仕事について部下が上司に報告する際、報告書を作成することが多々あります。
その際、「何を言っているのかわからない!もっとわかりやすい報告書にしろ!」などと言って、怒られることがあるでしょう。
そうしたわかりにくい報告書を作成していると、上司の意思決定や指示に支障が出ますし、部下も書き直しを命じられて時間と労力の無駄になります。
その結果、業務が滞って会社全体の効率性や生産性も低下してしまいます。
そうならないように、報告書を上手く書けず上司から怒られがちな部下に向けて、この記事では、わかりやすい報告書を作成して上司を納得させるための4つの方法をご紹介しましょう。
書く前に少し意識するだけで、わかりやすさがだいぶ異なってきますので、これらの方法をぜひ実践してみて下さい。
1.頻繁に書く報告書は、フォーマットを統一しておく
報告書は、部下が日々の仕事で上司に報告すべき内容をまとめた書類を言います。
業務や研修、研究開発やクレーム処理など、様々なことについて報告書を作成することがよくあります。
その中で、業務日報などのように頻繁に書くものもあります。
それについて、毎日ゼロから自由な構成で書く方法では非効率です。
部下もその都度構成を考えなければならず、上司も常に変わった構成で読まされ、お互い面倒です。
そこで、高頻度で書く報告書は特に、わかりやすいようにフォーマットを統一しておき、それに則って作成する方法にしましょう。
用紙の大きさ、レイアウト、構成、盛り込むべき内容、書く順序などを決めておくのです。
そうすれば、それらについて悩む必要がなくなり、毎回の報告内容の記載に専念出来、上司も読みやすくなります。
そうして、お互いにとってわかりやすい報告書ができるのです。
2.概要から詳細へと、徐々に詳しく説明していく

報告書を作成する時に、いきなり詳しい内容から説明していく部下がいます。
例えば、営業報告書を書く際に、顧客に何をどういう方法で提案して、顧客がどう反応したかについて、最初から細かく書くといったケースです。
しかし、読み手の上司からすると、突然詳細な内容を述べられても、何が何だか訳がわからず、頭にすっと入っては来ません。
特に上司は複数の仕事を抱えていて忙しいので、余計なことで煩わされるのは困ります。
そこで、わかりやすい構成を意識し、まず概要を述べ、そこから徐々に詳細に説明していく方法にしましょう。
営業報告書なら、「A社への新商品〇〇提案の件」などと案件名をまず示し、提案内容と先方の反応を簡潔に述べます。
そのように概要を伝えたうえで、そのポイントについてより詳しく説明していきましょう。
そういう方法にすればわかりやすい流れになり、上司も短時間で知りたいことをすぐに把握出来、内容も頭に入って来やすくなります。
3.事実関係と自分の主観をはっきり分ける
報告書の中には、事実と主観が混在していて、その区別がわかりづらいものがあります。
例えば、「先方の〇〇課長はこの方法で了承したと思う」という場合、事実として了承したのか、部下がそう思っただけか、はっきりしません。
これでは、上司も正確な情報を得られず、この案件をさらに進めてよいのか判断しかねます。
そこで、部下に〇〇課長への再確認、報告書の書き直しを命じることになり、余計な時間と労力を使ってしまいます。
わかりやすい報告書にするためには、どこまでが事実でどこからが主観か、はっきり分けるべきです。
例えば「〇〇課長はこの方法で了承した」という事実を示し、それをふまえて「さらに提案を進めたい」といった意見を述べます。
特に大事なのは、判断材料となる事実なので、これを主観と分けて明確に示すことが、わかりやすい内容にするためにも大切です。
4.一読してすぐわかる文章にし、余計に考えさせないようにする
部下が報告書を書き慣れていなかったり、性格的に配慮が足りなかったりすると、非常に読みづらい書き方をしがちです。
例えば、一文が長すぎる、わかりにくい表現方法を使う、聞きなれない専門用語を使うなどです。
いくらわかりやすい構成で、ポイントを押さえた内容でも、こうした表現や表記に問題があると、上司も読みづらくて報告書を読む気がなくなってしまいます。
忙しい上司の立場に立って、一読してわかりやすい文章を書くように心がけましょう。
一文は適度な長さにし、平易な表現方法を使い、いちいち調べなくてもわかる用語を用いるなどして、余計に考えなくて済むようにすべきです。
作成した後に、時間を置いて読み手の立場になって読み返してみて、すっと頭に入る文章かどうか確認しましょう。
上司の立場に立ち、わかりやすい構成と内容、表現表記の報告書にする

頻繁に作成する報告書は、フォーマットを統一しておき、それに沿って作成した方が、構成などを逐一考える手間が省け、上司も毎回読みやすくなります。
また、概要から詳細へと、徐々に詳しく説明していく方法にすれば、上司も頭に入って来やすくなり、わかりやすいでしょう。
さらに、どこまでが事実でどこからが主観なのか、はっきり分ける必要があり、特に判断のもとになる事実を明示すべきです。
そして、一読してわかりやすい文章にして、上司に余計な労力を使わせないことも忘れてはなりません。
「書くべきことさえ書いてあればいい」などと思い込み、レイアウトや構成、表現や表記の方法などへの配慮に欠けると、読むだけで無駄な時間と労力がかかってしまいます。
そうした非効率さをなくすためにも、上司の立場に立ってわかりやすい報告書を作成しましょう。
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