部下の中には、周りがよく見えていて気が利く者もいます。
ただ一方で、言われたことしかやらない、自分の都合だけで動いて周りを困らせるなど、何かと気が利かない部下もいて困るものです。
そのような気の利かない部下を相手にしていると、いちいち指示や注意をしなければならず、自分の仕事が捗りません。
また、そこでイライラして周りにあたったりすると、職場の雰囲気も悪化してしまいます。
そこで、気が利かない部下への対処に困る上司に対して、この記事では、気が利かない部下の意識と行動を変えるための4つの方法をご紹介します。
気が利かない部下でも大抵悪気はなく、ヒントを与えれば変わる可能性があるので、ぜひ試してみて下さい。
1.仕事の目的を伝えて、そこから必要なことを考えさせる
気が利かない部下は、上司から指示されたことはきちんとやります。
しかし言い換えれば、指示されていないことはやりません。
命令に忠実と言えば聞こえはいいですが、自分で考えることをしていないとも言えます。
こうした気が利かない部下は、指示に反して勝手なことをやるわけではないものの、期待に応えているとも言えないため、上司としては困るものです。
そこで、とにかく部下自身に考えさせることが必要です。
例えば、「この資料は多忙な役員に短時間で納得してもらう目的がある。だから、簡潔にわかりやすく作ってくれ」などと、目的をしっかり伝えます。
そうすれば、部下も盛り込む内容や分量を自分で考え、端的にまとめるでしょう。
このように、気が利かない部下のせいで困ることがないよう、目的に遡って必要なことを考えさせ、期待に沿う仕事をさせるべきです。
2.自分中心に行動させず、周りに目を向けさせる
気が利かない部下は、周りが見えていないので、自分の都合だけを考えて行動します。
例えば、上司が会議に出向く直前なのに、「ちょっと大事な話が」と言って呼び止めて話し始めるため、上司も困るのです。
視野が狭くて配慮に欠けているものの、決して悪気はない場合が多く、だからこそ上司も扱いに困るでしょう。
そこで、部下に言い聞かせ、自己中心的な行動はやめて、周りに目を向けて仕事をするようにさせましょう。
例えば、上司や先輩の予定は前日や朝一番に確認し、相手の都合がつきそうな時間を見計らって、簡潔明瞭に用件を伝えるようにさせるなどです。
こうした配慮を徐々にさせていけば、気が利かない部下でも、周囲に気を配りつつ仕事ができるようになるでしょう。
3.気が利く他の部下をほめて、どうしてほしいかを間接的に伝える
上記のように、気が利かない部下に対して直接指導することも大切です。
しかし、それ以前に普段から、気が利かない部下のせいで上司が困るということを、伝えておくことも必要です。
その一環として、気が利く他の部下をほめることで、どうしてほしいのかを、気が利かない部下に間接的に伝える方法があります。
例えば、部下が顧客に、本来の提案に加えてさらにニーズを引き出して新たな提案もしたとします。
その場合「顧客の立場に立って臨機応変に対応するとは、よく気が利くね」などとほめましょう。
気が利かない部下に聞こえるように、気が利く他の部下をほめることで、気が利かない部下も「なるほど。こういう考えでこうすればいいのだな」と気づかせることができます。
これを普段から地道に行っていけば、部下も上司の意向を考えて仕事ができるようになります。
その結果、気が利かない部下のせいで困ることもなくなるでしょう。
4.メモと確認の習慣をつけさせ、やることを忘れないようにさせる
気が利かない部下の中には、忘れやすい性格の者もいます。
その場合、忘れたことを何度も聞き直されるだけでも困るのですが、聞かずに放置されると取り返しのつかない事態になりかねません。
それを避けるためにも、部下によく言い聞かせて、メモを取る習慣をつけさせましょう。
新たに聞いたことや気づいたことは、その都度メモをして、仕事の際にそれを見ながらチェックさせます。
仮にメモすることを忘れたとしても、やるべきことを放置せずに必ず確認するように注意します。
それを繰り返していくうちに、やるべきことが自然と頭に残っていき、忘れないようになるでしょう。
気が利かない部下の忘れっぽさで困ることのないように、メモと確認を習慣づけさせることも必要です。
直接間接問わず、様々な方法を駆使して気が利くようにさせる
気が利かない部下を持つと、仕事がスムーズにいかずに困るものです。
そうならないように、例えば仕事の目的をしっかり伝え、そこから考えさせて必要なことを漏らさずさせましょう。
また、もっと周りに目を向けて、相手の状況に配慮しながら仕事をさせることも必要です。
さらに、そのように直接注意するだけでなく、気が利く他の部下をほめることでしてほしいことを間接的に伝えるのも効果的です。
また、忘れやすくてやるべきことが漏れてしまう部下には、メモを頻繁に取らせましょう。
そのメモ自体も忘れたとしても、確認をさせることが大切です。
気が利かない部下を持てば上司も困るのですが、それで怒られたりすれば部下自身も困るのです。
お互いに良い関係を構築し、仕事を迅速円滑にこなしていくためにも、様々な方法を駆使して部下の気が利くように指導していきましょう。
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