山登りで一番怖いのは道迷い 山登り初心者が気を付けることVol.4







2016年度の山岳遭難は2508件で、数字が記録されている1961年以降では最も多い遭難件数でした。

遭難の態様は1位が道迷いで、全体の39.5%、2位は滑落の16.5%です。

つまり、圧倒的に道迷いによる事故が多いことを物語っています。

そこで、道迷いを防ぐためのノウハウを解説してみました。

 

 

山の中にはさまざまな道がある

登山道は遊歩道ではありません。山で生活する人が利用する道、山に存在するさまざまなものに接するための道でもあります。

さまざまな人がさまざまな目的で山に入るのです。

 

送電用の鉄塔を保守点検する人も山に入ります。

中腹~山頂に神社があればお参りに行く人もいます。

山菜採り、林業の従事者も山に入ります。

 

この傾向は低い山ほど多く、その結果、多くのルートが存在します。

踏み跡すべてが山頂に到るわけではないのです。

そのため、登山者はそれを見分けなければなりません。

標識があればそれを頼りにできるでしょう。(100%ではありませんが)

通りかかった人がいれば尋ねることもできます。

しかし、他の登山者がいないことも、標識がないことも珍しくありません。その場合は自分で判断しなければいけないのです。

 

おおむね、登山用のルートが一番広く、踏み跡もしっかりしているものですが、例外も多々あります。

山の中には迷いやすいルートが少なくないと思ってください。

 

道に迷わない為に、まずは先輩に連れていってもらいましょう

人気が高く、平日でも登山者が多いところなら問題はありません。

下界と同じように尋ねることができるからです。

しかし、そんな山はまれだと思っていいでしょう。

たとえ、登山者に出会ったとしても、自分が向かいたい方向を知らなければ頼りにはできません。

そこで、初めての山に登る場合はそこに詳しい先輩と同行するというのが鉄則です。

それなら道迷いの心配は99%ありません。

 

このとき、単に山歩きを楽しむだけというのはもったいない話です。

ルートの心配をしなくていいのなら、自分がどの位置にいてこれからどの方向に向かうかということを地図、またはGPSで確認しておきましょう。それをやっておけば、早い機会に自分ひとりでも迷わずに登れるようになるからです。

分岐点は写真で記録しておけばわかりやすくなります。

 

GPSはスマホの無料アプリにもあり、ずいぶん親しみやすくなりました。過信するのは禁物ですが、ぜひ利用してみてください。

適当な先輩がいない場合は、アウトドアショップなどが開催する山登りツアーに参加してもいいでしょう。

とにかく、最初は詳しい人に引率してもらうのが一番です。

 

 

道迷いを防ぐ基本は自分の位置を何度も確認すること

自分の周囲に山登りが好きな人がいると、しばしばその人と同行するパターンが多いと思います。

ここでは、その山に詳しい友人をAさんとしておきましょう。

 

◯月◯日にそのAさんと山に行く予定を立てていましたが、急にAさんが行けなくなりました。

そのとき、「あなたはもう三回も登っているから一人でも大丈夫でしょう」といわれ、初めての単独登山に挑戦することになりました。

 

さて、あなたならどんな準備をしますか?

地図にルートをしっかりと記入していればそれを持参しましょう。

ログ(軌跡)が残るGPSを持っていれば、前回のルートを確認しながら慎重に進んでいきます。

緊張しつつ何度も何度も確認している限り、よほど間違えやすいルートでなければ道迷いが発生する確率は低いといっていいでしょう。

 

そう、ルートと自分の位置をたびたび確認していれば道迷いするケースは少ないのです。

道迷いするのはそれを怠った場合です。

 

なぜルートの確認作業を怠るのでしょう?

前章で「何度も確認している限り道迷いが発生する確率は低い」と書きました。

では、どうして「何度も確認」しないのでしょう?

 

一番大きな理由は迷っていることに気づかないからです。

気づかないままである程度進んでしまい、気づいたときは自分がどこにいるかわからなくなっているのです。

 

ルートを間違える原因でよくあるのは分岐点を見落とすというケースです。ほかのことに気を取られていたとか、目安にしていたものが消滅していたとか、それなりの理由はあります。

踏み跡がまっすぐ続いていたのでそのまま進んだら、登山道は途中で右、または左に曲がっていたという場合もあります。

 

さらに、間違ったことに気づいても登山者はなかなか引き返そうとしません。

理由は、せっかく登ってきたのだからそれを無駄にしたくないという気持ちが強いからです。

 

平地ならすぐに引き返せても、山ならこの点は大きなネックとなります。

その結果、もう少し様子を見ようと半ば期待しながら先に進み、そして完全に登山道を見失ってしまうのです。

 

 

道迷いの予防線!紛らわしい分岐点には目印をつけておこう

さて、どちらだろうと迷う分岐点もあります。

どちらの踏み跡も同じような状況で、もちろん標識もなく、登山者にはおなじみの赤テープもないというケースです。

赤テープ

 

最終的には自分で決めて前に進むしかありません。しかし、間違える可能性もあります。

そんなときは、ここまで戻ることを考えておく必要があります。

これは違ったと気づいた時点ですぐUターンするわけですが、注意しないといけないのはその分岐点を明確にしておくことです。

 

往々にして、上りと下りとでは印象が異なる場合がよくあります。

わかりやすい目印があればそれほど苦労はしませんが、それがないときは自分で作るしかしありません。

といって、自然保護の観点から、枝を折ったり樹木に傷をつけるのは感心しません。

 

そこでお勧めしたいのがケルンです。うずたかく積み上げる必要はありません。

小石を3〜5個積み上げるだけでいいのです。これなら山を傷つけることはありません。

ケルン

 

まとめ

冒頭で報告したように、道迷いは遭難の中では最も多い態様です。

身近なところに存在する大きな危険といっていいでしょう。

それだけに山登りを決して甘く見ることなく、慎重に対処してほしいと思います。

次回記事:山登り初心者が気を付けることVol.5 道迷いしたら決して沢を下らない












<script>

よろしければシェアお願いします!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です