今回は種類豊富なカードをドラフトして遊ぶ、本格派のカードタイプボードゲーム『十二季節の魔法使い』を紹介します。
カードは多いですがルールは複雑ではなく覚えやすいので、カードの効果さえ読んでいけば初心者でも出来るゲームです。
カードの種類は拡張無しで50種100枚、全拡張+プロモカードを入れて最大で94種188枚となります。
拡張による追加ルールのような物はなく、ただカードが増えるだけとなっているので、拡張を知らないプレイヤーがいても支障無く拡張を入れたプレイが出来る、というのも魅力です。
ドラフトルール
『十二季節の魔法使い』は基本的にはドラフトルールを適用して遊びます。
複数の手札を回しながら、1枚ずつ自分の欲しいものを得ていくのですが、同じ手札が何度か回ってくるので、慣れてくるとここで無くなったカードを見て、他人の手札を予想して立ち回れる、という面白さもあります。
最大で94種あるカードの中から、毎回9枚を選ぶので、やる度に新しいコンボや、意外なカードの使い方など、発見があって新鮮な気持ちで遊べます。
ゲームの概要
ゲームはドラフトからスタートし、毎ラウンドの初めには季節ダイスを振ります。
スタートプレイヤーから順に季節ダイスを選び、選ばれなかった季節ダイスに応じて季節が進んでいきます。
季節が一周すると1年で、ゲームは3年分続きます。
4つの季節を3周、タイトルの通り12の季節を経てゲームが終了することになります。
カードデザイン
このゲームの原題は「Seasons」で、出版社はLibelludです。
この出版社のゲームの特徴として、作品をまたいでいるキャラクターが多数登場します。
そのため、「DiceForge」や「クシディット王国記」などの同社のゲームをやったことがあると、見覚えのあるキャラクターが登場することがあるので、よりカードに愛着が湧くこともあるかもしれません。
特にこのゲームでは絵柄がとてもファンタジーな世界観とマッチしていて、より世界に入り込ませてくれます。
ゲームデザイン
十二季節の魔法使いは、初心者でも簡単なことさえ抑えておけば慣れたプレイヤーに勝てる可能性のあるゲームです。
覚えること自体は少なくないですが、ゲームをしているうちに自然に覚えられるようなつくりになっているので、まずルールで混乱することはないでしょう。
カード左上に数字が書かれていて、これがそのカードがゲーム終了時に生み出す勝利点となっています。
そのため、シンプルにこの数字が大きいカードをドラフトで取っていき、出していくだけでもかなりいい勝負が出来ると思います。
そうして2回、3回とやっていくうちに段々とどのカードが使いやすく、どのカードと一緒に持っておくと良い、などということを覚えていき、より上手く立ち回れるようになるはずです。
ゲームボード
ゲームで使用するボードは、ゲーム内の情報をまとめてわかりやすく表示できるものとなっています。
まず外周が季節。この灰色のマーカーが止まっている部分が現在の季節(画像では1)です。
そして中央が年。画像では1年目です。
さらに各季節の内部に表示された4色のマーカーは、季節ダイスの偏りを示しています。
季節ダイスは、季節ごとに出目に偏りがあり、上の目ほど出やすく、下の目ほど出にくくなっているのです。
これがボードでひと目でわかるので、初心者でも「この季節は何の目が出やすいんだ?」という混乱を起こさずに済みます。
さらにその季節ダイスも、様々な情報を詰め込んだものとなっています。
ここでもう一度季節ダイスを見てみましょう。
このダイスは4種類の情報を表示しています。
まず上部に描かれた星。これがあるダイス目は「召喚ゲージ」と呼ばれる、カードを召喚する上限を増やす事ができます。
そして下部に書かれた点。これはそのダイス目が選ばれなかった時、その点の数だけ季節が先に進む、ということを表しています。
中央に書かれているマークはカードの召喚に必要な「魔力」で、ダイス目に描かれたマークに応じた魔力が得られます。
さらに真ん中のダイスのみ、丸い囲いで覆われています。
これはこのダイス目を選ぶと、魔力を勝利点に変換できる「魔力変転」が行えることを表しています。
情報量は多いですが、実際にダイスを振り、その効果を適用しているうちにすぐ覚えられます。
これは、例えば魔力ならば魔力、召喚ゲージならば召喚ゲージが増えるという効果がすぐに現れるからであり、難度の高いボードゲームにありがちな「後半に何かをするための準備」のような遠回りな動作が少ないからかもしれません。
まとめ
『十二季節の魔法使い』はルールを覚えるのが苦手だけど、本格的なボードゲームがしたい、という方に特にオススメしたいゲームです。
ボードゲーム初心者でも遊べて、何度でもやりたくなるような多様性のあるゲームなので、これからボードゲームをやろうという方を誘ってやってみてもいいでしょう。
人数が増えるほど面白くなり、最大で4人まで遊べるので、是非4人集めて遊んでみてください。
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