水泳練習メニューのカテゴリー?『EN1』『A1』などの記号の意味は!?







今回は泳ぎについての解説ではなく、メニューを作る側の視点に立って競泳について解説していきたいと思います。

 

競泳の練習メニューにはよく、カテゴリーっていう欄があって、『EN1』やら『A1』やらの記号が書いてあると思います。

この記号は、実は重要な意味を持っていて、練習内容が高度になればなるほど、選手に大きな影響を与えるといってよいでしょう。

 

EN1?A1?いったい何なんだ!

これらの記号の意味は、「心拍数をもとにした、練習強度の表記」であるといってよいでしょう。

どういうことかというと、競泳は、距離に対するタイムを競うものです。

同じ距離であっても、個々人でスピードが異なるので、タイムで設定してしまうと、ある人には楽で、ある人にはとてもじゃないけどついていけないメニューになってしまします。

そこで、心拍数をもとに練習強度を表わすことにしたのです。

 

それだけではありません。

医学や化学が発展してきたおかげで、心拍数の上下によって、人の体の中で何が起こっているのかということがだいぶわかるようになってきたため、負荷をかけすぎない限度量までわかるようになってきています。

こちらの心拍数を基準としたカテゴリーを基に科学的に水泳練習メニューが組立てられるようになっているのです。

 

それぞれの記号があらわす意味とは?

A1(Aerobic)

体内の血流をよくして、体を温めたり乳酸を除去することを目的として行うもの。

アップやダウンフォーム時によく使う。心拍数は~120/min

 

EN1(Endurance1)

ベーシック持久トレーニング。

持久トレーニングの中では最も強度が低い。

目的としては、ざっくり持久力を付けることであるが、細かく分けると次のようになる。

  • 心臓からの1回拍出量の増加
  • 血容量増加、肺の毛細血管の増加
  • 遅筋繊維からの乳酸除去効率の向上

 

気持ちよく体を動かすときのメニューであるといえる。

体に疲れはたまっているものの、長い距離を泳いでおきたい時などに行う。アクティブレストに近い。心拍数は120~150/min。

息苦しくない程度のスピードで行う。レスト(休憩)は10秒~20秒。

 

EN2(Endurance2)

スレッショルド持久トレーニングともいわれる。

乳酸がたまり始める運動強度で泳ぎ続けるトレーニング。

目的としては、乳酸がたまり始める閾値を上げること。

 

疲れがたまらずに、泳ぐことのできる最大のスピードを上げること。

細かく分けると次のようになる。

  • 筋肉と血液から乳酸を除去する能力を上げる。
  • 筋繊維周辺の毛細血管を増やす。
  • 心臓の1回拍出量を増やす。

 

スピード持久トレーニングのことを指す。

サイクルは、回ることのできるぎりぎりに挑戦することでタイムの向上が望める。

長めの距離をたくさんやることが多いので、気持ちを切らさないことも重要である。

心拍数は170/min程度で保つことが理想。

レスト(休憩)の時間は、多くとも10秒程度であることが望ましい。

 

EN3(Endurance3)

オーバーロードトレーニング、過負荷持久トレーニングなどと言われる。

持久力トレーニングの中で、最も高強度で行う。

目的としては、速筋繊維を含めたすべての筋肉の最大酸素摂取量の増加。

すべての筋肉の乳酸耐性の向上。

すべての筋肉の乳酸除去能力の向上。

 

EN31本当たりの距離は、最大で2000mであるが、効果はどの距離でも変わらない。

ただし、人間の限界的に、100m~200mぐらいの距離で行われることが多い。

種目は、専門種目でなくてもよい。

 

心拍数は最大心拍数。目安としては、180~/minぐらいであればよい。

レスト(休憩)は、50mにつき5秒から10秒程度が望ましい。

 

AN1(Anaerobic1)

一般的に耐乳酸トレーニングと言われているものを指す。専門種目で行う。

目的としては、乳酸に対する耐性を付けること。

細かく言うと次のようになる。

  • 乳酸の量に対しての耐性を付ける。
  • アシドーシスが発生しても、フォームを崩さずおよげるようになる。
  • 筋肉中のグリコーゲン、ATP、の貯蔵量が増加する。
  • 筋肉と血液からの乳酸除去スピードが上がる
  • 最大酸素摂取量が増加する

 

アシドーシスとは、乳酸がたまって、力が入らなくなってしまうような状態。

距離は、100m~200mを基本に、50mでもよい。

心拍数は最大心拍数。

レストは、2分以上取る。(乳酸が生成されて、たまり始めるのが2分後からであるため)

体が動かなくなってからが、このカテゴリーの本番であるので、気持ちが途切れないようにすることも重要である。

 

AN2(Anaerobic2)

ラクテートピーク、乳酸生成トレーニングとも言われる。

耐乳酸系のメニューではあるが、最大スピードの向上に重点を置いている。

25m~50mの距離をかなり長めのレストをとりつつ、ほぼ全速力で泳ぐ。

心拍数は最大心拍数。

 

AN3(Anaerobic3)

パワー系のメニューです。

速筋刺激が目的で、とにかく回転数を上げることに重点を置いて行う。

それによって、神経系から反応速度を上昇させ、筋パワーを伝える効率を上げる。

試合以上のスピードが出るようにする。

この際フォームは多少汚くなってしまってもよい。

 

水泳練習メニューの組み立てかた

前述したようなものが、カテゴリーのほぼすべてです。

EN3とAN1は内容がとても似ていますが、目的が若干違うので、気を付けてください。

 

これらのカテゴリーを組み合わせて、メニューを作っていきます。

EN系のメニューは、しっかり体を温めて、泳ぎを整えるドリルを行ってからやると練習効率が上がるでしょう。

AN系のメニューは体がしっかり動く、メニュー前半にやることをお勧めします。

 

練習計画の組み立て方についてはこちらの記事をご覧下さい!

効果的な水泳練習プランの組み立て方を教えます!

2017.09.12

 

まとめ

 

カテゴリーは、あくまでも目安ですが、どのような系統のメニューを作ればよいのかということが、カテゴリーを使うことによってわかりやすくなると思います。

ですが、カテゴリーに縛られてしまうのはよくないので、選手の体調や、自分の体調を見つつ、メニューを作るようにしましょう。

 

こちらの記事も参考にしてみて下さい!

速く泳ぐ為には体幹が重要!背筋と腹筋どちらに重点を置くか!?

2017.07.17









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