家庭教師と塾講師の能力差とは?講師の質の話をしましょう。







家庭教師の歴史を紐解くと、人類史上最初の大帝国を作ったマケドニアのアレクサンダー大王の家庭教師といえば、アリストテレスですね。

あるいは、XY平面は、別名デカルト平面と呼ばれる時がありますが、フランスの学者であるデカルトは、スウェーデンの女王クリスティーナの家庭教師をしていたそうです。

もっとも、デカルトは、それが原因で風邪を引き死んでしまったそうです。

あるいは、経済を勉強した人には、近代経済学の祖であるアダム=スミスは有名ですよね。

なんと彼は、グラスゴー大学教授の職を辞して、貴族の家庭教師になったそうです。

 

家庭教師と塾講師能力の高いのは、どっち?

 

家庭教師と塾講師は、どちらの能力の方が高いでしょう。

私自身、近所の中学生向けの塾講師からスタートしました。

その時言われたのは、塾講師ができない人は家庭教師になるしかないということでした。

 

しかし、塾の講師、はては予備校の講師は、基本的に壊れたレコードのように繰り返し同じことを言っているだけです。

よっぽどのことがない限り、その内容を変えようという人はいません。

一方、家庭教師は、一対一です。

 

しかも、どちらかといえば生徒主導の授業です。

この辺が、講師主導でやろうとする元予備校講師が失敗する原因です。

いきなり、問題を振られるわけですから、その質問に答えられなければいけないわけです。

授業形態から考えると家庭教師の方がより高度の能力を要求されるでしょう。

 

プロ家庭教師ってどんな人?

現在、少子化で大型教室で授業を行うという嘗ての大学受験予備校スタイルのビジネスが成立しなくなりました。

2年ほど前、大手予備校である代々木ゼミナールがリストラを発表して約300人の予備校講師が職を失いましたが、実は代ゼミがリストラしたのは、今回が初めてではないのです。

2003年に当時時給15,000円台の講師を対象にリストラをしていました。

あの時大騒ぎにならなかったのは、校舎閉鎖がなかったからでしょう。

大手ばかり目が行きますが、ほぼ同時期に中堅の予備校も結構倒産しました。大宮予備校もその一つです。

 

予備校をクビになった講師は、その後どうなったでしょう。

予備校の市場自体が縮小していますから別の予備校に転職というわけにはいきません。家庭教師か中学生相手の塾の講師という二択になるわけです。

さて、予備校の講師から家庭教師に転職した先生は、引っ張りだこになっているでしょうか。

あの有名な先生が来てくれたとなるでしょうか。

 

現実は逆でした。家庭教師の授業スタイルは、予備校と逆です。

そもそも集団授業に適応できる生徒なら塾・予備校に通っているでしょう。大概のケースでは、わざわざ家庭教師を頼んだのには理由があるわけです。

元予備校の講師は、そこのところを斟酌しないで、いきなり一方的な授業をやるわけです。しかも上から目線でやる傾向があります。

もう突っ込みどころ満載です。家庭から連絡が入ります。

「いい先生ですが、うちの子にはあわないようです。別の先生に変えてください。」

そういう知らせがあったことを告げても自分がいかに優秀かを声高にしゃべっておしまいです。

 

かつて、こんなことがありました。

一人の浪人生を私が英語、早稲田出身の先生が国語と社会を見ることになりました。

早稲田の先生は、聞いてて大丈夫かと思えるほど自信満々に合格を確約していました。

俗にいう「俺についてこい」タイプです。

業界では、一番問題を起こすタイプです。次第に彼の授業時間は彼の要求で増えていきました。そして受験期になりました。

彼の学力は、早稲田が謳うほど上がりませんでした。

 

私は、模試の成績から滑り止めの大学を受験するよう強く勧めました。

その時です。その早稲田がしゃしゃり出てきました。

生徒にいったそうです。「あの先生は、君の実力を過小評価している。俺があの先生にいってやる。そんな学校受ける必要はない。」

その生徒は、早稲田の言葉を信じ、結局滑り止めの大学は出願しませんでした。

 

結果は残酷です。

すべての大学に落ちてしまい、3月受験を残すのみとなりました。事務室には、教務とその早稲田がいました。

教務から言われました。「先生、ことを荒げないでくれ。」そんなに怖い顔をしていたのでしょうか。

早稲田は、意気揚々と自分の早稲田在籍中の思い出話をしていました。

後から聞いた話ですが、国語と社会科目が致命傷になって3月入試も失敗してその生徒は専門学校に進学したそうです。

 

プロ講師は玉石混合です。しかし、一見しただけでは判断できません。

特に口八丁手八丁の類ほど語り口調がなめらかです。

しかし、インチキ講師には共通する特徴があります。

それは、話に因果関係がないことです。

こういう根拠に基づいてこのような結論になりましたというような理論だった話になってない場合が多いです。

いきなり結論から入ります。

例えば、「君は優秀だ。一目見てわかる、君は合格する。」というような感じです。

お前はエスパーか、と突っ込みたくなります。

インチキは所詮インチキですから1か月もすればメッキがはがれてきます。

換言すれば、最悪1か月を無駄にしてしまう可能性があるということです。










よろしければシェアお願いします!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です