私はアメリカに移住してから動物好きの性格を生かしたいと思い、ペットシッターをサイドビジネスとして始めました。
一言でペットシッターといっても実は奥深いお仕事なのです。
今回は、私のペットシッター歴7年のうちでのユニークなお話しを元に、ペットシッターを頼むメリットなどもご紹介していきます。
ペットシッターとはどんな仕事?
ペットシッターとは、簡単に言うとオーナーが旅行や長時間の仕事中などの時に、留守番をさせているペットのお世話をする仕事です。
犬や猫はもちろん私が住むテキサス州では、時には馬、金魚、鳥などのお世話もします。
最初にオーナーが旅行に行く数日前に、ペットシッターとペットを逢わせてお互いに気が合うかどうかをみます。
ペットもペットシッターも大丈夫!と分かれば、そこから交渉が始まります。
一日に何回来て欲しいのか、エサがどこにあってどれくらい与えれば良いのか、散歩や遊びタイムも頼むのかなどです。
それではあなたのペットにとって、オーナーが留守中にペットシッターに来てもらうメリットが何なのかをご紹介していきます。
ペットシッターを頼むメリットとは?
ペットにストレスがかからない
1番のメリットはあなたの可愛いペットにストレスがかからないことです!これに尽きます。
例えばオーナーが旅行に行くとして、ペットをペットホテルなどに預けるとします。
もちろん高級で設備の揃った贅沢なペットホテルもありますが、ペットにとって、自分の家がやはり一番落ち着きます。
ペットホテルは他にもたくさんのペットがいるためほとんどの時間、ペットをケージに入れておきます。
一日に数回出してあげるとしても、長期間ケージにいるのはとても窮屈で退屈なものです。
いつも自分が寝るベッドやオーナーの臭いが残る家で過ごす事が、ペットには一番ストレスがかからないのです。
ペットシッターはハートがある
ペットシッターになった人は、心の底から動物が大好きです。
ペットホテルのようなビジネスだと例えばオーナーが、「一日一度は遊んでやってください。」とか「お薬を何時にあげてください。」など頼むと別料金がかかります。
もちろんペットシッターもビジネスとしてやっていますが、遊んだりお薬を与えたりするのは普通のお世話の一環なのです。
衛生面の心配がない
ペットホテルなどには、他のペットもたくさん泊まります。
中には皮膚病がうつって帰ってきたり、病気をもらったなんてケースも耳にします。
衛生面に気を付けているペットホテルも沢山ありますが、他のペットと関わることのないペットシッターの方が安心できます。
信頼できるペットシッターを選ぶことが重要!
例えば室内犬の世話ならばペットシッターは、オーナーが留守の間にあなたの家に入ってくるわけです。
そのためにはペットシッターが、家の鍵を借りるという事になります。ペットシッターのバックグラウンドを良くチェックして、本当に信頼できる人なのか調べてから頼むようにしましょう。
それではペットシッターが単に留守中のペットの世話をする人ではない、というケースを私の体験からお話ししていきます。
外犬「シュガー」のケース
この子は推定3歳のハスキーで外で飼われています。地元のシェルターから保護された女の子です。
オーナーがバハマ旅行に行った1週間の間、毎日お庭にお邪魔してエサをやり、水を変えていました。
ブラッシングやお遊びもやっていました。
ある日いつものようにお庭に行ったら、裏庭側の大きな窓が開いていてカーテンがユラユラしているのが見えたのです。
おかしいと思い家の中を覗くと、めちゃくちゃに荒らされていたのです。
空き巣です。私はすぐに警察に電話して調査される間、その家にいました。
空き巣が入ってからあまり時間が経っていなかったため、その空き巣が近所の他の家に忍び込もうとしていたのを逮捕されました。
外犬「バディ」のケース
この子も地元のシェルターからの保護犬で、推定10歳のラブラドール。同じく外で飼われています。
オーナーが仕事の関係で出張旅行に五日間行かれている間に、毎日お庭にお邪魔してお世話をしていました。
この子はもうお年寄りなのに、ボールで遊ぶのが大好き。エサを食べた後は、ひとしきり遊びます。
夏は暑いので子供用のプールがこの子のために置かれていて、毎日水を変えて冷たい新鮮な水にしてあげます。
ある日私がいつものように遊んでいると、バディがゴロンと寝そべってお腹を見せてきたので、お腹のマッサージをしてあげていたら、ちょっと違和感があったのです。
脇腹のところに何か手に当たる小さいコブがあるので、念のためそれを携帯で写真に撮ってオーナーに送りました。
オーナーから「大した事ないと思うけど、一応病院に連れて行ってくれる?」と頼まれたので、バディ行きつけの病院に連れて行きました。
2.3時間待たされたでしょうか。
獣医が出てきて、「お腹のコブはガンの可能性が高いから、オーナーと話し合うので今日はバディ連れて帰って良いよ。」と言われバディを家に連れて帰りました。
あとでオーナーから連絡があり、バディのコブはやはりガンだったとの事。
そのガンはお腹の中に広がっていたので、3kgものガン組織を摘出する大手術を受けたのです。
長いリカバリーを乗り越え、バディは今でも元気に過ごしています。
室内犬「セイディ」のケース
この子はカリフォルニアのシェルターで保護された9歳のチワワで、女の子です。
この子の場合は私の家でお世話をして欲しいというオーナーのたっての願いで、オーナーが脳腫瘍の難しい手術を受ける間、そしてリカバリーの間の2ヶ月間をうちで預かりました。
私の日頃のペットシッターとしての仕事をとても気に入ってくださっていて、家族もお友達もいないたった1人のオーナーが手術前に書いた
「自分にもしもの事があったら、ペットシッターにセイディを養子にもらってもらいたい。」
という遺言までもらったのです。もちろんお受けして、安心して手術を受けてくるように伝えました。
そのオーナーの手術は大成功しリカバリーも無事に終え、またセイディとの暮らしを楽しんでいらっしゃいます。
まとめ
おわかりいただけたでしょうか。
ペットシッターと一言でいっても、実はオーナーとの人生とも深く関わる大事なお仕事なのです。
私はうちのワンちゃんたちを残して旅行に行く事はありませんが、もしそんな事があるならばペットホテルよりも、信頼のおけるペットシッターに頼むでしょう。
あなたの大事なペットです。
留守中もあなたが安心して過ごせるように、自分の家族のようにお世話をしてくれるペットシッターに出逢える事を願っています。
コメントを残す