京の都は東寺から!東寺観光の見どころ、歴史、史上の人物との関わりを紹介







京都に入ると、まず目に映るのは、東寺の五重塔。

その威風堂々たる姿に、圧倒されます。

平安時代から続く、まさに京都のランドマークですね。

今回は、遷都直後に創建された東寺の歴史を紐解き、史上の人物との関わりと見どころを紹介していきます。

弘法大師の思いに触れ、東寺参拝をより深く楽しむための参考にしてくださいね。

 

東寺は空海が残した、密教の根本道場

平安京(東西約4.5km、南北約5.3km)の中央に、幅84mの朱雀大路が通り、その南正面に幅36m、高さ21mの巨大な羅城門(らじょうもん)がそびえていました。
(30分の1の再現模型が、京都府京都文化博物館に展示されています)

 

都の玄関口として造られた、豪華絢爛な大門の左右600mの位置に、左大寺(東寺)と右大寺(西寺)が建立されました。

東寺の北に広がる大内裏(天皇の住まい)から、南を向いたときに、東側が左手、西側が右手となります。

 

東寺は平安京の左京と東国の、西寺は右京と西国の鎮護を目的とし、律令国家のシンボルとして左右対称に起工された官寺(国立の寺)です。

羅城門は980年に倒壊、西寺は1233年に焼失後再建されず、現在は跡地に石碑が建つのみです。

 

東寺(教王護国寺:きょうおうごこくじ)の正式名称は、「八幡山金光明四天王教王護国寺秘密伝法院(はちまんさんこんこうみょうしてんのうきょうおうごこくじひみつでんぽういん)」あるいは「弥勒八幡山総持普賢院(みろくやはちまんさんそうじふげんいん」と呼ばれることもあります。

創建当時の名称は東寺であり、現在も東寺の名で親しまれていますが、空海が東寺を賜った後、真言密教の根本道場と鎮護国家の修法

壇場との意味をこめて、「教王護国寺」という寺号を命名したとされています。

 

境内に並ぶ巨大な建造物の多くは、室町時代以降の再建ですが、伽藍の配置は創建時のまま現在に至ります。

 

1200年以上続く東寺の略年表

 

  • 延暦13年(794)10.22 平安京遷都
  • 延暦15年(796)東寺の造営が始まったといわれる
  • 弘仁14年(823)1.19 空海 、 嵯峨天皇から東寺を賜り、 真言密教の根本道場とする
  • 天長2年(825)空海、講堂の造営を始める
  • 天長3年(826)空海、五重塔造営に着工
  • 承和2年(835)3.21 空海、高野山で入定
  • 承和6年(839)6.15 講堂仏像供養
  • 元慶7年(883)五重塔完成
  • 延喜21年(921)空海に「弘法大師」の号が与えられる
  • 建久4年(1193)1.14 源頼朝 、 東寺修造料として、播磨・備中・備後など十一ヶ国の正税を寄付する
  • 天福元年(1233)運慶の四男、仏師の康勝(こうしょう)が、弘法大師空海の坐像を完成させる
  • 建武3年(1336)6.14 足利尊氏 、 東寺に本陣を置く この頃、足利尊氏が天下泰平・国家安寧のために山城国久世上下荘の地頭職を東寺八幡宮に寄付する
  • 文明18年(1486)9.13 土一揆のため 、金堂 ・講堂 ・鐘楼 ・経蔵 ・鎮守 ・回廊 ・ 僧坊 ・ 中門 ・ 南大門などを焼失 その後 、 中門 ・ 僧房・ 回廊は未再建
  • 永禄11年(1568)織田信長、入京し東寺を宿所とする
  • 天正18年(1591)9.13 豊臣秀吉が朱印状を下し、東寺に寺領として2,030石を寄進
  • 文禄5年(1596)地震のため 、食堂 ・ 中門 ・ 講堂 ・ 潅頂院 ・ 南大門などが倒壊
  • 慶長3年(1598)この頃、秀吉の北政所、講堂を修復する
  • 慶長8年(1603) 豊臣秀頼の発願により金堂再建
  • 慶長9年(1604)10.12 豊臣秀頼の発願により、南大門の再建がはじまる
  • 寛永12年(1635)12.7 五重塔焼失する(四度目の災)
  • 正保元年(1644)徳川家光の発願により五重塔再建 、現在に至る
  • 昭和34年(1934)国の史跡となる
  • 昭和40年(1965)秘仏公開、千年以上閉ざされていた金堂、講堂の扉が開かれる
  • 平成6年(1994)古都文化財として、世界遺産登録

 

※参照・参考 京都市考古資料館文化財講座(京都市埋蔵文化財研究所 上村和直) http://www.kyoto-arc.or.jp/news/s-kouza/kouza261.pdf

京都府立京都学・歴彩館 東寺百合文書WEB http://hyakugo.kyoto.jp/contents/chronology.php

 

空海が思いを込めた、講堂の立体曼荼羅は必見!

