うことが、部下の理解度を高めるポイントになります。
2.部下の理解の仕方に合わせる
部下も人間なので、それぞれ個性があり、物事の理解の仕方には違いがあります。
例えば、絵や図を見てイメージしながら理解する人、文章でメモをしながら理解する人、ひたすら話を聞いて理解する人など様々です。
その違いを無視して、上司が自分の指示しやすい方法にこだわると、部下は理解が困難になります。
そこで、普段から部下の理解の仕方をよく観察しておき、指示する場面でもそれに合わせるようにしましょう。
例えば、部下が普段から図表やグラフをよく使って物事を理解している場合、指示する際もそれらの目に見える形を示しながら説明します。
そうすれば部下も仕事内容をスムーズに理解できるでしょう。
そのように部下のタイプに合わせて指示する姿勢も、部下の心に響き、積極的に理解しようと思ってくれるでしょう。
3.「わかったはず」という思い込みを捨てて、確認をする
上司が部下に指示する場合、つい「わかってくれたはずだ」と思い込み、安心して放置してしまいます。
特に上司自身があまり注意深くないタイプで、しかも部下との関係が一定期間あれば、そうなってしまいがちです。
しかし、部下は実はあまり理解できていないのに、上司に聞き直す勇気がなくてうやむやにしている恐れもあります。
特に上司が近寄りがたく話しかけづらいオーラを出しているタイプなら、なおさらです。
そこで、上司はそうした思い込みを捨て、部下が本当に理解できたのかを確認すべきです。
例えば、指示内容を復唱させたり、質問をさせて疑問点を解消させたりするとよいでしょう。
指示は伝える所までではなく、伝わったことを確認するまでが大事だということを、念頭に置きましょう。
4.進捗状況を報告させたり、上司の方からチェックしに行ったりする
上記のように最初に指示した後でも、安心して放置していてはいけません。
いざ作業を始めると、部下も理解出来ない所が色々出て来て、行き詰ってしまう恐れがあります。
そこで、適宜進捗状況を報告させて、何か問題が発生していないか確認しましょう。
問題があれば、その都度上記の点に注意して、改めて必要な指示をすべきです。
また、中には報告を忘れたり怠ったりする部下もいます。
そういう部下には、上司の方から積極的に「今どんな感じ?」「理解できない所はない?」などと話しかけて、チェックしに行きましょう。
こまめにフォローし指示することで、部下もより理解して仕事を進められ、上司も安心できるでしょう。
部下の立場に立って、真に理解できるように指示をする
上司が部下に業務を指示する際には、漠然とした曖昧な表現は避けて、具体的で明確に指示をする必要があります。
また、部下によって理解の仕方が異なるので、それに合わせて指示の仕方も変える臨機応変さも求められます。
さらに、「これでわかったはずだ」という思い込みは捨てて、復唱や質問をさせるなどして、真に理解できたかを確認しなければなりません。
その後も進捗状況を報告させたり、上司の方からチェックに行ったりして、理解出来なくなっていないか確認すべきです。
このように、自分が伝えただけで満足するのではなく、部下の立場に立って部下が本当に理解できたかを重視する必要があります。
そこまで出来れば、仕事がスムーズに行き、お互いの関係も円満になり、職場全体にとっても仕事しやすい雰囲気が生まれるでしょう。
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