彗星のように駆け抜けた若き天才ボカロP・Orangestar(オレンジスター)を紹介







ボーカロイドで作曲活動を行う「ボカロP」。

その世界で若き天才として注目を集め続け、高校生でメジャーデビューを果たすなど数々の結果を残したのが「Orangestar」です。

彼がどんな音楽を生んできたのか、その魅力や経歴に迫っていきます。

 

Orangestarとは

高校生でメジャーデビューを果たしたボカロP

Orangestar(オレンジスター)は、ボカロPとして若い世代を中心に人気のクリエイターです。

曲の投稿を始めた時にはまだ高校1年生だったという彼は、キャッチーなメロディと切ない歌詞を併せ持った楽曲の数々で人気を集めていきました。

 

曲の投稿を始めてから2年後の2015年、当時まだ高校生だった彼は全国流通盤のCDをリリースし、メジャーデビューを果たしました。

活動名義の「Orangestar」は、「オレンジスター=蜜柑星=未完成」とかかっていて、10代ならではの未熟で未完成な心情を鮮やかに切なく描く世界観が最大の魅力です。

 

Orangestarの代表曲を紹介

 

イヤホンと蝉時雨

 

「イヤホンと蝉時雨」は、ニコニコ動画で自身初の10万再生を達成した、Orangestarの出世作といえる曲です。

 

蝉の声から始まるこの曲は、とにかく「夏」を感じさせてくれます。

子どもの頃の夏休みが思い出されるような、肌を焼く湿度の高い空気感まで伝わってくるかのような曲です。

 

キャッチーさとノスタルジックな世界観を持ったOrangestarのキャラクターを決定づけた名曲です。

 

アスノヨゾラ哨戒班

 

「アスノヨゾラ哨戒班」は、Orangestarの中でも最大のヒット曲です。

静かに淡々と始まる歌い出しから徐々に盛り上がり、サビで一気に突き抜ける展開は、聴いていて感情が高ぶります。

 

イラストレーターのM.Bさんによる、曲の世界観を鮮やかに描き出した動画イラストにも注目です。

徐々に夜が明けて焼けるような日の光が上っていく展開は、曲の盛り上がりをさらに後押ししています。

動画の後半に表れるある仕掛けにも注目です。

 

思春期の葛藤をリアルに描いた歌詞と緩急のついたメロディが完璧に絡み合った、ボーカロイド音楽の歴史に残る屈指の名曲です。

 

 

Alice in 冷凍庫

 

「Alice in 冷凍庫」は、そのタイトル通りヒヤッとした空気が伝わってくるような曲です。

 

曲のアレンジは徹底してシンプルになっていて、ほとんどピアノとベース、ドラムのサウンドだけでサウンドが構成されています。そこにときおり流れるシンセサイザーの音は、まるで冷気が耳を撫でていくようにアクセントとして印象的に響きます。

 

サビで超高音まで上がるボーカロイドIAの歌声は、人間には真似できないボカロならではの表現で楽曲の冷たさを際立たせます。

まるで本当に冷凍庫の中にいるような涼しい世界観のこの曲は、聴いているだけで体感温度が下がります。夏にこそ聴きたくなる曲です。

 

心象蜃気楼

https://www.youtube.com/watch?v=hZV_DxNUudw

 

「心象蜃気楼」は、Orangetarにとって初の試みとなる、ボーカロイドではなく人間ボーカルで製作された曲です。

 

歌唱を務めたのはニコニコ動画などインターネットを中心に活動している「めありー」で、多数のクリエイターから楽曲提供を受けてCDをメジャーリリースするほどの人気歌い手です。

Orangestarの個性でもある疾走感のある涼しげな楽曲は、ハスキーさと透明感を併せ持っためありーの歌声とマッチして突き抜けるような爽やかさを演出しています。

 

SEGAのゲーム「CHUNITHM」への提供曲として書き下ろされたこの曲は、普段のOrangestarの曲と比べるとどこかポップな雰囲気があります。

 

Orangestarのクリエイターとしての新しい一面が垣間見えた重要な一曲です。

 

 

最新曲「快晴」を投稿後に活動休止

 

若手ボカロPとして圧倒的な支持を集めているOrangestarですが、2017年の8月に突然の活動休止を発表しました。

人気が絶頂を迎えているこの時期での活動休止発表に、ボカロ音楽界では大きな衝撃と動揺が走りました。

 

Orangestarが最後に投稿した曲「快晴」は、今までの彼の集大成ともいえる爽快感溢れるポップロックです。

 

 

夏休みの終わる8月末に投稿されたこの曲は、終わってしまった夏を振り返って懐かしみながらも前に歩き出す光景が歌われる前向きなメッセージソングです。

その歌詞には10代という彼の人生の「夏休み」の終わりも描かれているように感じられます。

 

歌詞中で呟かれる「いつか君と また笑えますように」という言葉には、今まで自分を応援してくれたファンへの感謝と別れ、そして再会を約束する意味が込められているように思えます。

 

まとめ

 

「蜜柑『星』」という名前の通りまるで彗星のようにボカロ界に登場し、駆け抜けていったOrangestar。

歌詞が描く風景の空気や温度までもが伝わってくる彼の曲は、多くの人の感情を揺さぶっていきました。

 

今は活動を休止していますが、また音楽界に戻ってきてくることを多くのファンが期待して待ち焦がれています。そして、Orangestar自身もまたいつか帰ってくると思わせるような言葉を残していきました。

活動休止を終えたとき、20代になった彼がどんな音楽を作り、そこにはどんな変化が表れているのか。

今から楽しみですね。










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