腰に激痛が! 急にきた腰痛の対処法は?







 

腰痛、肩こり、関節痛……

多くの方々が悩まされる、身近な疾患ですね。

パソコンやスマホの普及、運動不足などで、これらは増加傾向にあるそうです。

 

近年、整形外科に訪れる患者さんの約4割は、腰痛だとか。

そのなかでも、突然のぎっくり腰は、あまりの激痛に動くことすらままなりません。

この息が止まるほどの痛みは、いったいどうしたら楽になるのでしょう?

そこで今回は、あなたを襲うかもしれない急性腰痛の対処法を、くわしくご紹介していきます。

 

急にきた腰痛はまずは安静を!

腰痛の急性期は、安静が基本です。

 

重い物を持ち上げた時、物を拾おうと体をひねった時、突然襲ってくる腰痛。

あまりの痛みに、その場から動けません。

そうです。無理に動いてはいけないのです。

まずは、じっと痛みに耐えましょう。

静かに深呼吸を繰り返していると、やがて激痛が、僅かですが和らいでくるはずです。

 

少し落ち着いてから、慎重に体を動かし、一番楽な姿勢をとります。

最も腰に痛みを感じにくい位置を、ゆっくりと探してください。

通常は、膝と股関節を軽く曲げた横向きが、腰への負担が少ないと言われています。

症状によっては、膝を立てた仰向けやうつ伏せ、うずくまる姿勢が楽に感じるかもしれません。

 

とにかく、まずは安静をとりましょう。

「動かさなければ、痛みは強くならない」ということが重要なのです。

 

この腰痛は、病院に行ったほうが良い!?

病院に行こうか迷った時は、次の症状を参考にしてください。

 

「じっとしていても、だんだん痛みが強くなる」時は、迷わず病院へ。

病気やケガが原因の腰痛かも知れません。

筋肉や関節を痛めただけの場合、安静で腰の痛みが増すことは、稀です。

動くのは辛いでしょうが、頑張って整形外科を受診しましょう。

 

足がしびれたり、感覚が異常で力が入らない時や、腰以外の箇所が痛い場合も要注意です。

尿や便が出なかったり、失禁がみられたら、なるべく早く病院に行ってください。

 

急にきた腰痛は、冷やすの?温めるの?

急性の腰痛は、冷やした方がよい場合があります。

 

痛む箇所をさわってみて、他の部位より熱く感じられたら、アイシングが有効でしょう。

患部が赤みを帯びている時も、充血しているので同様です。

 

アイシング用のコールドパックがあれば、利便性が良いので重宝します。

楽な姿勢で、パックを直接肌にあて、10分間おきましょう。

1~2時間に1度、1日3回くらい施してください。

一時的に腰の痛みが強くなる場合があるので、我慢できなければ中止します。

 

ビニール袋に、氷と少量の水を入れて、使用してもよいでしょう。

保冷剤を使う時は、少し冷蔵庫で解凍してからのほうが、使いやすいです。

凍傷に十分気を付けて、必要に応じてタオルなどを介してください。

 

腰に熱感がなければ、少し温めたほうが、早く楽になることも。

蒸しタオルや、電子レンジで温める簡易ホットパックを試してみてください。

 

 

腰痛のお薬や湿布

お薬は、腰痛を検査・診断した整形外科医が、処方したものを内服しましょう。

 

一般的な腰痛の場合、病院では消炎鎮痛剤・筋緊張改善剤・血流改善薬・冷湿布などが処方されます。

激痛がある場合は、受傷後すみやかに、注射やお薬の治療を受けたほうが、早く楽になります。

 

安静で痛みが和らぐようなら、動けるようになってから、受診してもよいかも知れません。

もし、以前ご自身に処方された消炎鎮痛剤などがあれば、内服したほうが楽になるでしょう。

日を追って楽になる、軽度の腰痛なら、市販薬も検討してください。

 

腰痛の急性期は、冷湿布を貼ってください。消炎鎮痛と気化熱による冷却効果が期待できます。

痛みが軽くなってきたら、冷・温湿布どちらでも、貼って気持ち良いほうを使用しましょう。

かぶれに気を付けて、少し時間をあけて貼るようにしてください。

 

 

腰痛対処法:固定しましょう

動かして痛い腰痛には、固定が必要です。

 

急性腰痛は、筋肉が肉離れを起こしたり、関節を捻挫している場合が多いです。

無理に動かすと、傷口に負担がかかって、痛みが強くなります。

筋肉が引き伸ばされたり、関節がねじれないように、固定をしましょう。

 

腰痛用のコルセットの使用が、簡単で効果的です。

痛む箇所を中心に、しっかりと巻けば、かなり動きが楽になり、痛みが和らぐでしょう。

食事をとる時や、就寝など安静時には、コルセットは外してくださいね。

 

テーピングも、傷めた筋肉や関節を保護してくれます。

専門家に貼ってもらえれば一番ですが、ご自宅でも貼付可能ですよ。

伸縮テープは、ドラッグストアで販売されていますし、貼り方もネットで公開されています。

腰のテーピングは、さほど難しくないので、試してみてはいかがでしょう。

 

 

腰痛の時にやってはいけないこと

腰痛の炎症を、悪化させないようにしましょう。

 

痛いのを我慢して、無理に動いてはいけません。

痛みが増したり、治りが遅くなり、慢性化の原因となります。

 

注射やお薬で、一時的に痛みを感じなくなっても、動きすぎないでください。

薬効が切れた時に、より痛みが増してしまう場合があるからです。

 

また、受傷直後は、熱い風呂に長時間つからないようにしてください。

炎症が強い腰痛の場合、暖めた時に楽に感じても、後で痛みが強くなる場合が多いです。

アルコールも同様で、一時麻痺しますが、覚めた時には痛みが増しているでしょう。

 

自己流の腰痛体操も、控えてください。

医師の指示で、理学療法士が指導する運動療法は、もちろん有効です。

正しい診断に基づいた治療以外は、避けたほうが無難ですよ。

 

 

腰の痛みが和らいできたら……

症状が改善してきたら、なるべく早く体を動かすようにしましょう。

腰の痛みを感じる動作は避けますが、痛くない動作は積極的に行います。

 

過度の安静は、腰痛を長引かせ、慢性化させます。

筋肉が弱くなると、動くのが億劫になり、より筋力が低下する悪循環に陥ってしまいます。

どうか目標をもって、もとの生活や仕事に、徐々に戻していくように努めてください。

 

 

急にきた腰の痛みを和らげるために

 

急性腰痛の対処法をご紹介してきましたが、いかがでしたか。

正しく対処すれば、より早く腰の痛みが軽減するでしょう。

 

腰痛はとても身近な疾患ですが、症状によっては、歩行困難に陥ることもある、怖い疾患でもあります。

また、腫瘍や内臓性の腰痛などを鑑別できるのは、専門医だけです。

受傷後、不安に感じたら、迷わず整形外科医の診察を受けてくださいね。

 

 

 

蛇足

(近年、テレビの番組をはじめ、各種メディアには健康情報があふれています。

それだけ、健康に対する国民の関心が高いということでしょう。

どうか正しい情報に基づいて、適切な治療を受けるようにしてください。)

 

(Author:TAKUZOU)










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