今回はファンタジー・アドベンチャー・ボードゲーム『ルーンバウンド』をご紹介します。
始めに申し上げておきますが、このゲームは非常に長いです。
私もレビューに際してプレイしたところ、初心者2人で学校のチャイムが鳴る頃からプレイし始め、終わる頃には日が暮れていました。
実際のプレイ時間は、短く見積もって2時間、多く見積もって4時間といったところでしょうか。
覚えるルールは多少多いですが、「ルーンバウンド」のプレイ経験者が居るのであれば、そのプレイヤーに導かれる通りにやっていけば多少は時間短縮が出来ると思います。
このゲームはとにかくコンテンツの量が膨大で、クエスト、スキル、装備、敵、ボスなどのRPGに必要な要素が全てボード上に詰め込まれています。
そのため、1回のゲームで「ドラクエ」のような王道RPGを駆け足でクリアしたような満足感があります。
ただ、あまりのゲームボリュームに、終わった後にどっと疲れが来るので、その覚悟は必要です。(笑)
「ルーンバウンド」ゲーム概要

かなり大きなゲームボードを使用してプレイします。
箱自体は他のボードゲームと大差ない大きさなのですが、そこに4つ折りになって上の画像のようなボードが入っています。
このボード上を、村に行ったり、敵を倒したりしながら、最終的にシナリオの目標を達成した人が勝利となるゲームです。

ヒーロー(プレイヤーの分身となる主人公)は拡張無しでも6種類から選べ、それぞれのヒーローに対応したかなり造形の凝ったフィギュアがついています。
ヒーローは村で装備を揃えたり、クエストをこなしたり敵を倒すことでスキルを覚えたりして物語の中でどんどん強くなっていきます。
このようなRPG的成長要素が、このゲームの1番楽しいところでしょう。
ルーンバウンドは運要素も多い?
ルーンバウンドはクエストや敵、スキルなどは山札から引いていくタイプなので、ゲームの進行はカードの引きの良さ(運)に左右されます。
その他にも、移動はダイスで行いますし、戦闘も「トークン」と呼ばれるコインのような物をトスして行うので、運に左右される要素も大きいゲームです。
しかし、戦闘で何も出来ないターンが存在する、ということは殆ど無いですし、カードの引きが悪い時も簡単に手札を入れ替えられるので、少しのロスにしかなりません。
運の要素が交わりつつも、それに全てを左右されるようなシステムではなく、むしろ運に振り回されながら次の行動を考えていくというプレイが楽しめるゲームだと思います。
ゲームのプレイ感について

シナリオ内容はネタバレになってしまうので避けますが、実際にやってみてまず第一印象で思ったことは『ルールがわからない』でした。(笑)
しかし、進めてみると意外と簡単で、実際にゲームに触れていかないと飲み込みにくい要素が多いだけのようなので、初めてプレイする時は説明書に沿って淡々と準備を終わらせ、同梱の冊子「ビギナーズガイド」に導かれるままにプレイしていくと、すんなりゲームに入っていけると思います。
ゲームを進めるとわからない要素も出てきますが、大体のことは同梱されているもう一つの冊子、「リファレンスガイド」の最後のページの索引を使って調べるとすぐに分かります。
初めは「かなり難しいゲームだなぁ」と思っていましたが、実際に遊んでみると、流れに沿ってルールが理解できるようになっており、かなり親切なゲームでした。
さらに、シナリオの説明が書かれたカードの裏面がそのままボスのモンスターカードになっていたり、スキルカードがイベントの成功判定用のカードを兼ねていたりと、カードに「1枚2役」をさせることでコンポーネントを可能な限り圧縮している、という点も素晴らしいと思います。
ただ、それでもやはりカード、トークン類が多いです。
特にトークンは種類ごとにまとめて保存しておかないと取り出す時に非常に面倒なので、
100円均一の調味料ケースや、ジップロック、小物入れなどを上手く活用して取り出しやすく整頓しておくと、この辺りのストレスが解消されて、スムーズにゲームが進行できると思います。
ゲームボードは大きいのでプレイ環境に注意

ゲームボードは非常に大きいのですが、大きすぎてコタツサイズの机だと全て埋まってしまいます。
このゲームではボード上に置くものが多いのでボード上でダイスロールやトークンのトスなどがしづらく、カードを置く場所もかなり必要なので、机に大きな空きスペースを必要とします。
ボードゲーム用の貸しスペースやカフェなどに持ち込むと、大きな机があって快適にプレイできるかもしれませんが、自宅などに集まって遊ぶ時は、かなり大きな机か、カードなどを纏めて置ける台座のような物を用意しておくと良いでしょう。
まとめ

今回ご紹介した「ルーンバウンド」は本格RPGのような楽しみのあるゲームです。
プレイが終わった後は、誰かがボスを倒せば世界は救われた状態で終わるので、負けたプレイヤーもなんとなく達成感が味わえます。
圧倒的達成感と、後から来る壮絶な疲労感を、是非皆さんも味わってみてください。
コメントを残す