私が台湾で暮らし始めてから分かったことの1つ、それは、ほとんどの台湾人は私たち日本人よりも信仰深いことです。
台北市は東京にも負けないくらいの都会なのですが、街中のいたるところに古いお寺があります。
そして、そこで参拝する人を本当に毎日見かけます。
そんな台北市内の中で、観光客でもお参りができるスポットとして大人気な場所が「龍山寺(ロンサンスー)」です。
日本からツアーで訪れる場合の市内観光には、必ず入っているお寺です。
今回は、皆さんが台北の「龍山寺」を訪れる際に、どのようにお参りをするのかを簡単にご説明したいと思います。
せっかく台湾を訪れるなら、日本とは違う台湾式のお参りの仕方を、ぜひ体験してみてください。
台湾の首都台北の「龍山寺」とは?
お参りの仕方をご説明する前に、まず「龍山寺」についてお話ししたいと思います。
お寺の歴史は非常に長く、今から280年前の1738年に最初の建物が建てられました。
現在に至るまでの間に戦争や災害に遭ったため、何度も再建築がされています。
台湾で「龍山寺」を訪れる人が多い理由というのは、その長い歴史だけではなく、そこには19もの神様が祀られているため、様々なお願い事をすることができるからです。
ちなみに、台湾で暮らす人も観光で訪れる人も一般的に「龍山寺」と呼んでいるこちらのお寺。
実は、艋舺龍山寺(モンシャーロンサンスー)というのが正式な呼び方です。
というのも、以前こちらの場所は艋舺(モンシャー)という名前のついたエリアだったからです。
台湾を訪れたら台北の「龍山寺」へ行ってみよう
「龍山寺」まで行くには、特に台北市内を移動する際に便利な電車を利用するのをおすすめします。
この電車は「MRT」と呼ばれ、運賃が安くて駅や電車自体が綺麗なだけではなく、路線も色分けされていて初心者でも簡単に乗ることができます。
最寄の駅は、お寺の名前と同じ「龍山寺」駅で、1番出口から出ます。
そこから歩いてだいたい3分ほどで、お寺の「山門」と呼ばれる門が目に飛び込んできます。
台北の「龍山寺」でお参りを始める前の注意点
「龍山寺」の山門をくぐると、大きな広場があって、そこに「前殿」という建物があります。
お参りをするには、前殿の右側にある門から中へ入りましょう。
左側にも門があるのですが、こちらはお参りの後に通る出口になるので気を付けてください。
また門をくぐる時には、右足から敷居をまたぎ、そして日本と同じく敷居は踏まないようにします。
中に入ると右側にはカウンターがあり、そこでお供え用のお菓子を売っていますが、必ず買う必要があるわけではありません。
また、買う場合でも、お参りが済んだらお供え物を持ち帰りましょう。
さらに少し進むと、同じカウンターの並びでお線香をもらうことができます。
最近は環境汚染問題対策の一環として「龍山寺」内で使用できるお線香の本数を、1人1本と制限しており、こちらで無料でもらうことができます。
ちなみに以前は、1人あたり7本も使用できたので、昔と比べるとお寺の中の煙の量がずいぶん減ったと一目で分かります。
台北の「龍山寺」では台湾式の方法でお参りを
それでは、台北で1番人気がある「龍山寺」でのお参りの仕方をご説明します。
まずは、お線香をもらったら、近くにあるロウソクや点火できる場所で火をつけましょう。
台湾式のお参りの方法
- 3回お辞儀する
- 「名前、住所、生年月日、職業」を神様に言う
- お祈りをする
「龍山寺」でお参りする時は、建物を「前殿」→「本殿」→「後殿」の順番でまわります。
そして、それぞれの建物に祀られている神様の前で上記の1~3の方法でお参りです。
お寺の中は参拝客でいつもにぎわっている上に、たくさんの神様が祀られているので、どの方向に進めば良いのか分からなくなるかも知れません。
その時は、全て「右から左」もしくは「反時計回り」の順番、とだけ覚えておけば簡単です。
そして、台湾式のお参りで注意しなければならないことがもう1つあります。
それは、日本人の私たちは、ついやってしまいがちなのですが、自分のお願い事に関する神様だけにお参りをするのは間違いです。
まずは「龍山寺」の前殿、本殿、後殿に祀られている、それぞれの神様にお参りしてから、最後に自分が1番お願いしたい神様をお伺いします。
これが台湾の神様に対するマナーなので、気をつけてください。
神様にお参りが済んだ後は、前殿と本殿の間に置いてある「龍山寺」唯一の、金属の傘をさしているような香炉があるので、そこにお線香を投げるように入れてお参りが終了です。
まとめ
今回は、台北の「龍山寺」を訪れる際に、どのようにお参りをするのかをご説明しました。
お寺の門のくぐり方、お参りの動作、建物をまわる順番、そして神様にお参りをする際のマナーがお分かり頂けたかと思います。
日本とは違う点が多々ありますが「郷に入らば郷に従え」ということで、皆さんが台北にある「龍山寺」を訪れる際には、ぜひ台湾式でお参りをしてみてください。
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