こんにちは。ボードゲーム愛好歴20年のシグルンです。
今回は『中級者向けおススメボードゲーム10選』をご紹介します。
基本、現在も流通しているか、ボードゲームカフェなどで遊ぶ事が出来るものを中心にしました。
またどこの記事でもおススメに入っている超定番は、[鉄板ゲーム]の章でサクっと紹介しています。
定番の情報はすぐ得られるでしょうから、少し違うゲームを遊んでみたい方向けにおススメのボードゲームを10選としてご紹介していきます。
更に[番外ゲーム]の章ではおススメだけど絶版なので、有志が公共施設を借りて行うボードゲーム会の参加者にリクエストすれば、持っている方が持参してくれて遊ぶ事が出来るかもしれない…というレベルのものです。
中級者向けおススメボードゲーム10選
10選は、ランキングではなくおおよそ難易度の低い順に紹介しております。
中級者向けは経験重視にするか、時間重視にするか、ルール難易度重視にするかで個々の位置づけが変わると思いますのであくまで一つの捉え方とお考え下さい。
初心者向けに入れても良いボードゲームもありますし、上級者向けと大差ないボードゲームもあります。
ナイアガラ
2艘あるカヌーを操作して下流川岸にある宝石を取りに行き、上流にある桟橋まで戻ります。
蓋と身箱を並べて上にゲームボードを乗せ、ボードの一部を折って側面に垂らします。
箱の側面に垂らした部分が「滝」を表します。
川の水(透明な円盤)が、毎回いずれかのプレイヤーの最小移動値分下流へと動く中、天気による水流速度の増減、カヌー自体の移動値を考えないと滝つぼへ…。
ここのシステムと仕掛けが秀逸のゲームです。
意外に速くなった川の流れに慌てつつ、他プレイヤーがあとどれだけ移動出来るかなども読み合いつつじっくり楽しめるゲームです。
2005年ドイツ年間ゲーム大賞受賞。
プレイ人数:3~5人
プレイ時間:30~45分
王への請願
王への請願を果たすためにダイスを振り、身分の低い者から味方につけ、最終的に貴族や領主を篭絡していくゲームです。
サイコロを振り、出目によって様々な職種が描かれたカードを獲得していきます。
最初に振れるサイコロは3つですが、獲得した味方によってダイスが増えたり出目の変更が出来たりし、その能力をふんだんに使いどんどん強力な特殊効果を得ていくゲームです。
サイコロを振る楽しさとコンボを決めるのが爽快なゲームで、見た目にも分かり易いので初心者受けも良いゲームです。
プレイ人数:2~5人
プレイ時間:45分
エクスペディション
世界各国の遺跡や遺物を探検するゲーム。
プレイヤーには探検カードが配られ、ここに描かれた遺跡に探検隊を到達させるとポイントが入ります。
探検隊は3つありますが、全プレイヤーが共有して動かす探検隊なので、各自の目的に向かわせようとあっちに行ったりこっちに行ったりします。
特殊マスによって一気に探検隊を進める事が出来たり、特別の目的地を設置し課題をつけたりと、通常の手番に変化が付けられ、テンポよく遊べます。
知名度は低いですが隠れた名作ゲームで、1996年にクィーンズゲーム社で出て、2005年にラベンズバーガー社、2016年にアミーゴ社がリメイクしています。
プレイ人数:2~6人
プレイ時間:30分
キングダムビルダー
4つの王国が限られた土地を奪い合う軽めの陣取りゲームです。
マップボードはピースを組み合わせるタイプで毎回異なる地形で遊べます。
勝利点を得られる条件が書かれたカードも複数ある中から毎回3枚使用することで展開に変化をもたらしています。
更にボーナスタイルというものがマップに数カ所置かれており、これを入手することで手番に出来ることが増えて有利になります。
ルールに難しい所はなく、自分のコマを一度に3~5個置けるなど、テンポよく進むので初心者向きのゲームでもあります。
ただ経験差が出るゲームでもありますので、中級者向けに入れてみました。
2009年にドイツゲーム大賞を受賞した「ドミニオン」を作ったドナルド・ヴァッカリーノ作で、運と戦略が程よいバランスのゲームです。
2012年ドイツ年間ゲーム大賞受賞。
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:45分
ボヘミアの村
村にある建物に自分が抱える働き手達を派遣し、お金を得ていくゲームです。