823年、当時50歳だった空海は、嵯峨天皇から建設途上の東寺を賜り、造営を任されました。

31歳で唐に渡った空海は、真言密教のみならず、土木建築技術も学んでいたのです。

すでに完成していた金堂に、講堂や食堂、五重塔などを加えて、東寺を密教の根本道場「教王護国寺」としました。

 

空海は、唐から多くの経典とともに、曼荼羅図(まんだらず)などの密教美術も持ち帰りました。

全ての仏は、真言密教の本尊「大日如来」の変化身であることを示す曼荼羅図を、仏像により具現化したのが、講堂の「立体曼荼羅(羯磨曼荼羅:かつままんだら)」です。

東寺建設を任された空海は、新しく唐からもたらされた真言密教を、立体曼荼羅により都の人々に伝えるべく、まず講堂の造営に着手したのでした。

 

講堂は、825年に着工され、835年ごろには完成、その後何度か再建されましたが、礎石は創建当時のもの、その姿も創建時とほぼ同じとされています。

大日如来像を中心に、配置された仏像21体のうち、15体が空海当時の国宝で、平安初期の密教彫刻の代表作です。

この大日如来像は、東寺の敷地の中心に位置しており、講堂が密教の中心的な存在といえるでしょう。

金色に輝く大日如来を囲む全二十一尊を仰ぎ見ると、生涯をかけて密教を伝え広めようとした、弘法大師空海の熱意が伝わってくるようです。

 

835年、空海は10数年暮らした東寺を去り、高野山にて弟子たちの読経のなか、入定したと伝わります。

東寺を去る際には、空海の念持仏である不動明王が、「蓮華門」に見送りに来たとの逸話もあります。

不動明王が歩いた足元には、蓮の花が咲いたそうです。

 

境内の北西に、空海の住居跡とされる大師堂(西院御影堂:さいいんみえいどう)があります。

1380年の再建ですが、創建当時の意匠を残す優美な建物には、空海の念持仏だった秘仏不動明王坐像と、弘法大師坐像が安置されています。

毎朝6時に、一の膳、二の膳、お茶をお供えする「生身供(しょうじんく)」は、鎌倉時代から続く大切な供養です。

大師堂は、生身供が始まる6時から閉門まで参拝でき、早朝に数十人もの人々が訪れる日もあるとか。

※平成28年7月から平成31年12月まで、大師堂は修理中です。(弘法大師坐像は、大日堂に安置)

 

生涯をかけて密教を広め、万民を救った空海への尊崇は、やがて大師信仰へと発展しました。

月命日の21日には、御影供(みえいく)の法要が行われ、多くの参拝者で賑わいます。

また、700年以上前から続く「弘法市」では、境内に1000店あまりの露店が軒を連ねます。

毎月21日は、弘法さんの日として親しまれ、縁日の起原となっています。(8:00~16:00ごろ)

旅行の日程が合う人は、ぜひ訪れてみてくださいね。

 

東寺を支援した、史上の人物たち

 

1336年6月、上洛を果たした足利尊氏は本陣を東寺に据え、新田義貞と戦火を交えました。

東寺を取り囲んだ約二万の新田軍から、なんすじもの矢を打ちこまれた足利軍は、「東大門」の扉を固く閉ざして、危機を脱したと伝わります。

以来、いまも矢の痕が残る東大門を「不開門(あかずのもん)」と呼ぶようになったそうです。

春と秋に公開される「宝物館」では、足利尊氏が寄進した梵鐘を見ることできますよ。

様々な秘宝が展示され、歴史や文化財をテーマにした特別展も開催されますので、おすすめです。

※開館期間はコチラ http://www.toji.or.jp/houmotsukan.shtml

 

1563年、落雷による火災で「五重塔」は焼失しましたが、1594年に豊臣秀吉によって再建されました。

また、1635年にも4度目の火災にあいますが、1644年には徳川家光により再建され現在に至ります。

 

日本に現存する最大の五重塔は、お釈迦さまのお墓であり、多くの人々が遠くからでも拝めるように、出来るだけ塔を高くしたと言われています。

特別公開や特別拝観の期間中は、塔の1階内部を見学できます。

塔の中央を貫く心柱は「大日如来」を表し、その四方を金色に輝く金剛界四仏が守ります。

それらを囲む四天柱や、柱をつなぐ長押し(なげし)を彩る、色鮮やかな文様や図像は豪華絢爛、息をのむ美しさです。

東寺を訪れる際は、出来れば会期中の参拝をおすすめします。

夜桜と紅葉のライトアップ時に浮かび上がる五重塔は、本当に幻想的で素敵ですよ。

※特別拝観の予定はコチラ http://www.toji.or.jp/admission.shtml

 

東寺の基本情報

 

  • 開門時間 5:00~17:00
  • 参拝時間 8:00~17:00(金堂、講堂)
    9:00~17:00(宝物館、観智院)
  • 所要時間 30分~1時間(特別拝観時は、1~2時間ほどです)
  • 拝観料  500円(金堂、講堂)※特別拝観は、別料金
  • 駐車場  2時間600円(毎月21日は駐車不可)
  • JR京都駅(八条口)から徒歩15分
  • 近鉄東寺駅から徒歩10分

 

真言宗総本山 東寺(教王護国寺)

京都市南区九条町1番地

電話:075-691-3325

※東寺公式サイト http://www.toji.or.jp/


 

東寺で楽しむ大人の修学旅行

全ての始まりは東寺から……

平安京の最古の遺構「東寺」の歴史と見どころをご紹介しましたが、いかがでしたか。

現在、平安京当時の立地に建つのは、東寺だけです。

 

1200年におよぶ京都の興亡を見守り続けた密教の根本道場で、空海の理想に触れてみませんか。

修学旅行の定番ですが、歴史を知り再び訪れるとまた格別ですよ。

東寺といえば五重塔に目がいきがちですが、おすすめは講堂の立体曼荼羅。

時間をかけて境内をゆっくりじっくり巡り、大人の修学旅行を楽しみましょう。












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