子供たちにとって、楽しい夏休みももうすぐそこ、という時期になってまいりました。
夏の計画を立てる前に、ほとんどの学校で行われるのが、親と子と先生を交えての三者面談。
三者面談は何回経験しても緊張するものですが、特に子供が中学に上がって初めての三者面談となると、どんなことを話せばいいのか見当がつかないという方も多いでしょう。
この記事では、子供が中学生になって初めての三者面談を迎える方が、今後の子育てに役に立つ有意義な三者面談の場を持つための心構えや、具体的な質問の仕方、三者面談会で気をつけることなどについてお伝えします。
1.まずは先生からの話を聞く
子供は家での様子と学校での様子が違うということはよくあることです。
親の知らない学校での子供の様子を知ることができたり、子供の意外な一面を再確認することもあります。
まずは先生からのお話を聞く側になりましょう。
先生にもいろんなタイプがいて、当たり障りのないことしか話さない先生もいれば、少々きつい言葉遣いをする先生もいます。
「あの先生は頼りない」「あの先生はきつい」と言い出すときりがありませんし、そのように早々に判断を下してしまうと、以後先生の言葉が親子ともども響かなくなってしまう恐れがあります。
どんなタイプの先生でも、それぞれを個性と捉え、まずは冷静に話を伺うようにするとよいでしょう。
2.質問や困っていることがあれば、あらかじめ考えておき何でも話す
ひととおり先生から話を聞いたら、気になること、悩みがあれば迷わずこちらから相談してみましょう。
中でも、子供の成績のことや友人関係は特に気になるものです。
毎日生徒達を見ていても、先生にも気づかないことはあります。
「先生は何でも知っているはず」という思い込みはトラブルを生みますので過度な期待は禁物ですが、遠慮することなくどんどん質問や相談をしてみましょう。
また、このように積極的に質問や相談をして親が子供に関心を持っている姿勢を子供に見せることで、子供に、親が常に見ていてくれる、守っていてくれるという安心感を与えることができます。
子供が道を外しそうになっても、こういった姿勢を子供に見せておくことで正しい軌道に戻す手助けになるでしょう。
放置された子供は元の軌道に再び戻るのが難しくなります。
ただし、三者面談会は時間が限られているので、同席している子供にあまり聞かれたくない場合や、いじめなど深刻な問題で悩んでいる場合は、別の機会を設けてもらって、懇談会とは違う場で相談するとよいでしょう。
3.成績表はちゃんとその場で目を通して、その場で質問
中学校の三者面談の場では、その学期の成績表が手渡されることが多いです。
家に帰ってから、「なぜ英語に2が付いているんだろう。納得いかない」ということがないように、必ず一通りその場で目を通し、子供にも目を通させ、確認をしましょう。
中学は各教科担任が成績を付けますが、あまりに低い評価が付いている場合は、担任が教科担任から経緯を聞いていることが多いので、その場で質問すれば担任から説明してもらえます。
逆に良い成績の部分についても話題にしてみると良いでしょう。
良い成績の教科ではどんなところが良かったかなど、子供の良い部分にも注目してあげて下さい。
4.注文・苦情に終始しない
日頃子供から「あの先生は宿題が多すぎる」「あの先生は贔屓する」「ちゃんと掃除をやっていたのに、やっていないと言って叱られた」などの話を聞くことも少なくないでしょう。
子供の話だけを聞いていると、「なんだ、そんな先生なの」とがっかりしたり、子供と一緒になってプンプン怒ってしまったり・・なんてこともあるのではないでしょうか。
でもちょっと待ってください。
「宿題が多すぎるので、減らしていただけませんか」「もっと子供たちを平等に扱ってください」「子供はちゃんと掃除したと言ってますよ」などとそのままそれを三者面談の場で先生に伝えるのはあまりオススメしません。
『教師VS親子』という構図になってしまうことが、子供を上手に導く観点で一番まずいことです。
日頃の不満があれば、まずは質問形式で話題に誘導するようにしましょう。
例えば、「掃除をやっているのに、やっていないと叱られたというのですが、本当に真面目にやっているんでしょうか?」というように、大人側に立って客観的意見を求めます。
教育とは、「親と教師が協力して、同じ目線で、子供をよりよい方向に導く」ことです。
どうしても先生に対して納得いかない部分がある場合は子供がいない別の機会に話をする方が良いでしょう。
5.家に帰ってから三者面談について必ずフォローする
三者面談が終わって帰宅後、家で三者面談で話した内容を子供といっしょに振り返りましょう。
そこでは必ず、何かひとつでも褒めるようにしてあげてください。
「数学は良くなかったけれど、英語に期待できるね」
「あなたはみんなと協力できるところがとても素晴らしいと先生もおっしゃってたね」
など。
逆にNGなのは、「あなたはどうしてこんな成績なの」「恥ずかしいわ」「もっと勉強しなさい」などの言葉です。
親が感情的になって暴言を吐いても、子供が良くなるわけではありません。
夏休みに1学期の復習ができて、2学期につなげられるように、夏休みの計画をいっしょに立てるのもよいでしょう。
具体的な学習指導ができない場合は、担任の先生に相談して具体的な指示を仰ぐのもオススメです。
まとめ
三者面談では、自分ががんばってあれこれ話さなくても、先生のお話を聞くという姿勢で臨まれると、気持ちも楽になり、子供の学校での様子もよく知ることができて、よりよいものにすることができます。
そして、もしも困っていることがあったら、「苦情」「抗議」ではなく「質問」「相談」という形でお話をされるとよいでしょう。
そしてこれからのお子さんの学校生活が少しでも有意義なものになるよう、三者面談で得た内容を家で再びお子さんと共有し、話し合い、次に生かしていくと良いでしょう。
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