織田家のマスコット的存在?愛されキャラ『森蘭丸』に学ぶ処世術







織田信長の寵愛を受け、織田家のマスコットキャラクターであった美少年の森蘭丸。

眉目秀麗で秀才だった彼は織田信長の手足としてよく働きました。

織田家中の中でもアイドル的存在だった森蘭丸はなぜか敵味方に関係なく、誰からも愛される人でした。

本記事では織田家のマスコット、森蘭丸についてご紹介します。

 

織田家のマスコット 森蘭丸

 

森蘭丸は槍の名手、森可成の次男として誕生し、鬼の長可と恐れられた兄とともに織田信長に仕えた人物です。

父と兄は双方武勇に優れた猛将でしたが、蘭丸はどちらかというとお米や軍事費の計算、外交の使者など事務的な面で功績のある秀才で、織田信長は元服前から小姓として仕えさせて寵愛した家臣です。

 

森蘭丸は美少年として知られる人物ですが、敵味方に関係なく誰からも愛されるキャラクターだったようで、その様子は球団や都道府県をPRするマスコットキャラクターさながらでした。

そんな愛されキャラの森蘭丸にもそれなりの苦悩がありました。

 

敵情視察のスパイも引き受けていた

 

森蘭丸は織田信長の手足として働いた人物でその仕事は身の周りの世話だけでなく、信用のおける役職であるがゆえに大金を任されたり、敵情視察の任務を仰せつかることもありました。

 

今からご紹介するエピソードは上杉方のスパイとして森蘭丸が派遣されたときのエピソードです。

 

ある日、森蘭丸は上杉方の情勢を調べるべく、越後に潜入していました。

ところがまさかの出来事で、上杉謙信へ仕官する前にその道中で捕縛されてしまいます。

類まれなる美少年であることが災いして、越後に潜入して速攻スパイであることがバレてしまったのでした。

その身柄は上杉家当主の謙信のもとへ護送されました。

護送されてすぐに上杉謙信と面会した森蘭丸に思いがけない奇跡が起こります。

「この子可愛いじゃないか」ということで、なぜか上杉謙信から手厚い歓迎を受けるに至り、宴会にまで招かれることになったのです。

お酒を飲んですっかり気をよくした上杉謙信は「うちに養子においで」と言うほど、森蘭丸のことをいたく気に入ってしまいました。

そして、通常であれば殺されてしまうところをお咎めなしで織田家に帰されることとなりました。

そして、そのことを織田信長に事情説明するとまたまた奇跡が起こります。

通常スパイ行為に失敗した間者は、敵の領土内で殺害されるか帰れたとしても口封じのために殺害されるか自刃を申し付けられるのですが、織田信長は「うぬ(お前)が可愛いから、謙信公も気に入ったのだろう」と何の処分もありませんでした。

 

信長の発言を実現するために

 

森蘭丸は織田信長の顔を立てようとするがゆえに、めちゃくちゃわかりやすい演技までやってのけました。

 

ある日、たくさんの荷物を持っていた森蘭丸が廊下を歩いていると織田信長が前から歩いてきました。

織田信長がふざけて「これこれ、そんなにたくさん物を持って歩いていると転んじゃうぞ」と茶化すと、「あっ」と短く叫んで蘭丸は転びました。

そして「お館様の言う通りになってしまいました」と言ってヘラヘラしていると織田信長も「だから言ったじゃないかー気をつけろよ」と言ってその場をあとにしました。

 

その様子を見ていた同僚が蘭丸を茶化しに絡んできました。

すると蘭丸は

「あれはわざとだ。お館様がそう言ったら、やらねばならぬ。さすれば周りもお館様は何でもお見通しだとお館様を崇めるようになるだろう」

と言いました。

 

信長の気持ちをおもんぱかってそのような行動をしたのでした。

森蘭丸の織田信長に対する気遣いは相当なものだったことが分かります。

彼が寵愛を受けたのはこのような部分が大きいのではないでしょうか。

おもんぱかるとは
忖度(そんたく)とほぼ同じような意味であるが、他人のことを思いやって言動を行うこと。

 

ある日、織田信長は「隣の座敷の障子を閉め忘れたから閉めてきてくれ」と蘭丸に頼みました。

蘭丸が隣の間に行ってみると障子は閉まった状態でした。

森蘭丸は障子のひとつをわざと開けて、「ピシャリ」と音がなるほど、必要以上に強めに閉めました。

そのうえで、障子を閉めてきた旨を伝えると、織田信長はなぜ障子を閉める音がしたのかを訪ねました。

 

実を言うと、織田信長は隣の部屋の障子が閉まっていることを知っていたからです。

蘭丸は正直になぜわざと音を立てたのかその理由を答えました。

「もし障子が閉まっていたとあっては、お館様がそのようなささいなことも忘れてしまうと思われかねない。そのため、あえて音を立てて障子の閉まる音を周囲に聞かせました」

とこのように述べました。

 

まとめ

 

森蘭丸は美少年というビジュアル的な要素だけでなく、上司にいかに可愛がられるかその技を極めた人物でもありました。

織田信長の意図をくみ取り常にやってほしいと思うことを口にする前にやっておく。

それが森蘭丸なりの乱世の世渡りの仕方です。

 

彼には戦に出て目覚ましい功績があるという戦国武将にありがちな功績はありません。

というよりも彼なりにそうすることのできる能力が自分にはないと判断したのでしょう。

蘭丸は上司の心を鷲掴みにするのが大変うまい人物であったと言えます。










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