何気なく遊んでいる『メダルゲーム』ですが、意外と奥が深かったりします。
あまり知られていない詳しい仕組みについてお話したいと思います。
メダルは『購入』ではなく『貸出』
お店に置いてあるのは『メダル貸し機』です。
つまり、購入したものではありません。
借りているだけのものを持って行ってしまうと、これは『窃盗』になってしまうのです。
メダルに関しても風営法が関わっていて、遊戯に使用するメダルを店外に持ち出させる行為(持って帰るなど)は法律違反になります。
『窃盗』と『風営法違反』という犯罪行為になってしまうということなんです。
お店に説明や案内の貼り紙はあるはずですが、定期的に店内放送を行って周知徹底しているという店舗は少ないと思います。
その代わりといっては何ですが、メダルを預けておく機械は必ず存在しています。
お客さんに犯罪になってしまうと説明してもピンとこないものなので「持って帰るのは重くて大変なので、どうぞ預けていってください」と案内しているところもあります。
お店としても処分されることを免れますし、お客さんにも迷惑をかけずに済むからです。
メダル貯金箱への登録や有効期限などちょっと面倒なところはありますが最初だけなので、お店のためだけでなく自分のためにも登録しておいていただけると助かります。
メダル機の種類
メダルの機械にはいくつか種類があります。大まかに分けると、小さなディスプレイとボタンだけが付いた子供向けの『ジャリメダ』、いわゆるコイン落とし『プッシャー』、競馬やビンゴなどメダルを賭けて遊ぶ『マスメダル』、アミューズメント仕様の『パチスロ』に大別できます。
中でもプッシャー機は大人気の機種で『海物語』や『スーパーマリオ』『ポケモン』に『モンスターハンター』など有名なタイトルのプッシャー機が最近大人気です。
払い出しの確率『ペイアウト率』
ペイアウト率というのは、入ったメダルの数に対してどのくらい払い出すかという当たり確率操作のようなものです。
この確率は機種によって違ったり、お店によっては一律で決まっている場合があります。
これは企業秘密なので店員さんに聞いても教えてはもらえません。
大体が80%以上で、95%の設定になっている機械も存在します。
エラーチェックやメンテナンスをする時にはペイアウトを100%にすることで必ず当たるようにして、当たりの時の挙動を確認したりします。
店員さんがうっかりペイアウト率を戻し忘れたりすると、大変なことになります。
メダルが増えやすい機械、減りやすい機械
メダルが増えやすい機械と減りやすい機械について解説します。
メダルが増えやすい機械
メダルが増えやすい機械といえばズバリ最新機種です。
稼働開始数日の機種であれば『NEW』POPが付いていると思います。
みんなに遊んでもらう必要があるのでペイアウト率が98%くらいだったり通常より高く設定されています。
ペイアウト率が高いとよく当たります。
よく当たると派手な音と演出で、周りの人も気になって覗きに来たりします。
やりたい!と思わせることでメダル投資を促す効果があり、賑わいます。
賑わっていると参加したくなる心理を上手く突いた設計です。
稼働直後のメダル機に遭遇することが出来れば所持メダルが大幅に増えます。
味を占めて毎日同じ機械で遊んでいると、気付けばメダルが減っています。
稼働開始から日が経つにつれてペイアウト率は下げられていくので、当たらなくなったと思ったら意地になってメダルを突っ込むよりは手を引いて気分転換に別の機械で遊ぶことをお勧めします。
メダルの減りが早い機械
当たりにくいわけじゃないのにメダルの減りが早い機械も存在します。
総合的に見るとメダル消費の多いゲームです。
特に派手な見た目とメダル投入の仕組みが面白くつい遊んでしまうせいで一瞬でメダルが消えるのは
『ガリレオファクトリー』です。
メダル投入口にはあまりお客さんの目に触れないメダル払い出しのために回るホッパーを使用していて、ハンドルを回すとフィールドに向けてメダルが山なりに飛んでいきます。
回すほどにどんどん出ていくので一瞬で無くなってしまうわけです。
ドル箱いっぱいのメダルも、小さなお子さん連れでガリレオに座ってしまったなら…目を離したすきに空っぽになっているかもしれません。
メダルで遊ぶパチンコの設定
ゲームセンターに置いてあるパチンコはアミューズメント仕様になっていて、通常のパチンコ屋さんでの設定とは違います。
大当たりの確率が1/399が通常設定であれば、アミューズメント仕様のパチンコは1/300くらいになっているはずです。
そんなに甘い設定になっているわけではないんです。
1メダル3玉などの設定で遊べる機械もありますし、100円で180玉などの設定になっている機械もあります。
古い機種であればメダルだけで遊べる場合も多いので、暇つぶしには最適かもしれません。
常連さんに当たらないとしょっちゅう言われるパチンコですが、確率の問題なので回さなければ当たりません。
当たらない日がたくさん続いたら、確率を守るために爆発的に当たる日が来るのです。
大量メダル保持者
たまに大量のメダルを持った人を見かけますが、どの機械でそんなに当たったのか気になる!という方は多いのではないでしょうか。
これはそもそも運良く当たったメダルなのか、というところが問題になってきます。
お金がある時に買っていたパターン
常連のお年寄りに多いパターンです。
年金が入る日を狙ってメダルの安売りをする店舗もあるくらい、お年寄りは毎日ゲームセンターにやってきます。
毎日お金を使わない為に、年金が入った日に決まった金額だけを使ってメダルを貯めておいて、そこからはお金を使わずにのんびり遊びます。
非常に賢いやり方です。
ジャックポットで当てたパターン
ラッキーなパターンです。
しかしこのパターンで大量メダルをゲットした人は、数回来店すれば使い切ってしまうでしょう。
その日のうちに使ってしまうこともあります。
たまに来た人がジャックポットを当てていくのはゲーセンあるあるで、常連さんからの愚痴を聞くことになります。
常連さんがジャックポットを当てたパターンであれば、その日は平和です。
裏技を見つけたパターン
これはゲーセン店員的には緊急事態です。
見慣れない人が最近よく大量のメダルを預けに来るなぁと感じた時にはスタッフ全員で調査しなければなりません。
機械のバグなのか設定ミスなのか、はたまた何か不正を働いているのかという注意が必要になってきます。
貸し出しているお店の資産と、お金を払って遊んでいる他のお客さんを守るためです。
どの機械で遊んでいるのか、いつからどのくらいのメダルをどのくらいのペースで預けているのか、機械の特定ができればペイアウト率の確認や設定のチェックを行います。
外国製のメダル機は電源のオンオフ毎に設定が戻るバグがあったりするので大変です。
他にも故意に機械を揺らしてチルトエラーを出すことで終わるはずだった確率変動を継続させたり、想像もつかない裏技があったりします。
そういう問題を解決していくのもゲームのように楽しんで出来る人は、ゲーセン店員さんに向いています。
まとめ
持って帰って遊べるわけではないメダルですが、こういった情報を知ることで少しは興味を持っていただけたのではないでしょうか。
100円1回のゲームに比べると長く遊べること、お金をたくさん使わずに遊べることがメダル機の良いところです。
欲を出すと物欲センサーのせいで当たらなく感じたり、イライラして機械を揺らしたり叩いたりすれば店員さんに叱られます。
ゲームセンターには『遊ぶため』に行っているので、気持ちに余裕を持って楽しんでくださいね。
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