村が描かれたゲームボードには、2~12までの数字と建物が描かれています。
手番には4つのサイコロを振ってそれを組み合わせて出来る数字の建物に自分のコマを置き、その建物に対応するお金をもらいます。
決算されるとコマは自分の手元に戻りますが、中にはゲーム終了時にしかお金が入らない・他のコマに追い出される・お金を得るには条件がある など獲得方法が様々で、場面がじわじわと変化します。
遊び方は手軽ですが、点数には遊びがないので、利益が高くなる建物を見越してコマを配置する戦略も必要になります。
プレイ人数:2~5人
プレイ時間:30分
ヨーヴィック
プレイヤーはヴァイキングとなり、貿易船が運んでくる貿易カードを購入する競りゲームです。
欲しい貿易カードに全プレイヤーは自分の手持ちのコマ全てを置いていき、置かれたコマ数がそのままカードの価格となります。
1番最初にコマを置いた人が購入をパスすれば、最初のコマは取り除かれ2番手にコマを置いた人に購入権が回り、最初のコマが取り除かれている分安く買える…という変わった競りシステムです。
貿易カードには商品や倉庫枠拡張、勝利点、戦士等があります。
季節の変わり目にはピクト人が襲撃してきますので、戦士を抱えていないと多額の損失をもたらすため戦士も重要です。
戦略と運のバランスが絶妙な、ステファン・フェルド作にしては軽めで誰もが楽しめるゲームです。
2010年に発売された『倉庫の街』が、ハンブルクからイングランドに舞台を変えてリメイクされました。
プレイ人数:2~5人
プレイ時間:45分
ダイスフォージ
サイコロの出目をカスタマイズし、偉業をこなし、栄誉ポイントを集めるゲームです。
サイコロを振って、お金が入手出来ればそれでより強いサイコロの面を購入して付け替え、資源が入手出来ればそれで偉業をこなしていきます。
サイコロの出目を強化出来ればより大きな偉業をこなせるようになり、栄誉ポイントが集めやすくなります。
戦略に幅があり、サイコロの面は100面以上用意されているので、自分好みの方針でサイコロを育て、栄誉ポイントの伸ばし方を選んでゆけます。
サイコロ運を自分でコントロール出来る、おススメのゲームです。
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:45分
オルレアン
プレイヤーはオルレアンの有力貴族となって都市の発展を目指す、デッキ構築とワーカープレイスメントゲームです。
袋に入れられている農夫や商人などのワーカーチップを引き、そのワーカーチップでどのアクションを行うか考えプレイヤー順に処理します。
発展させたい方向のワーカーを使用してアクションレベルを上げ、それによって得られる効果(得点タイル獲得やワーカーの増加)でアクションを加速させていくことが出来ます。
ワーカーをコントロールしつつ、引き運にも左右されるジレンマがあるところも「オルレアン」の魅力です。
ルール自体は分かり易く、勝ち筋が多いので、どういった戦略で行くかを考えるのが楽しいゲームです。
2015年ドイツ年間ボードゲーム大賞エキスパート部門ノミネート。
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:90分
ウルムの黄金時代
プレイヤーは士族となり、ドイツ南部の都市ウルムにある各区画を発展させ影響力を拡大させるゲームです。
ゲームボードの右上に、3×3マスの9枚のタイルを並べるスペースがあります。
袋から1枚タイルを引いたら、この3×3マスの縦列横列のいずれかに引いたタイルを押し込み、スライドさせた列…3タイル分のアクションを行う という変わったルールが特徴です。
タイルは5種類あり、そのうちの3つを1手番に行えることになります。
手番にやることは
①タイルを押し込み。その列のタイルのアクションを行う
②タイルの効果でカードを得ていればカードも任意で使用する
とシンプルでプレイ感は軽めです。
ただタイルによって得た効果で、ボードに描かれた追加効果を得られるため、得点手段に幅があり、様々な戦略が練れます。
3×3タイルの、パズル要素との組み合わせも悩ましい、バランスの良いゲームです。
2016年エッセンシュピールのスカウトアクション(人気投票)4位。
