こんにちは。ボードゲーム愛好歴20年のシグルンです。
今回ご紹介するのは2人専用のボードゲーム『タルギ』です。
テーブルに大きく展開しないものの重量級に入るボードゲームで、しっかりゲームした気分が味わえます。
見た目が派手でない為か少し知名度が低めのゲームですが、多くのゲーム賞にノミネートしている実力派です。
『タルギ』ゲームの世界観
舞台はサハラ砂漠。
プレイヤーはベルベル人系の遊牧民トゥアレグの部族の長となり、お金やその他の利益を得るために特産品を他の地域の名産と交換し、自分の部族を繁栄させることを目的とします。
ゲームの概要・ジャンル
タルギは少し変わったワーカープレイスメントゲームです。
16枚ある外周カードを、泥棒が1ラウンド毎に移動します。
ゲームは泥棒の1周分…16ラウンド行われ、終了時までに交易品を集め、交易品を使用して部族を発展させ、高い勝利点を獲得していくことを目的とします。
ゲームの準備と遊び方

ゲームボードはありませんが、代わりにカードを並べてボード代わりにします。
カードには固定されている「外周カード」と、その内側をランダム配置になる「商品カード」と「部族カード」があります。
外周に各プレイヤーの部族コマ(ワーカー)を置き、通常のワーカープレイスメントゲームのように置いた場所に書かれたアクションを実行します。
このゲームの特徴とも言えるのですが、更にそれぞれの部族コマから内枠に向かって伸ばしたラインの交点の(商品カードもしくは部族カードスペースの)アクションも実行出来ます。
内容物と使い方
- 外周カード…1~16の番号が振られているカードで、特殊なアクションや交易品が得られます。
- 商品カード…交易品が得られます。
- 部族カード…勝利点(繁栄)に繋がるカードで、お金や交易品と引き換えに得ることが出来ます。
- 泥棒コマ…1ラウンド毎に時計回りに進みます。
盗賊コマがいる外周カードにはプレイヤーのワーカーを配置出来ません。
また盗賊コマが外周の角に到達すると部族襲撃が起こり、商品もしくは勝利点(最後は金貨)を略奪されます。 - 部族コマ…外周に配置するためのコマ。配置した場所の外周カードの効果が使用出来ます。
- マーカー…部族コマの交点に配置するためのコマ。配置した商品カードか部族カードの効果が使用出来ます。
ゲームの準備
1.16枚ある「外周カード」をルールに決められた順に四角の枠上に配置。
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2.商品カードと部族カードを分けてそれぞれのカードをよく切る。
3.商品カード5枚、部族カード4枚を外周カードの中に配置。
■・・・商品カード
□・・・部族カード
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残った商品カードは、外周カードの「隊商」の隣に山札にして置く。
残った部族カードは、外周カードの「部族拡大」の隣に山札にして置く。
4.商品タイル、金貨、勝利点トークンは種類ごとにまとめテーブルの脇に置く。
5.各プレイヤーは色を選び部族コマと同色のマーカーも受け取る。
6.各プレイヤーはナツメヤシ、塩、胡椒タイルを2つずつ、金貨1枚、勝利点トークン4点受け取る。
7.泥棒コマを外周カードの「貴族」に配置。
ゲームの進め方
青いコマを受け取ったプレイヤーから始めます。
1.泥棒コマを時計回りに1つ移動。
角に配置されたらカードに書かれている「略奪」を行います。
2.交互に部族コマを1体ずつ、3体全て配置。
以下のカードの上には置けません。
- 泥棒コマのいるスペース
- 部族コマが既に配置されているスペース
- 角のスペース
- (対角線上)真向いのカードに相手のワーカーが置かれているスペース

3.マーカーを交差点に配置。
自分の部族コマの対角線上の向かいのカードに向かって引かれる線を想像します。
このラインが交差するカードの上にマーカーを配置します。
4.アクションの実行
部族コマとマーカーが置かれているカードの効果を全て実行します。
実行する順は任意です。
外周カードの効果を実行したら部族コマを取り除き、手元に戻します。
中央のカードの効果を実行した場合はマーカーとカードを一緒に取り除き、マーカーは手元に戻します。
- 商品カードのアクションを実行した場合はカードは捨て札にして商品タイルを受け取り、空いたスペースに部族カードを裏向きに補充します。
- 部族カードのアクションを実行した場合はそのカードを自分の場の縦3×横4で並べていきます。
左から右に向かって配置する必要がありますが行については任意で、1行を完成させずに他の行を並べ始めても問題ありません。
カードの並べ方でボーナス点が発生するためです。
空いたスペースに商品カードを裏向きに補充します。
部族カードを獲得するにはコストを支払う必要がありますが、支払いたくないもしくは支払えない場合は1枚だけ手札として持っていることが出来ます。
このストックしたカードを獲得したい場合は部族コマを外周カードの「貴族」に置きコストを支払います。
5.裏向きに置いた商品カードと部族カードを表向きにする。
両プレイヤーがアクションを実行し終えたラウンド終了時にカードを公開します。
ゲームの終了
どちらかのプレイヤーが自分の場に部族カードを12枚にしたら、そのラウンドをプレイし終了となります。
もしくは泥棒コマが外周を1周したら、そのラウンドをプレイし終了となります。
勝利点は
- 手持ちの勝利点トークン
- 部族カードに書かれた勝利点
- 自分の場の部族カードの並べ方によるボーナス
で計算し、より勝利点が高いプレイヤーが勝利します。
まとめ

交点にマーカーを置くので「外周の○○の効果を使いたいけれど、欲しい部族カードを取るには異なる外周カードに置かないといけないし…」といった微妙な縛りや、相手の部族コマが真向いにあって置けない等のジレンマ、そして盗賊の為に余分に備えておかねばならない商品や金貨…。
資源を回すのが手いっぱいで下手は打てないためとても面白味があるゲームです。
部族カードを手札に出来ることでより良いカードと交換したり列のセットコレクションに使えたりといった戦略が融合し、非常に評価が高いおススメのボードゲームです。
プレイ人数:2人
プレイ時間:60分
状況:増刷中
2012年ドイツゲーム大賞エキスパート賞 ノミネート
2012年アラカルト・カードゲーム賞 1位
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