こんにちは。ボードゲーム愛好歴20年のシグルンです。
今回ご紹介するのは『リワールド』です。
”ドイツゲーム・デザイナーの師”と言われるヴォルフガング・クラマーとミヒャエル・キースリングのコンビがお届けする2017年発表のゲームで、この2名の黄金コンビは1999年に『ティカル』で、2000年に『トーレス』でドイツ年間ゲーム大賞を取ったコンビでもあります。
ティカルについてはこちらの記事へ
トーレスについてはこちらの記事へ
他にも『炭鉱賛歌』や『アブルクセン』など数多くの作品がドイツ年間ゲーム大賞ノミネートを果たしています。
ゲームの世界観
”~ついにエキソフォックス5は惑星エウリュビアの分析を完了し、この星が”リワールド計画”にとって最適であることが確認された。
もはやただ待っていることなどできない。
時間は残り少ないのだ!
提督、君の任務は、君の後に続く移民船団が居住可能な惑星に到達できるように、このエウリュビアの環境を整えることにある。~”
ゲームの概要・ジャンル
生命の維持に適した「ゴルディロックスゾーン(生命居住可能領域)」であるエウリュビアという惑星に移り住む為に準備し、コロニーを構築します。
2つの章に分かれてゲームを展開する独特なプレイ感のある宇宙開発競争ゲームです。
ゲームの準備と遊び方
ゲームで使用する内容物は大まかに分けて
Ⓐ全プレイヤーが利用する、コロニー構築用のモジュールを獲得するステーションボード
Ⓑ各プレイヤーごとに用意された、Ⓐで獲得したモジュールを左右に並べる母艦ボード
Ⓒモジュールや移民船等を表した細々としたタイル類
の3つがあります。
ステーションボードも母艦ボードもそれなりの大きさがありますので、プレイするには広いスペースが必要です。
ボードゲームカフェのテーブルですと2人分くらいまでしか展開出来ないかもしれません。
内容物と使い方
- ゲームボード…「コロッサスステーション」と「得点トラック」、「移民船置き場」が描かれています。
- 得点マーカー…「得点トラック」の0に置き、サテライト発艦、移民船獲得時に進めます。
- 母艦ボード…各プレイヤーの持つ宇宙船で、1章では母艦の左側に獲得した「モジュール」を並べ、2章ではその「モジュール」を利用し母艦の右側に開拓状況を展開していきます。
- モジュール…「サテライト」「シャトル」「テラボット」「ビルダーユニット」の4種があります。
- 船員カード…1~5まで番号があり、「モジュール」獲得に使用した「船員カード」の番号に対応した母艦のドッキングベースにモジュールを配置しなければなりません。
- 移民船…獲得条件と得点が記されており、2章で開拓内容のタイルが置かれ必要条件を満たすことで獲得出来ます。
- 最終移民船…ゲーム終了時に各都市ライン、防衛網で多くのタイルを配置したプレイヤーは最終移民船に書かれたボーナスを獲得します。
- 都市標識…5種の地形ごとにある標識。モジュールタイルの「テラボット」を開拓地エリアに最初に配置したら対応した「都市標識」を置く。
- ラウンドマーカー…1章の進行状況を標します。
ゲームの準備
- ゲームボードをテーブル中央に置く。
- 「最終移民船」をゲームボードの上の定位置に置く。
- 「移民船」タイルをゲームボードの上の定位置に置く。
- 各プレイヤーは母艦を1隻選び、船首がテーブルの中央を向くように置く。
母艦左側は「ドッキングエリア」、右側は「開拓地エリア」と呼ぶ。 - 各プレイヤーは母艦と同じ色の得点マーカーを「得点トラック」の「0」のスペースに配置。
- 「モジュール」タイルは全て布袋に入れ、ゲームボードの横に置く。
- 都市標識タイルをA~Eのアルファベットごとに分けて山にし、ゲームボードの横に並べる。
- ラウンドマーカーを、「コロッサスステーション」の中央に描かれたラウンドトラックの左端に配置。
- 船員カードをゲームボードの横に置く。
- .スタートプレイヤーに「スタートプレイヤーマーカー」を渡す。
ゲームの進め方
~1章・モジュール準備編(母艦・左側)~
各プレイヤーの母艦が停泊している地球軌道上のコロッサスステーションが舞台です。
プレイヤーはエウリュビアを居住可能な惑星へと改造する際に使用する「モジュール」を獲得するため船員カードを駆使します。
- 布袋から「モジュール」タイルを1枚ずつ引き、「コロッサスステーション」のポートに上段・左→右、下段・左→右の順に表向きに置く。
- 「船員カード」をよく混ぜ、裏向きのまま各プレイヤーに配り手札とする。
- 各プレイヤーはスタートプレイヤーから時計回りに、手札の「船員カード」を「コロッサスステーション」のカードスロットへ配置し、 以下のいずれかを実行する。
Ⓐ「モジュール」タイルを1枚得る。
Ⓑ「スタートプレイヤーマーカー」を取る。
Ⓒ手札を全て捨て札にしてこのラウンドを離脱する。
全プレイヤーがⒸを選ぶまで手番は巡り繰り返し行われる。 - 全てのプレイヤーがラウンドを離脱したらラウンドを終了し、ラウンドマーカーを1つ右側に進める。
- ゲームボード上にある「モジュール」タイルと「船員カード」を回収してゲームから取り除き、手順①に戻る。
- 手順①~⑤を5回繰り返したら1章は終了、2章へ移行する。
~2章・エウリュビア開拓編(母艦・右側)~
惑星エウリュビアに到着し、獲得したモジュールを使用してコロニーを構築していく章になります。
- 「モジュール」1つの発艦
左端に置いた「モジュール」群から1枚取り、タイルを裏返して開拓内容に変えて母艦の都市ラインに配置します。
・サテライト…発艦時に固有任務の進捗に応じ得点をもたらし、防衛網の拡大に使用。
・テラボット…地面を整備し、都市を設立。都市標識ごとの都市があり、各種1つだけ設立出来る。
・シャトル…自力飛行出来ないビルダーユニットを輸送。大半は防衛網の拡大に使用。
・ビルダーユニット…都市拡大用の、5種の建設会社と1種の農業会社からなる。 - 開拓中に「移民船」に書かれた条件を満たした場合は、「移民船」タイルをゲームボードから取り、その得点を獲得。
- 手順①~②を、全てのモジュールが「開拓地エリア」に移動するまで繰り返す。
ゲームの終了
母艦左側の「ドッキングエリア」に置いたタイルを全て右側の「開拓地エリア」に動かせばゲームは終了です。
該当プレイヤーは「最終移民船」に書かれたボーナスを獲得し、最も得点の高いプレイヤーが人類の救済者として名を残せます。
まとめ
1章は「船員カード」を使ってモジュールを獲得し、2章はそのモジュールを裏返して並べていく…大まかなルールはとてもシンプルです。
ただ、”ドッキングエリアに置いたモジュールを、左端から開拓地エリアに置いていく”という逆転のプロット組がキモとなっています。
カード配置の制限を受けながらも、どの順番で、どの船員でモジュールを獲得していくかをじっくり考えて遊べるおススメのボードゲームです。
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:50~90分
状況:発売中
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