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:45~75分
ナショナル・エコノミー
国産の、カードで出来たシンプルなワーカープレイスメントです。
20世紀が舞台で、高度経済成長時代の社長となり事業経営していきます。
労働者を雇いながら農園や工場を建てて生産販売し、賃金を支払うために建てたものを売却していきます。
「ナショナルエコロミー」で流通するお金は一定で、他のゲームのように儲かっただけ増やせる…とはなりません。
支払った賃金は「家計」となり、「家計」は店関連の利益として事業主の懐に入る…というお金の循環がシステムに組み込まれています。
タイミングによっては「家計」が尽きていてお金が貰えない…景気が悪い時もあるという金回りがユニークなゲームです。
軽めな部類のワーカープレイスメントですがやりこみ要素があり、増員/賃金/売却によるジレンマが悩ましいゲームです。
プレイ人数:1~4人
プレイ時間:30~45分
中級者向け鉄板ボードゲーム
『カタン』/『カタンの開拓者たち』
1995年発表後はルールの難解さから売れないだろうと予測されていましたが、発売直後から予想以上に売れ、現在2000万個以上の販売数を誇る超ヒットゲームです。
ドイツゲーム隆盛の…ゲーマーズゲームの先駆けとなったゲームです。
サイコロを振って出た目から対応する資源を得て、道、家、都市を建設していきます。
交渉で他プレイヤーと資源を交換したり、カードの効果によって資源を他プレイヤーからせしめたりも出来、最初に10点の勝利ポイントを獲得したプレイヤーの勝利となります。
1995年ドイツゲーム大賞受賞。
世界の七不思議
各プレイヤーは古代世界の7つの大都市のうち1つを担当し、3つの時代を通して発展させ、多くの勝利点を得たプレイヤーが勝ちです。
基本的に「手札から1枚選んで残りを隣のプレイヤーに渡す」ドラフト形式で、一巡1ラウンド。
3ラウンド(3つの時代)でゲーム終了となります。
引いたカードによって資材や経済力、軍事力を得たり、建造物を建築して行きます。
1ラウンド終了ごとに戦争を行い、勝てば大きな勝利点が入ります。
自分の都市に必要なもの、他の都市に渡ると不利になるものを読み、方向性を決めて建造物を建てていくのが楽しいゲームです。
2011年エキスパートゲーム大賞受賞。
中級者向け番外ボードゲーム
レイルウェイズ・オブ・ザ・ワールド カードゲーム
線路敷設して物資を運ぶ「ピック&デリバリー」というジャンルのゲームです。
駅と線路を色を合わせながら繋いだり、エンジン強化して輸送力を上げたり、商品を搬送したりして得点を稼ぐゲームです。
カードゲーム用にルールがシンプルにまとまっており、通常は時間が掛かるレイルゲームでもこれは短時間で遊べます。
カードゲームなので線路を自由に敷く楽しさもあり、「ピック&デリバリー」の中では高い評価を得ているゲームです。
サンタ・クルーズ
サンタ・クルーズ島に入植し、自分の建物を建てていきます。
ボードには四角、楕円、六角などの枠が描かれ、同じ形のタイルを海岸沿い以外は伏せて設置します。
対応するカードをプレイすることによって海側から建物を建てていき、道で繋がる隣接したタイルを表向きにして、未開の地を明らかにしていきます。
建物を建てた位置に置かれたタイルに勝利点が書かれており、この点をより多く集めていくことが目的です。
前半は未公開情報を明かしていくので運が作用しますが、後半は島の情報が公開されるので点の高いタイルの奪い合いになるという、性質がガラリと変わるゲームです。
まとめ
いかがでしたか?
ルール自体は比較的シンプルなものばかりです。
ただ勝つためには他プレイヤーの動きを見つつ、勝利までの工程を組み立てる必要が出てくるものがあります。
自分の計画が結果に結びついた時は気持ちが良いものですし、上手く行かなかった場合は「次はこうしてみよう」と新たな戦略が沸いてくるものです。
がっつりボードゲームをした!という気分に浸れるのも中級クラスからでしょう。
是非ちょっと歯応えのあるボードゲームを体験してみて下さい。
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