「日本と台湾のどっちに暮らしたい?」 と聞かれたら、私は迷いもなく 「台湾」 と答えます。
そんな私は縁があって、台湾に移住した日本人です。
とは言うものの、もちろん自分が生まれ育った国は大好きですし、帰省した時には 「日本って、やっぱりいいなぁ……」 と思います。
それにも関わらず、やはり台湾で暮らしたいと思うのは理由があるからです。
そして今の生活に飽きるどころか、以前よりも更に魅力を感じています。
そこで今回は、台湾暮らしの何がそんなに私を惹きつけるのかを、皆さんにお話ししたいと思います。
台湾は多種多様な人種が住むから魅力的
台湾人は昔から日本と深い関わり合いがあるので、日本人に対してとても友好的です。
使用されている北京語は、発音や意味が違っても、私達が見慣れた漢字がほとんどなので、特に日本人は台湾で快適に暮らすことができます。
そんな台湾には、実は非常に多くの外国人が暮らしています。
その約90%の割合を占めるのが、インドネシア、ベトナム、フィリピンなど東南アジアの人々です。
彼らのほとんどは出稼ぎ労働者で、店や工場で働いたり、老人の介護や子供の世話をしています。
そのため、欧米人など他の国から来ている人々も含め、家の外に出れば色々な人種の人を見かけるので、台湾では外国人だからと差別されることもありませんし、身構える必要もないのです。
そればかりか、暮らしている台湾の文化や習慣だけではなく、他の国々についても知ることが出来るのが魅力です。
自分が今まで当たり前だと思っていた考え方や方法が、実はそうではなかったことに気付かされ、視野が広がります。
その1つに、台湾人も含めた外国人は、相手と話をする時にストレートな言い方をしたり、自分の意見をはっきりと伝えるということがあります。
相手にして欲しいことも遠慮なくズバズバとストレートに言います。
そのため、奥ゆかしさを大切にする日本で、他人に迷惑をかけないように、と子供の頃から教えられてきた私は、台湾での暮らしに慣れるまで、少し時間がかかりました。
でも今は、自分の意見を相手に言えるようになりましたし、また、必要以上に他人の目を気にして行動する必要はないので、自分らしく振舞えるようにもなりました。
「暮らす場所が違うと、性格まで変わるのか……」 と、台湾での生活は、やはり魅力的だと感じます。
魅力のある街の景色や環境に飽きない
台湾には古くからある建物や、歴史に関わる建造物などが、暮らしの中に多くあります。
それらはガイドブックでも紹介され、観光スポットとしても人気があります。
もちろん古いものだけではなく、未来を描いたような近代的なデザインの建物や美術品もあります。
でも私が非常に魅力を感じるのが、古いものと新しいものを上手に融合させた場所です。
例えば、古い建物を利用して、そこを何とも雰囲気の良いカフェにしたり、茶器を販売する店にしているところがあります。
今の世の中は何でも新しい物に注目されがちですが、このように台湾では、昔を捨て去ることなく逆に利用することで、新しい物にはない独特な面白さを、暮らしの中に生み出していると思います。
また、台湾の首都である台北市は都会ですが、目に飛び込んでくる景色は人や車、高いビルだけではありません。
それらと同様に、山や自然、そして公園がとても多いのです。
台湾市内の中心部で道路の脇に生えている樹木を見ると、昔訪れた南国の島を思い出しますし、山登りも気軽に楽しめる都会なのが魅力的です。
このように、台湾では古いものと新しいものが、驚くほど景色に溶け込んでいます。
また、例え便利な都会で暮らしていても、その景色の中には必ず大自然があります。
だから、長く暮らしていても台湾の魅力を感じ続けるのです。
台湾人の食のこだわりに対する理解
台湾の食べ物が美味しいのは有名です。
しかも、自分がどのように食べたいかにこだわりがある場合でも、それを尊重してもらえる所に魅力を感じます。
私が日本で暮らしていた時には会ったことはありませんが、台湾にはベジタリアンの人がたくさんいます。
そのためベジタリアン専門のレストランがありますし、専門のところでなくてもメニューにはベジタリアン用と表示がされています。
それから、台湾では牛肉を食べない人も稀ではありません。
牛を飼って暮らしている、もしくは、その経験がある人達は、牛肉を食べない場合がほとんどです。
そのような人が、もし外食先で食べたい物に牛肉が使用してある場合には、代わりに豚肉や鶏肉で料理してくれるところもあります。
他にも、中国医に診てもらっている人や、漢方を飲んでいる人は、葱、しょうが、にんにく等の刺激物を料理に一切入れないようにお願いをする人もいます。
逆に私のように、それらを多めでお願いする人もいます。
でも、レストランの人は嫌な顔をせず、オーダーを取ってくれます。
理由は人それぞれですが、好き嫌いだけではなく、他人の食へのこだわりに対して、料理するを側が当たり前のように理解してくれる台湾。
自分好みの食事を食べたい人にとっては魅力的な国だなと思います。
まとめ
今回は、私が感じる台湾暮らしの3つの魅力をお話ししました。
色々な人種の人々が暮らす環境で、自分の視野を広めていける魅力。
昔と今をうまく融合させて暮らしに取り入れ、自然も大切に残している魅力。
そして個人の食習慣を尊重してくれる魅力。
もし台湾旅行に来ることがあれば、皆さんも私たちの暮らしに溶け込む、これらの魅力を楽しんで頂ければと思います。
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