「最近どうも気分がすぐれない…」「特別なことはしていないはずだけれど疲れやすい」など、もしかしてメンタルの不調かな?と心配になることもあるかと思います。
そのような時は、メンタル系の医療機関を頼ってみてほしいものです。
しかし、いざメンタル系の医療機関を探してみると
- たくさんあり過ぎてどこに行ったら良いのかわからない
- 自分に合うクリニックがかわからない
- 病院とクリニックどっちがいいのだろう?
- この症状で医療機関に行っても良いのだろうか
などなど不安な要素がたくさん出てくることもあるでしょう。
そして、メンタル系の医療機関がたくさんあることによって、どこに行ったら良いのか判断に迷うことは多いと思います。
そこで今回は、ご自身に合ったメンタル系医療機関の選び方を3つのポイントに分けて解説していきます。
メンタルの不調を抱えているけど、どのようなメンタル系の医療機関に行けば良いのか悩んでいる方は是非読んでみて下さい。
身体の不調は心療内科、心の不調は精神科
内科、外科など、〇〇科はたくさんの種類がありますが、メンタル系は大きく「心療内科」と「精神科」に分けることができます。
それぞれの科について、症状別に選ぶポイントがありますので、確認してみましょう。
心療内科について
心療内科で診てもらうことができるのは、「心身症」と言われる疾患です。
心身症とは、ストレスが原因となって身体的に生じている全ての症状のことをさしています。
たとえば、原因不明の心身の痛みや、原因不明の吐き気などがそれにあたります。
このように、ストレスや精神的な負荷から身体に支障をきたしている場合は、心療内科への受診をおすすめします。
精神科について
一方、精神科では、身体の症状というよりは文字通り精神的な症状をメインに扱います。
例えば、
- 落ち込み、イライラといった気分の変調
- 眠れない、眠り過ぎてしまうといった睡眠リズムの問題
- 突然パニックになってしまう
- やりたくないのに繰り返し必要のない行動や考えをしてしまう
- 誰かに狙われている(気がする)
など、さまざまな精神症状がその対象です。
このように、精神(気持ちや行動を含む)に支障をきたしている場合は、精神科への受診をおすすめします。
なんとか生活が成り立っているのなら『クリニック』、生活がつらいなら『病院』
『クリニック(診療所)』と『病院』の大きな違いは、入院病床があるかないかです。
ごく単純に考えれば、入院をする必要がなければ『クリニック』、入院をする必要がある場合には『病院』となります。
ただし、クリニックと病院は地域で密に連携していますので、極論を言えば『行きやすいところにまずは受診してみる』ということで良いでしょう。
クリニックに行った場合に入院が必要だと判断されれば病院を紹介してもらえるでしょうし、逆に病院に行った場合にクリニックの方が適切だと判断されればクリニックを紹介してもらえるはずです。
大々的に宣言されているわけではありませんが、同じ地域にある各種医療機関は
- 入院が長くなりそうならA病院
- 認知症はB病院
- 比較的重い病状の人はC病院
など、何となく役割が決まっています。
全ての人を同じレベルで見ることは難しいため、このように役割分担をして地域ぐるみで対応をしているのですね。
クリニックはどうかと言えば、病院よりも規模が小さい分、行きやすいことがメリットでしょう。
最近は見た目にもキレイなクリニックが増えてきていますし、メンタル系の医療機関ということを気にせず通いやすくなっています。
特定の疾患を想定しているなら専門機関がある医療機関、それ以外ならまずはどこでもOK
もし「これって、〇〇障害にあてはまのではないか?」と、あなたの中で多少なりとも心当たりがあるのであれば、専門外来をもつ医療機関を受診することをおすすめします。
近年注目されている発達障害、支援にかかり続けることが大切とされる依存症(アルコールなど)、誰しもリスクがある認知症などは、地域に1つは専門外来があるはずです。
また、都心など医療レベルが高いところに行けば統合失調症やトラウマなど、最前線の治療・研究設備が整った専門機関があります。
このように特定の疾患を疑っているのであれば専門外来のある医療機関へ、逆に特定の疾患にあたりがついておらず、メンタルの不調を感じている場合は『心療内科』『精神科』の区分からまずは選択してみるのが良いでしょう。
まとめ
心の不調を感じている人がメンタル系医療機関を選ぶポイントを3つご紹介しました。
最後にまとめてご紹介します。
メンタル系医療機関を選ぶポイント①
メンタル系の科は、ストレスによる身体症状に対応する「心療内科」と気持ちや行動といった心そのものの症状(精神症状)に対応する「精神科」があります。
身体の症状が強いなら心療内科へ、精神の症状が強いなら精神科へ行ってみるとよいでしょう。
メンタル系医療機関を選ぶポイント②
もしクリニックか病院かで悩んでいるのであれば、生活が成り立たないくらいつらいのなら『病院』、何とか生活は成り立っているのなら『クリニック』と覚えておいてください。
地域の医療機関は連携しあいながらあなたの状態改善のために役に立ってくれます。
そのため、まずは場所や時間的に通いやすいところに受診するということでもOKです。
メンタル系医療機関を選ぶポイント③
インターネットや書籍などで自分なりに調べて「〇〇障害かもしれない…」となんとなく思い当たることがあるのなら、専門外来がある医療機関を選択しましょう。
逆に特に思い当たることがなければ、とりあえずどこでもOKです。
まずは気軽な気持ちで足を運んでみるのもOK
今回ご紹介したポイントの他にも、女医がいるかどうか、臨床心理士はいるかどうか、デイケアがあるかどうか等々、選ぶポイントはいくつかありますが、今回は3つに絞って解説をしました。
メンタル系医療機関の場合、医療機関を転々とすることはおすすめできないことが少なくありません(ドクターショッピングと言います)。
しかし、医者や医療機関を選ぶのは患者であるあなたの権利です。
“まず行ってみて、もし合わなければ違うところを検討しよう”くらいの気楽な気持ちで足を運んでみてください。
行ってみたら心配する必要なかったという場合もありますし、早めに対応できた方が良いことも多いです。
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