複数人で仕事をする場合、各自が役割分担して作業します。
その際、例えば誰かが体調不良で急遽休んだりして、その人の担当内容がわからず、全体の仕事がストップする場合があります。
他にも、担当者が急に退職していなくなる場合も、同様のことが生じえます。
いずれにせよ、誰かがいなくなっただけで仕事が停滞してしまうと、顧客にも迷惑がかかる恐れがあり、自社にも不利益となります。
そこで、関係者がいなくなって仕事がストップし困ってしまう人に対して、それを避けるために、作業マニュアルを作成してうまく活用する3つの方法をご紹介します。
日々少し手間をかけるだけで、いざという時のリスクを防げるので、ぜひ実践してみてください。
1.最初にたたき台となる作業マニュアルを作成しておく
前述のように、誰かがいなくなったら急に仕事がストップするのでは、きわめて非効率でハイリスクです。
それを避けるためにも、作業内容を記したマニュアルを作成しておく必要があります。
そもそもそれがない職場では、最初にひと手間かけて、たたき台となる作業マニュアルを作成しましょう。
誰か専任の担当者を決めて、営業、総務、経理など、各仕事の関係者に話を聞き、作業の内容や流れを調べます。
それをふまえて、作業をフローチャートや図にしたりして、一目見てわかるようにしておきます。
またそれだけでなく、文章の形で説明書も作成して、具体的な手順もわかるようにします。
そうしてたたき台を作ったら、社内の共有フォルダを作成し、そこにデータの形で保存して、いつでも誰でも閲覧可能なようにしておきましょう。
もちろん、社外秘などは前提です。
このように作業マニュアルを作成し、自由に確認できるようにしておけば、担当者がいなくなってもそれを見ればいいので、安心して仕事を継続できます。
2.誰でも気づいたことを書き込んでバージョンアップを図っていく
上記のようにたたき台を作る際、「備考欄」や「気づきメモ」などのスペースも設けておきましょう。
そして、関係者が日々仕事をしていて、その仕事で気づいた問題点や効率化の方法などを書き込めるようにしておきます。
例えば、営業で提案書作成の仕事があった場合、必要な引用データが見つかりにくかったら、その点を書き込みます。
あるいは、顧客にインパクトを与えられる新たな書き方を発見したら、それも書き込んでおきます。
また、この作業マニュアルを読んでいて、これ自体に問題を感じることもあるはずなので、それも書き込んでおきましょう。
それにより、より使いやすい作業マニュアルになります。
例えば、「この説明文ではわかりにくくて、これを読んだだけでは現場ですぐに生かせない」「これはもっと簡潔にして、こちらのほうをより詳しくしてほしい」などです。
このように、自由に書き込めるようにしておくことで、作業マニュアルのバージョンアップを図れます。
その結果、いつ誰がいなくなっても、常に最新のやり方がわかるようになっていきます。
3.定期的に内容をわかりやすく整理し、情報共有していく
以上のように、作業マニュアルのバージョンアップの材料を日々得ておくことは大切です。
しかし、それらは多くの人がそれぞれ自由に書き込んだだけの段階で、まだ十分整理されてはいません。
そこで、作業マニュアル作成の専任担当者が、1日1回など定期的に中身をチェックして、わかりやすく整理していく必要があります。
その際、更新日時も明記して、いつの時点が最新なのかがわかるようにしましょう。
また、出来れば定期的に会議を開いて、職場のメンバー全員で顔を突き合わせて、作業マニュアルについて自由に意見を言い合うのもよいでしょう。
日々書き込みをするだけでは、スペースが限られていて言い足りないこともあるはずです。
それも含めて、問題点や効率化の方法などを話し合うことで、よりよい作業マニュアルを作成できます。
このように、こまめな内容整理と情報共有をしていくことで、職場全体で仕事のやり方を把握できます。
そうすれば、誰かが急にいなくなっても、仕事を円滑に進めていくことが、より一層しやすくなります。
作業マニュアルを生かして業務を標準化し、効率化を図る
担当者が欠けただけで仕事がストップしてしまうのは、非常に危険です。
それを避けるためにも、作業マニュアルを作成し、共有フォルダにデータで保存して、誰でもいつでも閲覧可能な状態にしておくべきです。
また、各仕事の問題点や効率化の方法、作業マニュアルの不備などについて、自由に書き込めるようにしておきましょう。
それが最新の作業マニュアルへのバージョンアップにつながっていきます。
さらに、そのまま放置しておくのでなく、専任担当者がこまめに内容整理をして、より分かりやすくする必要があります。
なお、定期的に会議を開き、対面で話し合って、作業マニュアルの整備をさらに進めていくことも大切です。
こうした点に注意して、作業マニュアルを作成し、業務の標準化と効率化を進めていきましょう。
そうすれば、「誰かが欠けても、これさえあれば最低限仕事は進められる」という状態になり、リスクを軽減できます。
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